グリーンが砲台になっているコースは良いスコアが出にくいと言われる。理由はグリーンに乗せにくくアプローチも難しいからだ。そこで、「週刊ゴルフダイジェスト」11月19日号では、砲台グリーンを外した時のアプローチテクニックを服部雅也プロが教えてくれている。「みんなのゴルフダイジェスト」では、誌面を前半と後半に分けて紹介。寄りにくい理由やミスしやすい原因を頭に入れておくだけで、砲台の攻略方法が見えてくるぞ!【全2回中1回】
画像1: 状況別!砲台グリーン周りからの攻め方&寄せ方をアプローチ上手なツアープロが伝授【前編】

解説/服部雅也
はっとり・まさや。愛知県出身。2000年生まれ。中部学院大学卒。ツアープロ転向は2022年。祖父がショートコースを経営していたこともあり、小技のバリエーションは多く独自の考え方を構築している

【下段から打つ場合】1.25倍の強さで打つと寄る!

画像: 【下段から打つ場合】1.25倍の強さで打つと寄る!

GD 砲台グリーンのアプローチで注意することはなんですか。

服部 グリーンが砲台になっているときは、グリーン面が高い位置にあるのでボールを上げようとする動きが入りやすくなることです。

GD 顔が上がりやすくなるということですか。

服部 そのとおりです。たとえば、砲台の下にボールが止まっていて、ライがフラットな場合。まずは目の前の斜面に当たらないように打ちたいのでフェースは少し開いて構えます。あとは左足母趾球に体重を乗せたまま、体が前後に動かないように振ることです。 

画像: いつもよりオーバー気味に打つと寄る!

いつもよりオーバー気味に打つと寄る!

GD 砲台グリーンって距離感が合いにくくないですか?

服部 グリーン面が見えないのでイメージが出しにくいです。さらにバックスピンが解ける前に着弾するので、スピンが利いてしまい、思ったよりショートしやすいんです。普通の距離感の1.25倍くらいの強さで突っ込んでいいと思います。

下段からの攻め方

グリーン面が高いのでバックスピンがほどける前に着弾する。そのためボールは止まりやすくなるので、思い切ってピンの根元に落とすくらいのイメージで打つのがいい。

画像: ピンの根元までキャリーさせよう

ピンの根元までキャリーさせよう

画像2: 状況別!砲台グリーン周りからの攻め方&寄せ方をアプローチ上手なツアープロが伝授【前編】
画像3: 状況別!砲台グリーン周りからの攻め方&寄せ方をアプローチ上手なツアープロが伝授【前編】

下段からの構え方

ボールを上げようとすると体が前後に動きやすくなる。高さを出しやすくするために構えでフェースを少し開いて、体重は左足母趾球。その体重配分のままスウィングする。

画像: 左母趾球に乗ったまま前後のブレに注意する

左母趾球に乗ったまま前後のブレに注意する

下段からの打ち方

左肩のポジションが変わらないように意識。ボールを上げようとするとどうしても右肩が下がりやすくなる。左肩を下げるくらいのイメージを持ちながら振ると左肩の高さがキープできる。

画像: フォローで左肩を下げる意識で振り抜く

フォローで左肩を下げる意識で振り抜く

【斜面からの場合】斜面どおりに構えて打ち出しキャリーで勝負!

画像: 【斜面からの場合】斜面どおりに構えて打ち出しキャリーで勝負!

GD 砲台の斜面にボールが止まると左足上がりのアプローチになりますよね。

服部 だからボールの高さは出しやすくなります。ただ、上がり過ぎてショートする傾向があるので怖がらずキャリーを出すことを重視してください。少しロフトの立ったPWを使うのも手です。

GD キャリーを出すために打ち方で気を付けることは?

服部 自然に右足体重になるので、思い切って右足1本で立てるくらいで構えます。次に肩、腰を傾斜となるべく平行にセットし、斜面なりに振りやすいアドレスを作ります。

GD 斜面に逆らうようには構えないんですね。

服部 そうです。ヘッドが斜面に刺さりやすくなりミスにつながります。打ち込まずに斜面に沿ってヘッドを振り抜いてください。打ち込むと距離感も出にくくなります。

斜面からの攻め方&打ち方

高さが出やすいライなので思い切ってキャリーを出すことを考える。そのためにクラブをPWなどに替えるのも得策。上がりやすい特性を利用する右足体重でアドレスしたら、その体重配分をキープしたまま振る。手首を固定して肩の回転で斜面に沿ってヘッドを動かす。ボールは上げようとしなくても勝手に上がる。

画像: アッパー軌道でフワッと打ち出す

アッパー軌道でフワッと打ち出す

 傾斜に逆らって打ち込むとザックリする
斜面と平行にクラブを動かすことで振った分だけの距離が出てくれる。打ち込むとインパクトが強くなり過ぎて距離が合わないか、ヘッドが刺さりやすい。

画像: 傾斜に逆らうとザックリしやすい

傾斜に逆らうとザックリしやすい

斜面からの構え方

普通に構えれば右足体重になるので無理に逆らわずに右足体重で構え、スウィング中も体重配分は変えない。そのために肩と腰のラインを傾斜と平行にセット。

画像: 傾斜に逆らわずに合わせましょう

傾斜に逆らわずに合わせましょう

 ハンドファーストに構えるとヘッドが地面に刺さる
斜面に逆らうように立って、ハンドファーストにして打ち込むと地面にヘッドが刺さりやすくなる。上手くヒットできたとしても距離感が合わせづらい。

画像: 右足1本で立つくらいでもOK

右足1本で立つくらいでもOK

今回は砲台グリーンのアプローチを状況別に解説した。明日の12時30分に公開する後編では、頂上付近からの砲台グリーンの狙い方&打ち方、そして簡単ドリルを紹介する。

PHOTO/ARAKISHIN 
THANKS/庄内川ゴルフ倶楽部

※週刊ゴルフダイジェスト11月19日号「砲台グリーンのアプローチ」より一部抜粋

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