飛ばしたいと思ってもいまいちフィニッシュが決まらず、気持ち良く振り切れている感覚も薄い。そんなアマチュアには「振り切れない3つの原因」があると中井学プロは言う。それらを解消し、中井が「お手本」と評するザンダー・シャウフェレのフィニッシュに近づくためのコツとは? シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

気持ち良く振り抜けない3つの原因とは?

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は常々もっとドライバーで飛ばしたいと思っているのですが、いまいち気持ちよく振り切れていない気がするんですよね。フィニッシュも決まらないし、プロみたいにフィニッシュまで一気に振り切れない。それができればきっとヘッドスピードも上がると思うのですが……。週刊ゴルフダイジェスト9/10号に「目指せ! 気持ちよ~く振り抜ける快適フィニッシュ」という記事がありました。お手本はザンダー・シャウフェレだとか。果たして僕にも気持ちいいフィニッシュができるのでしょうか? 試してみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/9/10号で特集されていた、フィニッシュまで気持ち良く振り抜くコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/9/10号で特集されていた、フィニッシュまで気持ち良く振り抜くコツを実践!

この記事ではレッスン経験豊富なプロ2人が解説してくれているのですが、そのなかから中井学プロが教えてくれていることを試してみます。

中井プロによると、アマチュアがザンダーみたいなフィニッシュを取れないのは「ボールに当てたい」という気持ちが強すぎるからだそうです。たしかに僕もボールにどうクラブを当てるかってことをよく考えている気がします。「当てたい」という気持ちが強くなると、下半身の動きを止めて、手や腕といった上体の力でボールに当てに行こうとしてしまうんですね。そうなると、腕とクラブの通るスペースがなくなり、クラブをスムーズにリリースすることができなくなるそうなんです。

アマチュアが気持ちよく振り抜けない3大原因というのがあって、当てに行きたいというのがまずひとつ。当てに行こうとすることでアーリーリリースになってしまうんですね。

画像: ボールに当てに行くとアーリーリリースになる

ボールに当てに行くとアーリーリリースになる

そして2つ目が腰が止まって左肘が抜ける動き。う~ん、これは確実に僕もそうなっている気がします。

画像: 腰が止まると左肘が抜けてしまう

腰が止まると左肘が抜けてしまう

3つ目が腕の力でフェースを返そうとする動きです。これらはすべて腕の力でクラブを動かそうとすることと、腰が止まってしまうことが原因。ザンダーのようにフィニッシュをするためには、腰をしっかりと回して、体の回転とともにクラブがリリースされる動きが必要となります。ザンダーはインパクト付近で前傾姿勢を保ったまま腰をフルターンさせているので、腕とクラブの通り道ができて、クラブをスムーズに振り抜けるんですね。

画像: 腕の力で無理やりフェースを返そうとしてしまう

腕の力で無理やりフェースを返そうとしてしまう

腰をフルターンするために、左ひざを伸ばす動きを取り入れてみよう

ではどうすれば、ザンダーのように腰をフルターンさせられるのでしょうか? ポイントはダウンスウィングからインパクト、フォローにかけて左ひざを伸ばす動きです。これができれば、前傾姿勢を保ったまま腰のターンが起きるそうなんです。左ひざを曲げたままの意識だと腰が止まって、体が伸び上がってしまうということなんですね。

画像: 左ひざを曲げたままだと腰が止まり、体が伸び上がってしまう

左ひざを曲げたままだと腰が止まり、体が伸び上がってしまう

この左ひざを伸ばす動き、僕にもできるのかやってみました。テークバックから、切り返しまでは左ひざは曲がっていますが、そこから徐々に左ひざを伸ばしていきます。それとともに腰がターンしていくわけですが、インパクトあたりでは腰が目標方向を向くくらいのイメージでターンさせていきます。僕はここまで腰をターンさせるというイメージは全くなく、インパクトのときも腰は45度も開いていないくらいだったかもしれません。なので、かなり違和感というか、こんなに腰を回すのか! という驚きが大きいです。

画像: 左ひざが伸びると前傾姿勢をキープしたまま腰のターンができる

左ひざが伸びると前傾姿勢をキープしたまま腰のターンができる

ただ、左ひざを伸ばすという動きをすれば、勝手に腰がターンしていくので、無理に腰を回すという意識はあまり必要ないですね。左ひざは切り返しからインパクト、フィニッシュに向けてジワーッと伸ばしていく意識のほうが良さそうだと思いました。ピョンっと伸ばしてしまうと、上体も同時に伸び上がってしまい、前傾姿勢がキープできません。最初はそうやってしまって、少しトップ気味の当たりになってしまいました。

また、手や腕といった上体でクラブを動かす意識があると、左ひざを伸ばしても気持ちよく振り抜けません。下半身の動きを主体にして、フィニッシュまで振り切ることが大事ですね。中井プロも腕の力はスウィング中、クラブをホールドしているだけという感覚と言っていますので、腕の力は抜きましょう。

左ひざを伸ばしていくスウィングで実際にドライバーショットをしてみましたが、たしかに体のターンでスウィングするという感覚が強くなりました。以前よりも振り抜きがよくなり、フィニッシュも決まるようになりました。しかし、最初は足を伸ばしていくタイミングが少し難しく、なかなかうまく打てないです。どうしても手で当てに行く動きも出てしまうし。最初は腰にクラブを当ててシャドースウィングをしたり、素振りをしたりして、左ひざを伸ばしていく動きに慣れるのが大事だと思いました。

画像: 切り返しから徐々に左ひざを伸ばしていくと、腰がターンして気持ちよく振り抜ける。ただ最初は少しタイミングが難しいかも

切り返しから徐々に左ひざを伸ばしていくと、腰がターンして気持ちよく振り抜ける。ただ最初は少しタイミングが難しいかも

そして、僕の場合、股関節がかなり硬いので、フルターンというのが少し難しいです。腰が完全に正面を向くところまで回りません……。このスウィングをするためには、股関節のストレッチもやって、可動域を増やさないとダメだな~と思いました。しかし、左足のつま先を少し開くようにして構えると、股関節は少し回りやすくなるので、そういう対処方法もあるのかなと思います。

この記事では中井プロの他にも合田洋プロが気持ちよく振り抜けるレッスンをしてくれているので、気になる方はぜひ読んでみてください。

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