昨今はクラブだけでなくシャフトも一昔前と比べて進化しているが、とくにアイアンのシャフトに関してはまだまだ「やっぱりスチール」と考えるゴルファーも多いのではないだろうか。
しかし後藤は「アイアンはもうカーボンの時代です。少なくともアイアンシャフトの選択肢として一度試してほしいですね」と言う。
「やっぱり昔からゴルフをやっている方にとって、がっちりしたスチールのアイアンシャフトはかっこいいっていうイメージがあると思うんです、憧れというか。対してカーボンシャフトってグニャグニャな感触でダサいっていう固定観念がある方もいると思います。でもここ5年くらいのアイアン用のカーボンシャフトの進化ってすごくて、頼りない感じが全然ないんです」(後藤、以下同)
後藤自身、自分のアイアンセットのシャフトもカーボン製のものを採用しており「50グラムのシャフトを組み合わせたドライバーでヘッドスピード50m/sありますが、アイアンでは90グラムのカーボンシャフトを使っています」とのこと。後藤ほどのハードヒッターのスウィングにも耐えられるし、結果として出力も伸びるという。
「軽いクラブのほうがヘッドスピードも出るし、心地よく振りやすいんです。もちろん合う・合わない、好き・嫌いはあるので絶対の正解とも言わないし、信念を持ってスチールを使っているのなら別に全然問題ないです。でも未だに『カーボンはダサい』って思っているなら、その感情は捨てたほうがいいですね。少なくともアイアンセットを買う際は選択肢に入れて、一度試してみるべきです」
とくに100切りを目指す=ビギナーを脱して次のレベルを目指す段階が、クラブを替えるきっかけになるゴルファーもいるはず。
もしゴルフ歴が長くないのであればそもそも「スチールじゃないとダメ」というイメージはないかと思うが「周りの歴が長い経験者に、昔の感覚で『いやカーボンってダサいよ。男ならスチールでしょ』みたいに言われちゃうと思うんで」と後藤。
「一度打った結果『スチールのほうがいいです』ならもちろんスチールでいいと思うんですよ。スチールがダメって言ってるわけでは当然ないです。最初からダサいみたいな理由でカーボンを外さないほうがいいよ、そもそも選択肢にちゃんと入れてますか? っていう話ですね。アイアンを替える機会があったら、ぜひ思い出してほしいです」