賞金だけで今年およそ90億円を稼いだ不動の世界ナンバー1、スコッティ・シェフラー。しかし彼はつい最近まで走行距離20万マイル(32万キロ)の12年型GMCユーコンに乗っていた。

天文学的賞金を稼ぎ出したシェフラーがおんぼろ車(失礼!)に乗っていたとは誰が想像するだろうか。だが彼が乗っていたのは大学卒業時に父・スコットさんから贈られた車で、10年以上この車でツアーを転戦していたのだ。

愛車を手放すきっかけとなったのは、長男・ベネット君が誕生したこと。家族が増たことで愛車のアップグレードを検討するようになったそう。

では、12年乗ったGMCユーコンの行方は? 米ゴルフウィークのシュパック記者によれば、シェフラーはこの車を慈善オークションに出品し、落札金を小児ガン研究のための資金を集める非営利団体「トライアンフ・オーバー・キッド・キャンサー(TOKC)」に寄付したという。

画像: 意外と家庭的?

意外と家庭的?

シェフラー夫妻は以前からTOKCと関わっており、この団体の共同創設者はシェフラーの友人であり、骨肉腫を患った経験を持つジェームズ・ガラン氏。

シュパック記者の報道ではオークションは1万ドル(約150万円)からスタートしたが、最終的にはゴルフ界の超有名キャスター、ジム・ナンツ氏が5万ドルで落札。走行距離32万キロ、12年落ちの車にしては破格の金額だが、この車には明らかに歴史的価値がある。

ゴルフ界の有名人が手に入れたことは朗報だ。しかも彼の古い車が寛大な入札者の手に渡り、多額の寄付金が小児ガン研究に当てられるのだから素晴らしい。車を手に入れた経緯がまたユニーク。

12年にアマチュアの試合を転戦中だったシェフラーはオーガスタ(!)で車の故障に見舞われ、同地で新車を購入。それをテキサス大学の卒業記念にと父が息子にプレゼントしたのだとか。

32万キロの旅路の果てに頂点に輝いたシェフラー。今回オークションでナンツ氏の手に渡った愛車は彼の歴史そのものだ。

※ゴルフダイジェスト11月26日号「バックナイン」より一部抜粋

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