この日ラウンドリポーターを務めた佐藤信人は、「こんなに晴天が続く最終戦は初めてかもしれません。風もそんなになくて暑いくらいです。でも、やはりグリーンに傾斜があるし、かなり締まっていて速いので、そこまでのビッグスコアは出ていませんね」と語る。
南アフリカ出身のショーン・ノリスは、「このコースは我慢強さが重要。耐えながらしっかりパットを決めていけば結果はついてくると思う。基本的には自分のゲームプランに徹していく。今やっていることをあまり変えずにプレーしていきます」という“プラン通り”のプレーで確実にスコアを伸ばす。
久しぶりの優勝争いに楽しそうにプレーする片岡尚之は、髪をロン毛にして何だかワイルド。「伸ばして、ちょんまげにしてくて。表向きではカッコいいこと言おうと思って、優勝するまで切りません、と言っていましたがそれがしたいだけです」とリラックスしたプレー。
「やっぱり(賞金王争いは)プレッシャーがあるのかな、大変そうだなと(笑)。しゃべれないです。緊張したんですか? とは言えないので(笑)。想像してうらやましい反面、プレッシャーもあるだろうなと思います。僕は何もないので、伸び伸びできています」
久しぶりの日本ツアーに出場する中島啓太は、家族や友人・知人にいいプレーを見せることもモチベーションとなって、好調を維持。
「自分のやりたいことができていると思います。自分のゴルフに集中してコツコツと積み重ねていきたいと思います」
途中、ノリスとも楽しそうに英語で会話。「雰囲気が明るくなったと言われる。余裕がでてきたのかな」。これも成長の証しだ。
「中島選手は飛距離が前よりも伸びていましたし、球質もアイアンがすごくて、結構締まっている芝なのですが、バンバンとめていた。高さもすごい。パターも安定していました。見ていて入る感じがしたのでその辺も昨年よりレベルアップしているんだと思います」と3つ年上の片岡もその成長ぶりを見て刺激を受けたようす。
佐藤信人は語る。
「爆発した(ショーン・)ノリスの“ロボットスライス”は健在。ティーショット上手いですよねえ。曲げてフェアウェイキープする。片岡(尚之)くんは、アイアンの調子がよさそうですね。髪もロン毛になってなんだかいい。(中島)啓太くんは体もですが、球質が一段とすごくなった。吹き上がる感じで落ちます。海外選手みたいです」
中島が11アンダー、ノリスが10アンダー、片岡が10アンダーで、最終日も同じ3人で回る。今日の予報も快晴。それぞれのプレーが楽しみだ。
撮影/姉崎正