酷暑の影響でゴルフ場のドレスコードにも変化が起きている。ショートパンツ是非論をしていたのは少し前の話で、最近はポロシャツの裾出し是非論が起こっているようだ。識者やアマチュアゴルファーに聞いてみた。
画像: 短パンでポロシャツの裾を出すのは、夏ゴルフの定番スタイル!? 「爽やかなら裾を出してもいい」という意見も

短パンでポロシャツの裾を出すのは、夏ゴルフの定番スタイル!? 「爽やかなら裾を出してもいい」という意見も

「周りが不愉快にならないかかどうかが第一」(ゴルフマナー研究家)

●真夏の暑い日は出します!

体感温度が随分違う気がしますね。ただマナーとしてサイドスリットの入ったポロシャツを着ています。(70代男性、広島県)

●シャツをインする発想がなかった

そもそもポロシャツをインする発想がなくて、ゴルフを始めて知りました。お腹周りがごまかせないなと思いましたね。(30代男性、兵庫県)

●裾出しは涼しい

シャツの裾を出しているとカートでの移動の際、風が通って涼しいです。インしているとせっかく涼感素材が使われていても効果は半減かと……。( 40代男性、東京都)

●ガイドラインに「体温の上昇が抑えられる」とあった

関東ゴルフ連盟の「高温時における具体的行動指針(ガイドライン)」の講習会にわがクラブも参加しました。そのガイドラインの中の予防と対策④に「薄着スタイルでさわやかに。半そで、短パン、活動中にシャツを外に出すことで体温の上昇が抑えられる」とあります。裾を外に出すのと、中に入れるのでは、実験によると4度も体感温度が違うというではないですか。そこで7月~8月に限って、プレー中のポロシャツの裾外出しは「是」としました。ただし、クラブハウスでの入館時は従来通りのドレスコードで、「シャツの裾は中に入れる」となっています。(中村尊重さん、八王子CC・キャデイマスター)

●裾出し用のシャツは出してOK!?

裾出し用に作られている丈の短いシャツは出してOKだろうと思います。裾出し用でないシャツをだらしなく外に出して着ている人を見ると、怒りすら覚えます。裾出し用のシャツに限り、是としたいですね。(70代男性、長野県)

●サイドスリットの入った短めシャツを出して着るのがいい

ズボンにインしていても、スウィングをするうちにシャツの裾が出てきてぐしゃっとみっともない姿になることがあります。半分だけ出ていたり……。ならば、最初からサイドスリットの入った短めシャツを出して着るほうが、見た目としてもいいと思います。(50代男性、神奈川県)

●裾出し仕様でないシャツは出しません

先頃、ジュニア向けゴルフ教本を制作する打ち合わせがあり、ドレスコードを記載するページに、シャツの裾のイン・アウトについてどう記載するかが問題になりました。打ち合わせのメンバーはゴルフ業界の人たちですが、みんな迷っていて結論は持ち越しになりました。個人的にはインすることもアウトすることもありますが、さすがに裾出し仕様でないシャツは出しません。「是か非か」といっても倶楽部のドレスコードに従うしかないというのが現実。その倶楽部が「どうしてもダメ」というのであれば仕方ないですね。ジュニアの話に戻すと、子どもたちに「シャツの裾を出したらダメだよ」と言っても「なんで?」という顔をされるでしょうね。(ゴルフ競技運営スタッフ)

●TPOの問題

もし、その倶楽部のドレスコードが「裾出しOK」となっていても、「ならば、どんなポロシャツでも出していい」という解釈は僕はしませんね。前側が短く、後ろがちょっと長くデザインされ裾出ししても違和感のないシャツが売られています。それならば「可」では。お尻が隠れるくらい長い裾を外に出したら、「殿中でござる」の松の廊下のはかまと同じですよ(笑)。要はTPOの問題ではないでしょうか。僕はこれまでずっと裾はインしてきたので"裾出しOKシャツ"でも中に入れると思います。そのほうが落ち着きますから。もっとも僕の場合、お腹が出ているので、どのシャツでもオートマチックに裾は外に出てしまいますがね(笑)。(タケ小山、テレビ解説者・プロゴルファー)

●あるコースの「裾出しOK」は"期間限定"?

超名門といわれる埼玉県にある倶楽部のドレスコードを見ると、シャツの項には「裾出し禁止」とあります。ただし下のほうにある項目をクリックすると、夏季ドレスコード欄に、適用期間6/15~9/15として「体温の上昇が抑制される効果が認められるポロシャツの裾出しを可とします」と出てきます。本来のドレスコード欄には、上着着用については夏季のことも記してありますが、シャツについては夏季のことは書いてありません。「裾出しOK」のことは、なるべく隠しておきたいのかなと勘繰ってしまいますね(笑)。(70代男性、東京都)

●「シャツは必ずイン」というようなコースには行かない

紫外線アレルギーがあるため、日焼け防止の長袖インナーを着ます。インナーとポロシャツ両方をインすると、汗でぐっしょり。インナーはズボンの中に入れ、ポロシャツは外に出すのが夏のお決まりスタイルです。「インナーを着るな」とか「シャツは必ずイン」というようなコースには行かないので大丈夫です。(40代男性、千葉県)

●インするタイプのポロシャツは少ない気が……

ウェアはネットで買うことが多いですが、最近のポロシャツはインするタイプのほうが少ない気がします。(40代男性、大阪府)

●長袖の場合は絶対インしたほうがバランスがいい

季節の変わり目などに長袖のポロシャツが重宝しますが、長袖の場合は絶対インしたほうがバランスがいいと思います。袖が長く、裾も長いと一気にダサくなる。(40代男性、神奈川県)

●暑い夏に「マナーが……」と言っている場合ではない

ここ数年の夏の暑さは異常。もはや「マナーが……」と言っている場合ではない。裾出しで少しでも体感温度が下がるなら適用されてしかるべきです。(60代男性、愛知県)

●周りが不愉快にならないかかどうかが第一

マナーの本質は単に服装の"形"だけでなく、プレーヤーの行動が"爽やか"であるか、周りが不愉快にならないかかどうかが第一。ポロシャツの裾入れが健康を害する一因になるというのであれば、健康が優先され、そのうえでマナーの考察をすべきではないでしょうか?(鈴木康之、ゴルフマナー研究家)

※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月10日号「山を動かす~アリ? ナシ?ポロシャツの裾出し」より

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