“虎さん”こと、チェ・ホソン選手はシニア入りし、体が硬くなった今も飛距離は維持しているという。その飛距離維持方法を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。みなさんはヘンテコスウィングで一世を風靡した”虎さん”ことチェ・ホソン選手を覚えているでしょうか?そういえば最近は名前を聞かないな~と思っていたら、なんと今年の日本シニアオープンに勝つなど、シニアツアーで大活躍しているんですよ。もちろん、あのヘンテコスウィングは健在!週刊ゴルフダイジェスト11/19号に「僕の飛ばしの本当のところ」という記事が載っていました。この記事ではシニア入りして体の硬くなった虎さんが、どうやっていまだに飛距離を維持しているのかとういうことが書かれています。僕も体が硬いので、参考にしてみたいと思ってやってみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/11/19号で特集されていた、“虎さん”の飛距離の秘密を実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/11/19号で特集されていた、“虎さん”の飛距離の秘密を実践!

超クローズスタンスは体が硬くても回しやすい!?

まず記事では、虎さんのスウィングを阿河徹プロコーチが解説してくれているのですが、虎さんのスウィングは体の硬い人にはおすすめできるものだと言っています。

画像: チェ・ホソンといえば、クルンと回転してからの独特のフィニッシュですよね

チェ・ホソンといえば、クルンと回転してからの独特のフィニッシュですよね

虎さんはアドレスで右足を大きく引き、超クローズドスタンスにして体が硬くても深く回ることができるようにしています。そしてグリップはストロンググリップにしてインサイドから当てていくので、つかまる要素しかないというのが虎さんのスウィング。しかし上達するにつれ、球がつかまりすぎるようになったために、左の壁を作らずに、あえて力を逃すことで球筋を作っているんじゃないかと分析しています。なるほど、だからフィニッシュでクルンと回っているのですね。

画像: かなりのクローズドスタンスとフックグリップでつかまる球を打っているそうです

かなりのクローズドスタンスとフックグリップでつかまる球を打っているそうです

虎さん本人も若い頃から体が硬かったと言っていて、年を経てさらに体は硬くなっているということです。しかし右足を引いて構えていることでテークバックサイドでの回転不足には悩んでいないそうです。それよりも虎さんが意識しているのはフォローサイド。下半身を踏ん張って壁を作るような意識をしてしまうと、どうしてもフォローサイドが小さくなりヘッドが減速してしまうと言います。

画像: 体が硬い人が下半身を踏ん張ってしまうとフォローサイドが小さくなりヘッドが減速してしまう

体が硬い人が下半身を踏ん張ってしまうとフォローサイドが小さくなりヘッドが減速してしまう

なので、インパクト後は左足を踏ん張らず、体ごと目標を向くように振っていくことでヘッドを走らせているそうです。

画像: 虎さんはテークバックよりもフォローサイドを意識して、左足を踏ん張らずに体ごと目標を向くように振っているそうです

虎さんはテークバックよりもフォローサイドを意識して、左足を踏ん張らずに体ごと目標を向くように振っているそうです

球がどこに飛んで行ってもいいくらいの気持ちで思い切り振ることが重要

さっそく虎さんのスウィングをやってみました。まずはかなり右足を引いてアドレスします。普段はここまでクローズに構えないので、かなり違和感がありますね。そしてなるべくしっかりと上体を回転させてテークバックします。テークバックは無理に回転させすぎず、上がるところまでで十分だと虎さんは言っています。

そしてフィニッシュはできるだけ大きくなるように、そして全身で目標方向を向くように振っていくことが大事ということなので、下半身を踏ん張る意識を捨てて、思い切って回転していきます。

これね、最初はやはりなかなか虎さんみたいに足が動いてしまうくらい回転するのって難しいんですよ。そもそもそういうスウィングをしたことがないから。素振りではできても、球を打つとなると、どうしてもあそこまで回転するのが難しい。球がどこに飛んで行ってもいいくらいの気持ちで思い切ってやらないとできないです。

画像: かなり思い切ってフォローサイドを大きくするように体を回転させないと虎さんのようには振れません

かなり思い切ってフォローサイドを大きくするように体を回転させないと虎さんのようには振れません

何球か打っていると、だんだん慣れてきて大きなフィニッシュでクルンと回れるようになってきました。確かにフォローサイドを大きくすることができればヘッドスピードもいつもより速くなっているし、初速もアップしています。とにかくインパクト後からフィニッシュまでヘッドが加速し続けるくらいのイメージで、体全体が目標方向に向くくらい思い切って回していくことが大事だと思います。

もうひとつ、ボール位置を少しいつもよりも右寄りにしたほうが良さそうです。クローズにしている分、最下点が右に来るので、いつものボール位置だとダフりやすい。またティーも高めにしたほうが打ちやすいです。虎さんは特注のめちゃくちゃ長いティーを使っているらしいいし。

何球も打っているとミスショットも減ってきて、飛距離がいつもよりも5ヤード以上伸びたので、やはり虎さん打法は飛ぶんだな~と実感しました。ただ、ラウンドでのプレッシャーがかかる場面で、ここまで振り切れるかな~という気はします。実際にコースで何度か試して慣れていくしかなさそうですね。

変則スウィングでドローとフェードを打ち分けられる?

そしてもう一つ、虎さん流のドローとフェードの打ち分けですが、球を投げるのと同じように、右手のひらでの向きでやっているんだとか。僕も寅さん流のドローとフェードを打ってみました。

まずフェードは右手のひらの向きを変えないようにして、手刀でスパッと切るイメージでふるのがいいそうです。その時に若干右肩を前に出すイメージにすると、アウト-イン軌道を作りやすくなるそうです。

やてみましたが、かなりのクローズドスタンスなのにアウト~イン軌道に降るというのは少し違和感がありますが、右肩を出すというイメージと右手のひらの向きを変えないという意識はいいですね。確かにカット気味の球になりフェード回転の球になりました。

そしてドロー打ちはフェードとは逆に右肩が前に出ないように意識して、右手のひらをダウンからフォローにかけて大きく回すようなイメージ。卓球のラケットでオーバードライブをかけるようなイメージだということです。

これもやってみましたが、確かに球はつかまるし、ドロー回転になりますが、つかまり具合をコントロールするのは、ある程度練習しないと難しそう。やりすぎると引っかかってしまうので。

画像: (左)右肩を前に出して右手のひらの向きを変えないようにしてフェード(右)右肩が出ないようにして、卓球のドライブをかけるようなイメージでドロー

(左)右肩を前に出して右手のひらの向きを変えないようにしてフェード(右)右肩が出ないようにして、卓球のドライブをかけるようなイメージでドロー

フェード打ち、ドロー打ちに関しては、虎さん打法との組み合わせだとかなり難しかったです。ただでさえ特殊な打ち方なのに、そこにさらに曲げるという動きを入れるのはアマチュアには難しい。虎さんって、かなり感覚が優れているというか、器用な人なんだな~と思いました。

今回、虎さんことチェ・ホソン選手のスウィングを試してみましたが、確かに体の硬い人にはかなりいいかもしれません。虎さんほどフィニッシュ後に腰をそらせることはないと思いますが、クルンと回ってみるのは飛距離アップに効果があるような気がします。カッコいいスウィングとは言えませんが、飛距離が伸びるのであれば、これは試してみる価値はあると思いますよ。練習に取り入れるってのもいいかもしれません。ぜひみなさんも一度試してみてください。

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