複数回優勝の実力者たちが上位に集結
2日目、天気予報によると風は2mで「軽風」と表される程度の強さだが、風が難しかったと話す選手が多く見られた。そんななかスコアを伸ばしたのは、初日に首位スタートした桑木志帆と、トップと4打差の7位タイからスタートした小祝さくら。桑木は5バーディ2ボギー、小祝は4バーディ1ボギーの3アンダーで2日目を終えた。
小祝さくら（リコーカップ初日、撮影/岡沢裕行）
小祝は今大会でのバーディ数がトップ。「自分ではあまりバーディを獲ってるイメージがないので意外」としながらも、4番で6m、6番で5m、8番で4mのパッティングを決めている。「特に芝目が難しい」と話した15番では1mのパーパットを外してボギーとしたものの、トータル3アンダーで3位タイに浮上、「今日は目標スコアを3アンダーに設定していたので、それが達成できたのは嬉しい。残り2日間あるので、いい流れをキープしながら安定したプレーをしたい」と意気込んだ。「アイアンが左に引っかける球が出たりしたので修正したい」とのことだが、自分で修正する力を持つ小祝なら、3日目からは更にいいプレーを見せてくれそうだ。
小祝と同じく3位タイに並ぶのは山下美夢有と鈴木愛。
山下は「昨日よりも風が吹いていてタテ距離が合わなくてもったいなかった」としながらも、ピン位置が厳しい16番と、17番で連続バーディ。18番ではティーショットをバンカ―に入れて出すだけだったところから、4ｍのスライスラインを見事に決めてパーでフィニッシュ。1アンダーで2日目を終えた。「最後、イーブンで上がるのと1アンダーで上がるのとでは全然違うなという思いがあったので、しっかり入れられて良かった。もう少しスコアを伸ばしたかったですが、悪いなりにアンダーパーで回れたので、残り2日もっと伸ばせるように頑張りたい」。
山下美夢有（リコーカップ初日、撮影/岡沢裕行）
今季1勝目を挙げた富士通レディースでは、2日目を終えた時点でトップと2打差の6位タイ。最終日に6アンダーで首位に追いつき優勝という姿を見せた山下。今大会は残り2日。4打差は山下にとって余裕の“射程圏内”だろう。
鈴木愛（リコーカップ初日、撮影/岡沢裕行）
鈴木は、38℃の熱でプロアマ途中リタイアという悪コンディションのなか今大会に挑んでいるが、11年連続11回目のリコーカップという経験値からか、体調不良を感じさせない成績。「昨日は良かったパターのタッチが今日は全然合わなくて。8mの距離を1.5mオーバーさせたりショートさせたりとパターに苦労しました。でもこの体調ではベストのスコアで上がれていると思うし、残り2日間、自分に期待せず、ゴルフもパターも少しずつ上がっていければ」と話す。2日目のスコアは3バーディ2ボギーの1アンダーだった。
桑木を3打差で追うのは今季8勝の竹田麗央。初日は9番パー5でイーグルを獲ってギャラリーを沸かせる場面があったが、今日は14番で痛恨のダボ。フェアウェイ真ん中にある、通称“軍艦島”と呼ばれる松の木が生えた丘まで刻むか越していくのか悩んだ結果だ。
「昨日はスプーンで刻んだんですが、今日はフォローだったので超えるかなと思ったけどミスショットでした」
竹田麗央（リコーカップ初日、撮影/岡沢裕行）
“軍艦島”を超えるには260Yが必要だが、今日の竹田は11番で266Y、直前の13番では282.5yの飛距離を記録している。ミスショットしなければしっかり超えられる距離と言えるだろう。それだけに悔やまれるティーショットではあったが「まだ2日目で良かった。まだ2日あるというのをプラスにとらえて、また14番はスプーンで打つのかドライバーで打つのか考え直したい」と気持ちはいたって前向き。ショットについてはボギーを打ったあとの8番ではもう少しでエースというナイスショットを見せるなど、本人も「いい感じ」と話していた。TOTOジャパンでは6ホールに及ぶプレーオフでも最後まで気持ちを途切らせることのなかった竹田。その粘り強さと圧倒的な飛距離を武器に、残り2日戦い抜く姿に期待したい。
この成績に基づき3日目は、桑木志帆・竹田麗央（10時51分）、小祝さくら・山下美夢有（10時42分）、鈴木愛・佐久間朱莉（10時33分）というペアリングでプレー予定だ。
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