アプローチが苦手な人は、芝の上でアプローチする経験が絶対的に不足している。「週刊ゴルフダイジェスト」11月26日号では、コースにあるアプローチ練習場(以下・アプ練)での活用方法を紹介している。「みんなのゴルフダイジェスト」では、誌面を前半と後半に分けて紹介する。コースにある“アプ練”を活用し、アプローチ巧者になろう。【全2回中1回目】
画像: アプローチ練習場はコースにあったら使わなきゃ損! スコアアップにつながる”芝のアプ練活用術”【前編】

解説/小野寺誠プロ
1970年生まれ。16歳で渡米し、帰国後96年にプロ入り。ラウンドレッスンを中心に年間250ラウンド以上プレーし、コースで上達させる「現場主義」の指導が得意

芝の上なら打てば打つだけ上手くなる

直近でプレーしたコースに、芝のアプローチ練習場はあっただろうか。もしあったなら、そこを利用しただろうか。あったのに利用しなかったという人がいたら、こんなにもったいないことはない。もっとも効率よくスコアアップできる最高の環境の前を素通りしたことになる。

多くのアマチュアを指導してきた小野寺誠プロは、アプローチが苦手な人は、芝の上からアプローチする経験が絶対的に不足していると話す。

画像: アプ練用に“お古”ボール10個用意しておこう

アプ練用に“お古”ボール10個用意しておこう

「アプローチは、芝の上から打った球の数が技術に直結します。寄せ上手になりたかったら、芝の上から打って打って打ちまくるのが一番有効。練習効果は人工芝のマットの100倍以上といっても過言ではないんです。“アプ練”のあるコースに行ったら、スタート前やホールアウト後のほんの30分でいいので、私がお教えする練習をやってみてください。寄せワンが劇的に増えること請け合いです」

落としどころオススメ練習法 ①
カラーからカラーまでショートさせずにたくさん打つ

アプローチグリーンの外周に狙いを決めて、そこに向けて10球連続で打ち、また別のところにターゲットを変更して10球打つことを繰り返す。「寄せる」というよりも、落としどころを決めてそこにしっかり打つ感覚。

画像: ショートさせずグリーン外に止めよう!

ショートさせずグリーン外に止めよう!

練習方法はいろいろあるが、「狙ったところに打つ」ことの繰り返しが基本中の基本。アプローチグリーンのエッジからエッジを、10球1セットで行ったり来たりしてみよう。

「“アプ練”のグリーンは、コースのように刈られていないことも多いですし、地面の硬さも違うので、『正確に寄せる』練習はあまり意味がありません。落としどころを決めてそこにしっかりキャリーさせることに集中するのがポイントですよ」

「上達のコツ」
ウェッジのロフト「マイナス2度」のインパクトをイメージしよう

距離感をそろえるコツは、少しハンドファーストに、クラブのロフトを2度立てるイメージで打つこと。ボール位置と手元がスタンスの真ん中なら、わずかにハンドファーストになる。

画像: ボールと手元が真ん中にあればヘッドは少し右になる

ボールと手元が真ん中にあればヘッドは少し右になる

小さな振り幅がアプローチの基本

アプローチの基本を身につけるうえで、ぜひ芝の上でやってほしいと小野寺プロが言うのが「ミニマムキャリー」の練習だ。

「SWで自分が打てる最小距離のキャリーを打つ練習です。小さな振り幅をゆるめずに打つのは、アプローチの基礎固めに最適。小さく振れれば、それを大きくしていくのは簡単です。最初は5Yくらいからでいいですが、1Y以下が打てるようになれば、アプローチ巧者ですよ」

”ゆるみ”がなくなるオススメ練習法 ➁
「ミニマムキャリー」を連続で打ち続ける

小さな動きは、少しでもゆるむとザックリになりやすい。振り幅は小さくてもヘッドを加速させながら、しっかり体を動かして打つことが大事。まずは5Yくらいから、より短い距離に挑戦していこう。

画像: 小さなキャリーをゆるめずに打つ

小さなキャリーをゆるめずに打つ

ポイント
手元を止めずに右手のひらを押し込む

手元を止めて突っつくように打つのはNG。右手のひらとフェースを連動させ、右サイドを押し込むようにフォローをしっかり取ろう。

画像: 手首だけで動かさない

手首だけで動かさない

これも10球単位で、繰り返し連続で打つ。球の高さや落ちた後の転がりもそろえられれば最高だ。

今回はアプ練の活用法を2つ解説した。明日の12時30分に公開する後編では、ザックリがなくなる方法や、寄せワンが格段に増える練習法を紹介する。

PHOTO/Tsukasa Kobayashi
TEXT/Kousuke Suzuki
THANKS/ロイヤルCC

週刊ゴルフダイジェスト11月26日号より

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