小祝さくらは、シンプルなものが好きだ。洋服を買うときは、いつもシンプルなものを選んでしまう。
「カジュアル系が好きなんです。私服だとパンツ系が多い。スカートもはきたいとは思うんですけど、結局なんとなくはかないですね……デニムにTシャツとか、やっぱりシンプルなものが多いです。買うお店は決まっていないです。サイズが入らないことも多くて(笑)」と、謙遜とも自虐とも言える話を交えて、何かしら楽しませようとしてくれる。
ゴルフウェアではスカートをはくことが多いが、デザインはシンプルなものが多い。白やブルー系が好きだ。
アクセサリー類も、前夜祭などのパーティくらいでしか身に着けないさくら。賞金の使い方も至ってシンプル。必要なものだけを買う。無駄遣いはしない。今までで一番の大きな自分へのプレゼントは、普段の買い物や練習場に行くのに使う電動自転車だから。でも、友人や知人に誕生日プレゼントを贈ることは大好きだ。「その人が喜ぶ姿を想像しながら選ぶのも楽しいんです」
遅ればせながら、このオフから始めたネイルにもハマった。しかし、これもシンプルイズベストだ。「けっこうピンク系ばかりにしてしまいます。爪の血色がきれいに見えるから」と現実的な小祝。
「スパンコールなど、ゴテゴテ、キラキラしたデザインのものはあまり好きではなくて、いつもシンプルなやつばかりですね。ミラーネイルとかはしたりもしますけど。でも、ネイルって、やっぱり気分が上がりますよ」
気分が上がるものといえば、宿泊ホテルで過ごすときに着るパジャマもだ。小祝さくらは寝るときは必ずパジャマを着る。試合中でも変わらない。ジェラートピケのものがお気に入り。ポケモン、ベア、マリオ……肌ざわりのいいもので、いろいろな種類を集めている。菅沼菜々、竹田麗央、仲のよい女子プロたちの誕生日に、贈ったり、贈られたりしたものも多い。
そして、お腹を保護しているのか、絶対にパンツに〝イン〟して着ているらしい。「ちゃんと、パジャマで」というのがさくらのこだわりであり、リラックス法の1つなのだ。ホテルの部屋はいつも綺麗に整理整頓しているさくら。チェックアウトのときは、水回りもきちんと掃除する。このシンプルな行動が小祝さくらの原点なのである。
シンプルなことは、ゴルフにも生きる。切り替えの早さ、決断の速さにつながるのだという。「難しく考えない、いつも通りに、を心がけます」。小祝さくらの地力がまた1つ見えてきた。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年9月17日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki)