PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回は、前回に続いてコーンフェリーツアーからPGAツアーの出場権を得た大西魁斗。ジュニア時代からお世話になっているという丸山茂樹からのアドバイスについて。

来シーズン、PGAツアーに参戦する大西魁斗にルーキーイヤーの抱負を尋ねました。すると「頑張り過ぎず、自分らしくプレーしていきたいと思います。あまり周りに惑わされず、でも、いろんな人の技術を学びながら戦っていきたいです」という答えが返ってきました。

画像: コーンフェリーツアー参戦初年度の2023年はポイントランク100位で、2024年同ツアーの限定的な出場資格でプレーした大西魁斗。2月のアスタラ選手権でトップ10入り、6月のUNCヘルス選手権で初優勝。この秋、2025年のPGAツアーカードを手にした

コーンフェリーツアー参戦初年度の2023年はポイントランク100位で、2024年同ツアーの限定的な出場資格でプレーした大西魁斗。2月のアスタラ選手権でトップ10入り、6月のUNCヘルス選手権で初優勝。この秋、2025年のPGAツアーカードを手にした

想像を絶する選手を目の当たりにしても、メンタル的に負けないこと

そんな大西に、丸山茂樹はこんなアドバイスを送ります。「コーンフェリー( 下部ツアー)とはまったく違う世界ですからね。一番大きなポイントはメンタルだと思います。想像を絶するような選手が目の前でプレーしている。それに対してメンタル的に負けないことが大事」

そして自らの体験談も。「振り返ると僕も最初の年はトップ10には入れたけれど、優勝は考えられませんでした。125位に入って、しっかりシードを取ろうという思いのほうが強かった。魁斗くんも予選落ちが続くことがあるかもしれない。でも焦ることなく、きちんとテーマを決めて戦ってもらいたいです」

ジュニアの頃から現在まで大西が丸山から言われ続けたのは「最後まで諦めないこと」。「いついい流れが来るかわからないので、集中してベストを尽くしたいと思っています」

画像: 2025年のPGAツアーには松山英樹、ツアー2年目となる久常涼、今回の大西、そしてDPワールドツアーで権利を得た星野陸也、4人の日本人選手が参戦する

2025年のPGAツアーには松山英樹、ツアー2年目となる久常涼、今回の大西、そしてDPワールドツアーで権利を得た星野陸也、4人の日本人選手が参戦する

丸山がそう言い続けたのは同級生のメジャーチャンピオン、アーニー・エルスのこんな言葉が原点になっている。「エルスから〝ビー・ペイシェント〞(忍耐強くあれ)という言葉をもらいました。それを彼にもしっかり貫いてもらいたい」

来年のPGAツアーは松山英樹、久常涼に星野陸也と大西が加わり日本人のシード選手が4名になります。次々と若い選手が出てくる現状に大西は「油断すると置いていかれるのでトレーニングもしっかりやって来年に備えたいです。ここからが勝負なので、どうやったらいい状態で( シーズンに)入れるか練習に取り組んでいきたいですね」

PGAツアー3勝のレジェンドとの交流を大西は「ただ喋っているだけで安心する」と言います。「こんなに凄い人と連絡を取り合わせていただけるのは心強いです」

気の早いファンはルーキーイヤーでの優勝を期待するかもしれません。でもせかさずじっくり見守っていきたいものです。

※PGAツアーはBSJapanext(BS放送)、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます(ARRANGE/Mika Kawano、PHOTO/Hiroaki Arihara、Getty Images)※週刊ゴルフダイジェスト2024年12月10日号より

This article is a sponsored article by
''.