今回は『ミズノJPX925ホットメタルプロアイアン』を紹介します。このアイアンは、飛距離性能に加えて操作性を追求したと言います。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「バウンス角を見ると相性の良いゴルファーが見えてくる」と分析します。兄弟モデルの『ホットメタルアイアン』と比較しながら考察してみた。

安心感のあるプロモデル風ヘッド

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打および計測ヘッドは7番、シャフトは「N.S.PRO 950GH neo」でフレックスSです。掲載数値はすべて実測値となります。

飛距離性能だけでなく操作性の良さも兼ね備えている

クラブ長さが37.0インチと標準的ですが、クラブ重量が418.1グラムとやや重いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントは270万g・㎠と大きくなっています。計測数値のみで推察するとドライバーのヘッドスピードが44〜45m/sくらいのゴルファーにとって、タイミング良く振りやすくなっています。

兄弟モデルの『ホットメタル』よりもヘッドの大きさが一回り小さく、広いソール幅が特徴です。フェースプログレッションを見てみると『ホットメタル』のグースネックとは違いストレートネックに設定されています。また『ホットメタル』と同様に、丸みのあるトップラインのおかげで精悍な顔つきながら、ボールを包み込むようなイメージが出ています。

画像: 左から#5、#7、#9。ストレートネックの精悍な顔つきながら、トップラインに丸みが施されているおかげで構えた時に安心感がある

左から#5、#7、#9。ストレートネックの精悍な顔つきながら、トップラインに丸みが施されているおかげで構えた時に安心感がある

実際に試打したところ、アドレスでは一般的なプロモデルのアイアンよりフェースが長く、大きなヘッドで、かつソール幅も広いおかげで安心感があります。

リアルロフト角が28.4度設定のストロングロフト設定なので、6番アイアンのようなイメージがあります。試打シャフトはしっかりしたフィーリングでインパクトの再現性もいい感じです。

『ホットメタル』と同様にフェースを含むヘッド素材に軟鉄よりも硬く、弾きの良い“ニッケルクロム・モリブデン鋼”が使われているので打感は硬く、やや“パチン感”がありますが、インパクト音は『ホットメタル』よりも少し抑えられ引き締まっています。

ソール面のバウンス角は『ホットメタル』のようなやや小さい設定(2.3度)ではなく、標準的でダウンブローでターフを取るスウィングのゴルファーと相性が良いでしょう。

『ホットメタル』と比べてフェースの長さが短く、重心距離が短い設定からヘッドのネック軸回りの慣性モーメントが『ホットメタル』(6778g・㎠)よりも小さくなり、操作性が良くなっています。
コンパクトなヘッド形状でラフの抵抗に負けず振り抜きやすく、ストレートネック系の精悍な顔つきで素直に構えやすい。ボールを弾く感覚と飛びを求めているゴルファーにいいでしょう。ヘッドが大きく、同等の飛距離性能とつかまり性能を持った『ホットメタル』と打ち比べて選ぶといいでしょう。

※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月12日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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