今回は『ミズノJPX925ホットメタルプロアイアン』を紹介します。このアイアンは、飛距離性能に加えて操作性を追求したと言います。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「バウンス角を見ると相性の良いゴルファーが見えてくる」と分析します。兄弟モデルの『ホットメタルアイアン』と比較しながら考察してみた。
画像: 【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/28.0度 ●ライ角/62.0度 ●価格(税込)/11万5500円(#6~PW)※すべてメーカー公表値

【試打クラブスペック】7I ●ロフト角/28.0度 ●ライ角/62.0度 ●価格(税込)/11万5500円(#6~PW)※すべてメーカー公表値

飛びと操作性が追求されている

GD 今回は『ミズノJPX925 ホットメタルプロアイアン』(以下、ホットメタルプロ)を兄弟モデルの『JPX925 ホットメタルアイアン』(以下、ホットメタル)と比較しながら分析していただきます。双方のヘッドに使われている素材とリアルロフト角を見ると“飛び系アイアン”の特徴が共通しています。『ホットメタルプロ』のポイントはどこにあるのでしょうか?

松尾 まずアドレスでの見た目に違いがあります。『ホットメタルプロ』はボールに対して素直にアドレスしやすく、フェースプログレッションにも表れています。『ホットメタル』が2.9ミリとグースネック設定になっていることに対して、『ホットメタルプロ』は5.0ミリとストレートネック設定にされています。

画像: 左がグースネック設定の『ホットメタル』、対して右がストレートネック設定の『ホットメタルプロ』

左がグースネック設定の『ホットメタル』、対して右がストレートネック設定の『ホットメタルプロ』

GD なるほど。ボールのつかまり性能に違いがあるわけですね。『ホットメタルプロ』は飛びだけでなく操作性を兼ね備えているとのことですが、ヘッドデータに表れているのでしょうか?

松尾 はい。ネック軸回りの慣性モーメントを見ると『ホットメタル』が6778g・㎠、『ホットメタルプロ』が6114g・㎠と小さくなっています。『ホットメタルプロ』は操作性を追求したヘッド設計をしていることがわかります。さらにヘッドの大きさが『ホットメタル』よりも小ぶりになっているので見た目にも違いが出ています。

GD 他にヘッドデータで気になるポイントはありますか?

松尾 ヘッドの慣性モーメントを見ると『ホットメタル』が2853g・㎠、『ホットメタルプロ』が2586g・㎠と小さいです。基準値(2600〜2799g・㎠)と比較しても抑えられています。したがって打点ブレに対してのやさしさが備わっているアイアンではありません。ある程度、芯にミートできるゴルファー向けだと考えられます。

GD では最後に『ホットメタルプロ』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 他のヘッドデータだとクラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントを比較すると、『ホットメタル』が271万g・㎠、『ホットメタルプロ』が270万g・㎠と大きな違いがなく、共にヘッドスピードが45m/sあたりのゴルファーが振りやすいと感じる数値です。さらにバウンス角を見ると『ホットメタル』の2.3度に対して『ホットメタルプロ』が4.4度と大きい設定にされています。上からダウンブローで打ち込むスウィングと相性が良いアイアンです。これらを踏まえると鋭い打球でピンを狙ってスコアメイクしたいゴルファーは試されるといいでしょう。

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