
まつやま・まお/2008年7月生まれ。愛知県出身。福井工大福井高校1年生。幼稚園からゴルフを始める。2022年中部ジュニア優勝、今年の日本アマ優勝。300ヤードをはるかに超す規格外の飛ばし屋
9月末のバンテリン東海クラシックでは17位タイでローアマ獲得。同大会中の土曜日に開催されたドラコン大会では349.6ヤードを記録、幡地隆寛や河本力などプロの飛ばし屋を抑えての優勝。クラブは、パター以外の13本がダンロップ。ドライバーはZX7 MkⅡのロフト9.5度。

長さ45インチ。より強い球を狙ってソールのフェース寄りに鉛。東海クラシックのドラコンでは、スリクソンのニュードライバーとスリクソンXmaXボールを使用して優勝。「ニュードライバーを練習場で打ったら、すごく飛びました。コースでいきなりは飛びすぎて危なかったので、まずはドラコンで使ってみました」(本人)
パワーヒッターではあるが「つかまる感覚が強すぎる」との理由でZX5 MkⅡのLSには手を伸ばさなかった。シャフトはテンセイPro White 1K。指導をしているお父さんの阜司(あつし)さんに聞くと、「兄と妹との三きょうだい、みなゴルフをやっていますが、茉生が一番の感覚派です。測定器は一切使わず、実際に打った感触と飛んでいく球の様子を見て、自分の感覚に合ったクラブを選んでいます」
目に留まるのはこのドライバーのグリップ、なぜかYONEXのロゴが入っている。「実は夏の大会(全国高校ゴルフ選手権)直前にグリップがへたり、すぐに替えたいと私がストックしていたこのグリップを挿し、今もそのまま使っている次第です(笑)」(阜司さん)

スリクソンZX MkⅡユーティリティの2I&3I。ティーショットで使うケースも多く、2Iはティーアップ時270~280ヤード、3Iは260ヤード。カーボンと軽量スチールの複合シャフト、N.S.プロ モーダス³ハイブリッド
現在のセッティングで、ウッドは平均330ヤードというドライバー1本のみ。以前は3Wも入れていたが、3Wで300ヤード飛ぶため、パー5の2打目やティーショットで使う状況がほとんどなく、3Wよりも「ウェッジを増やすほうが効率的です」と今に至る。

7Iはキャリー200ヤード。アイアンはもちろん、ドライバーからパットまでハンドファーストでボールを強く押し込んでいくスウィングを意識している
2Iと3Iは中空ヘッドのスリクソンZX MkⅡユーティリティ、4I~PWはマッスルバックタイプのスリクソンZ フォージドⅡ。強いインパクトによる吹き上がりを抑えるため7I~9Iのバックフェース下部に鉛を貼り重心を下げている。

元々、ウェッジは2本だったが、3Wを抜いて現在の50・54・58度の3本態勢が基本になった。シャフトは4IからLWまでN.S.プロ モーダス³ システム3 PROTOTYPE
撮影時のウェッジは、50度、54度、58度だったが、コースによっては50度を抜き48度、58度を抜き60度を入れることもある。

削り出しヘッドのピン PLDミルドアンサー。「プロの方と一緒に回って、『1~3メートルのパットを確実に入れることの大切さ』に気付いたようです」(父・阜司さん)
パターはピンのPLD ミルドアンサー。他の形状も試したというが、一番しっくりくるのがブレード形状のアンサータイプ。パットでも手打ちにならないよう意識しながら、ヘッドが適度にローテーションするストロークを大事にしていて、その感覚にマッチしているのがこのパターだ。伸びしろだらけの高校1年生。もう一人の〝世界のマツヤマ〟へ育ってほしい。

ボールはスリクソンZスターXV。同シリーズのZスターとダイヤモンドも試した中、理屈ではなくイメージに合ったのがXV。ボールも感覚重視のチョイス
1W/スリクソンZX7 MkⅡ(9.5度)・テンセイPro White 1K(6-TX)
2I・3I/スリクソンZX MkⅡ UT(18度・20度)・N.S.プロモーダス³ハイブリッド.350(X)
4I~PW/スリクソンZ フォージドⅡ・N.S.プロモーダス³システム3 PROTOTYPE(X)
AW~LW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE(50・54・58度)・N.S.プロモーダス³システム3 PROTOTYPE(X)
PT/ピンPLD ミルドアンサー(3度)
BALL/スリクソンZスターXV
※スペックは編集部調べ ※スペックとスタッツは10月7日時点
※週刊ゴルフダイジェスト2024年10月22日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)