「長谷部祐とギア問答!」は、国内外大手3メーカーで、誰もが知る有名クラブの企画開発を20年超やってきたスペシャリストの長谷部祐氏に、クラブに関する疑問を投げかけ、今何が起こっているのか?その真相を根掘り葉掘り聞き出すものです。クラブ開発の裏側では、クラブ開発の裏側では、こんなことが考えられているようです……。

試打の1球目、2球目のフィーリングがとにかく大事

GD 試打するときにさ、「3球試打」が良いと聞きますが、3球試打の意味ってなんなんですか?

長谷部 アマチュアにも色々なタイプの方がいます。クラブに慣れやすい人もいれば、慣れにくい人もいる。1発目もしくは2、3発目できちんと当たらない、もしくは気持ちよく振れないクラブは、その後打ち込んで練習しても必ず同じ現象が起こります。ラウンドの最初のほうに出たり、その日は大丈夫でも次のラウンドに必ず出ることに繋がるので、それは避けたほうがいいかなと思います。

「ゼクシオ」の開発コンセプトの中に“1発目からナイスショットが出るクラブ作り”というのを過去に聞いたことあるんですけど、それはまさに的を射てるなと思っています。アマチュアはスウィングのバラつきや、ある一定の癖があるとされている中で、試打の球数をたくさん打てばいいクラブが見つかるということではなく、1発目、2発目のフィーリングを大切にしたほうが振りやすい、気持ちよく打てるクラブが見つかりますよということだと思います。

本当はこのクラブのこのスペックを目指して試打に来たんだけど、1発目、2発目が当たらなかった。その場合は残念だけど諦めてくださいっていうのが私の意見です。

GD 上手い人ほど修正能力高いから、クラブに合わせて打てちゃうじゃないですか。でも、買ってみたらちょっと違うというパターンってよくありますよね。

長谷部 そうですね。徹底的にスペックを調べ、YouTubeも見て、「よし、自分はこれだ」って思ってスペックを絞り込んでいったとしても、マッチングは当然あるので、そこで残念ながら合わなかった場合は、いくら練習してもその先自分のスウィングが大きく変わらない限りは合うことはないので、そこは潔く諦めたほうがいいのかなと思います。3球以内で決めてくださいっていうのはありますよね。

GD 3球打って、次のクラブでまた3球打つというように探していくのが意外と正解にたどり着く?

長谷部 そうですね。中には1本のクラブを徹底的に打ち込んで、「よし、これだ」って決める方もいらっしゃるし、それで合うクラブが見つかることもゼロではないですけど、あくまでも最初の3球で良いショットが出た場合だと思います。もしそこで良いショットが出ない場合は、次のスペック、次のクラブに変えられた方が間違いない選び方になるのかなと思いますね。

GD ドライバーの進化は、大慣性モーメントだったり、 重さに関しても昔ほどメーカー間の違いがなくなってきていて、どれも大体同じような数値に収まってきています。それでも打ってみると当たる、当たらない、気持ちいい、気持ちよくないということがあるわけですよね。

長谷部 そうですね。クラブの長さが長くなる一方だったのが、一旦ある一定のスペックでとどまっているのと、アメリカのメーカーも日本人に合わせて軽量のものを積極的に出してきて、ライトスペックが定番化してきました。

この辺の変化をとらえつつ、どのクラブがタイミングが合いやすいのかを、YouTubeやゴルフ雑誌の情報等に惑わされることなく、ご自身の感覚を大切にしてくださいと言いたいですね。

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