プロ、上級者も満足のいく形状と打感を持ちつつ、アイアンに必要な“あらゆる性能”にも一切の妥協を許さず開発された、キャロウェイの「APEX PERFORMANCE SERIES」。その3モデル『APEX Ai200』『APEX Ai300』『APEX Ti FUSION』はいずれも、ミスヒットでも高初速を維持する「Aiスマートフェース」などキャロウェイ自慢のテクノロジーが満載。新APEXの性能を探るコーステストの後編は、プレー中に遭遇する“タフな状況”で行った。

中空構造だけど、ボディもフェースも鍛造製法。飛びも打感も抜かりない

前編のコーステストで、打点ずれの強さを証明した新APEXアイアンの3モデルを軽くおさらいしておこう。

APEX PERFORMANCE SERIES『APEX Ai200』『APEX Ai300』『APEX Ti FUSION』の3モデル。いずれも鍛造ボディ&鍛造フェースの中空で、飛び打感の両立、また圧倒的なミスヒットへの強さを標榜するアイアンだ。

画像: APEX Ai200

APEX Ai200

APEX Ai200は、昨年発売されたAPEX PROの流れを汲むクリーンなルックスのアイアン。そこにAiスマートフェース、打感をマイルドにするウレタンマイクロスフィアも内蔵。また4I~7Iはフェースカップ構造を採用しており、反発性能に優れる。

画像: APEX Ai300

APEX Ai300

APEX Ai300は、Ai200と似たデザインだが、トップブレードはやや厚めでセミグースネックというやさしい形状。ボールが楽に上がってつかまり性能も高い。Aiスマートフェースをはじめ、APEX Ai200同様のテクノロジーが凝縮されている。

画像: APEX Ti FUSION

APEX Ti FUSION

APEX Ti FUSIONは、鍛造チタンフェースと鍛造ステンレスボディの組み合わせ。ブラックのコーティングで精悍な印象だ。3モデルの中で最もシャープな形状で、中・上級者も満足のいくアイアンに仕上がっている。もちろんこちらもAiスマートフェースを採用している。

では、新APEXの真の実力を測る、後編のコーステストに移ろう。

③ラフからのショット(9I)
フェースの“かなり上”でも飛距離の落ち込みはとても少ない

画像: 元気なラフから9番アイアンでショット! ちなみにロフトはAPEX Ai200:38度、APEX Ai300:37度、APEX Ti FUSION:38.5度だ

元気なラフから9番アイアンでショット! ちなみにロフトはAPEX Ai200:38度、APEX Ai300:37度、APEX Ti FUSION:38.5度だ

画像: 試打担当:佐々木勇プロ 2012年PGA 入会の42歳。ツアーを目指しながらレッスン活動に勤しむ。ドライバーのヘッドスピードは48m/s。ニュー南総GC所属

試打担当:佐々木勇プロ
2012年PGA 入会の42歳。ツアーを目指しながらレッスン活動に勤しむ。ドライバーのヘッドスピードは48m/s。ニュー南総GC所属

GD ラフの芝が結構しっかり伸びていますね。番手は「9番」がいいのではということですが。

佐々木 今回、AIが設計したフェースの威力(ミスヒットへの強さ)を見るという目的が大きいですよね。ラフだと、ボールの下を潜ってフェースの上っ面に当たるミスが出やすい。そのミスがより起きやすいのが、入射角が大きくなるショートアイアンです。ですから9番アイアンで試してみるのがいいと思います。

画像: 「ラフではこのあたり(上っ面)にあたることはザラです」(佐々木プロ)

「ラフではこのあたり(上っ面)にあたることはザラです」(佐々木プロ)

GD なるほど。確かにラフからだと、ショートアイアンの距離で、狙いよりもはるか手前に着弾、そんなミスが多いですよね。

佐々木 そのあたり、新しいAPEXがどの程度頑張ってくれるのか見てみたいですね。

GD ピンまで175ヤードのラフ。ではAPEX Ai200からお願いします。

佐々木 さすがにラフになると、シビアに打点をコントロールすることは難しい(笑)。ただ、やはりフェースの上側に当たりやすいです。なんですけど、そこまで飛び方に影響がありませんね。

GD 端から見ていても、フェアウェイからのナイスショットと変わりませんよ。フライヤーになって球がドロップするような感じもありません。打感はどうでしょうか。 

佐々木 極端に上に当たると外したなりに感じますけど、ちょっとぐらいじゃ芯とほとんど区別がつかないですね。

GD 打痕を見ると、確かにかなり上のものもある。ここでも極端に飛距離が落ちないのには驚きです。

画像: かなり上の打点(青)でも極端に飛距離が落ちることはなかった

かなり上の打点(青)でも極端に飛距離が落ちることはなかった

佐々木 次、APEX Ai300行きましょう。おっ、APEX Ai200よりも上下のミスに寛容ですね。そしてフェアウェイの時と同様、ラフからでもボールがつかまってきます。

GD 芝を挟んでボールが滑るような感じがないですね。フェースに乗って安定して飛んでいます。

佐々木 ソールがAPEX Ai200に比べてややワイドですが、抜けがいいです。ソールの形状も工夫されているのが体感できます。

GD 決してフライヤーで飛びすぎているわけではなく、ピンまで届いているものも多いです。

佐々木 APEX FUSIONはさらにいいですね。上下のミスに関しても先の2モデルと比べて遜色ない寛容性がありつつ、ヘッドがやや小ぶりなので、ラフでの操作性が最も高い。左に引っかかるようなミスはほとんど気にしなくてよかったです。ソール形状もいいので、抜けの良さは秀逸。それはフェアウェイの時よりもすごくよく分かります。

GD 結果的にラフからでも飛距離が安定していますね。

④つま先上がり&つま先下がり(7I)
新APEXに詰まった“反発性能”の高さが助けになる!

GD テストも終盤に入ってきました。4つめは“傾斜”です。

佐々木 つま先上がりとつま先下がりですね。打点の傾向で言えば、つま先上がりはヒール寄りに、つま先下がりはトウ寄りに当たりやすいですが……。打点ずれへの強さは十分にわかっていますから、それ以外にも強みがあるか見てみましょう。

GD ではAPEX Ai200つま先上がりから。

画像: 軽いフックで球が揃ったAPEX Ai200

軽いフックで球が揃ったAPEX Ai200

佐々木 斜面なりに曲がりますが軽いフックで収まりますし、すべて許容範囲です。ここでもソールが突っかかることなく抜けていきます。打点としてもいい所に当たっている感触しかないです。

GD 本当に球がまとまりますね。続いてAPEX Ai200つま先下がりはどうでしょう。

佐々木 結構なつま先下がりですけど、ボールが全然右に逸れないですね。ほぼストレートです。つま先下がりの時もそうでしたけど、とにかくボールが揃う。全部同じ球です。これがAiスマートフェースの効果なのかは分かりませんが。

GD つま先下がりを苦にしているゴルファーは多いですから、そこからでもボールがつかまって曲がり幅の少ないショットになれば、こんな心強いことはないですね。

佐々木 ではでは、APEX Ai300つま先上がり、行きましょう。つかまるアイアンだからもっと左に来るかと思いましたが、そこまでではないですね。球もしっかり上がって打球が強いです。

GD 確かにボールに勢いがありますね。

佐々木 いや、すごく簡単ですね。中空ヘッドとフェースの工夫で反発性能が高いから、軽く打ってもポーンと飛んでいってくれる。自分が使っている軟鉄一枚物の鍛造アイアンでは、こうはいかないです。

GD APEX Ai300つま先下がり、お願いします。

佐々木 このモデルは本当につかまりがいいですね。スライスしやすいつま先下がりでも、少しドローするくらい。どのライでもつかまるんだけれど、コントロールできないようなフックにはならない。そのあたり、安心感があります。

GD そして、ここでも球の強さがありますね。

画像: 「新APEXはヘッドの反発性能の高さでボールが楽に飛ばせる。特に傾斜では助けになると感じました」(佐々木プロ)

「新APEXはヘッドの反発性能の高さでボールが楽に飛ばせる。特に傾斜では助けになると感じました」(佐々木プロ)

佐々木 傾斜では反発性能の高さがものすごく助けになりますね。スウィングで頑張らなくても、ただヘッドをボールの位置に戻してあげるだけで、簡単に上がって前に行ってくれます。こういう悪いライから楽に飛ばせることが、新APEXの大きな特長だと感じます。

GD では、佐々木プロが特にお気に入りのAPEX Ti FUSION。まずはつま先上がりです。

佐々木 お、これは先の2モデルとは少し違いますね。自分で思いのままフェースコントロールができて、球を作りやすい。つま先上がりから傾斜なりにフックさせたり、逆にフックさせないように打つこともやりやすいです。ここは斜面でかつ浅めのラフですが、飛びすぎるようなミスもありません。アスリート系の中・上級ゴルファーにはいいでしょう。

GD 球の高さが揃って、安定感がありますね。ではAPEX FUSIONつま先下がり、お願いします。

画像: 「APEX Ti FUSION」は傾斜なりの球が出てよりコントロールしやすい、と佐々木プロ

「APEX Ti FUSION」は傾斜なりの球が出てよりコントロールしやすい、と佐々木プロ

佐々木 よりアイアンらしい飛び方をしますね。スピンがきっちり入って、グリーンで止まってくれそうです。Ai200、Ai300と違って、つま先下がりの傾斜なりにスライス回転で飛んでいきます。個人的には傾斜に応じて特性が出る感じが好きですね。

GD どのモデルも飛び方に均一性があるので、タテの距離のずれが少ないのがすごく印象的でした。

⑤220ヤード・ワンオンチャレンジ(5I)
ピンを越えるショットも! グリーンまでは全部届いた

GD さて、最終テストは5番アイアンでのワンオンチャレンジ。ピンまで220ヤードとかなりのロングショットです。最初のテスト(前編)では、7番で197ヤードのピンまで届いていましたから、行けると思います。

画像: ピンまで220ヤード、フェアウェイのフラットなライから、5番アイアンで各モデル3球ずつショット。ロフトはAPEX Ai200:23度、APEX Ai300:22度、APEX Ti FUSION:23.5度

ピンまで220ヤード、フェアウェイのフラットなライから、5番アイアンで各モデル3球ずつショット。ロフトはAPEX Ai200:23度、APEX Ai300:22度、APEX Ti FUSION:23.5度

佐々木 とは言え、5番でティーアップせずにですから、どの程度の確率よく打てるか……。

GD ではAPEX Ai200からお願いします。

佐々木 うわ、ちょっと嚙んじゃいました。あ、でもぎりぎりグリーンに届いていますね。 

GD 確かにナイスショットじゃなかったですけど、行きましたね!

佐々木 2球目も完璧な当たりじゃないですけど、ボールがしっかり上がってくれるからキャリーで飛ばせますね。23度のロフトですが、想像以上に高く上がります。

GD 3球目はナイスショット! 軽いドローでハイボール。これなら5番アイアンでもグリーンで止まる球になりますね。 

佐々木 続いてAPEX Ai300、行きたいと思います。

GD おー、球が強いですね。ボール初速が速い!

画像: APEX Ai300は強弾道。圧倒的な初速性能を体感できる

APEX Ai300は強弾道。圧倒的な初速性能を体感できる

佐々木 そうですね。APEX Ai200と比べてわずか1度のロフトの差ですが、立っている分、少しライナー気味に飛んでいきます。ただ、このロフト(22度)になると、それなりにヘッドスピードは必要かもしれません。ドライバーで43m/sぐらいは欲しい感じです。
でも、芯は広いし、ロフトは立っていてもAPEX Ai300のつかまりのいい特性はしっかりあります。5番アイアンとは思えない確率の高さで飛ばせます。

GD ピンをオーバーするショットもありました。すごい飛距離性能です。

佐々木 では最後、APEX Ti FUSIONですね。ヘッドが黒いからか、ロフトが逆に立って見えます。

GD でもこれが一番高い球で飛んでいきますね。

佐々木 ロフトが23.5度と、この中では最も大きいですけど、打ち出し角とともにスピンが入って上がっていく感じがあります。ややアゲンストなんですけど、吹き上がらないで、風に負けず前に進む勢いもあります。チタンフェースの反発性能はありながらも、ボールを押し込める打感もあって。これもグリーンに届いてますね。

GD では、グリーンを見に行きましょう!

画像: 9球中8球がグリーンオン! ガードバンカーを越えてすぐの場所に止まっているボールも。200ヤード超をキャリーで飛ばせている証拠だ

9球中8球がグリーンオン! ガードバンカーを越えてすぐの場所に止まっているボールも。200ヤード超をキャリーで飛ばせている証拠だ

GD おぉ! 1球を除いてすべて乗っています! 乗らなかった1球も距離的には届いてますよ。一番飛んだのは……APEX Ai300でした。

佐々木 APEX Ai300は球が強かったですからね。
個人的にも、5番アイアンでここまで確率よく打てたのは驚きです。どのモデルも、多少芯を外したぐらいではボール初速が落ちないし、曲がりも少ない。APEX PERFORMANCE SERIESの性能の高さ、コースで打つことでより深く感じることができました。

前編、後編合わせて5つの状況でテストした、APEX PERFORMANCE SERIES。Aiスマートフェースがもたらすミスヒットへの強さ、さらには中空構造やフェースカップ、また異素材の採用による反発性能の高さが、想像以上にコース上で威力を発揮、その真の性能が見えた。打感や形状といった感性の部分でも突き詰めた3モデルのパフォーマンス、ぜひ体感してみてはいかがだろうか。

PHOTO/Hiroaki Arihara THANKS/ニュー南総GC

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画像: www.callawaygolf.jp
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