自分の子どもや孫とゴルフがしたい! どうせなら真剣にやってほしいけど、何から始めたらいいかわからない、どうしたら子どもたちはゴルフにのめり込んでもらえるか、悩みは尽きない。週刊ゴルフダイジェスト1月21日号ではその方法を専門家と経験者に聞き、ご紹介している。「みんなのゴルフダイジェスト」では2回に分けてお伝えする。【2回中1回目】

画像: 子どもがゴルフ好きになるには、親が教える? それとも、スクールがいい?【子どもや孫にゴルフをしてほしい①】

解説:井上透プロ
高校2年生からゴルフを始め、法政大学中退後、渡米。アメリカのゴルフスクールでプロ志願者を指導した。帰国後は中嶋常幸、佐藤信人、米山剛など多くのプロとコーチ契約を結ぶ。2002年からはジュニアスクールも開設し、トップアマの指導にもあたっている。08年レッスン・オブ・ザ・イヤー受賞。

アドレス・トップ・フィニッシュが教えられないならスクールがいい!

自分が大のゴルフ好きであったり、昨今の女子プロ人気やトッププロの華々しく見える世界を見て、自分の子どもや孫にもゴルフをやってほしい、と思ったことがある方もいるだろう。

しかし、いざ始めようとしたときにどうすればいいのか? と疑問を抱くケースも少なくない。スウィング理論などに詳しくない自分が教えていいのか、専門家であるコーチに預けるべきか、判断に迷うところだ。ジュニアゴルフ育成の第一人者である井上透プロに話を聞いた。

「まずは最初にゴルフを好きになってもらうというのが大前提です。ボールを打つ快感や喜びを覚えさせるのが重要です。教えるべきことは大雑把なグリップを含めたアドレス、トップ、フィニッシュの3点。これさえ教えてあげれば最初は十分です。その3点を自分で教えられないのであれば、スクールに入れてコーチに預けましょう」

画像: 「まずはゴルフを好きになってもらう。球を打つ喜びを教えましょう」(井上)

「まずはゴルフを好きになってもらう。球を打つ喜びを教えましょう」(井上)

この3点を子どもに教える自信があるなら、自分が教えても大丈夫ということだ。さらに、子どもの上達のためのポイントを教えてもらった。

「上達の秘訣として、ポイントは3つです。
 
1つ目は、子どもは見たものをマネすることを認識してください。例えば、親御さんのスウィングに癖があった場合、親御さんのスウィングに影響される可能性が高いです。一緒に行く練習場以外の家庭環境のなかで、テレビでトーナメント中継を一緒に見る、YouTubeなどで有名プロのスウィングに触れさせてあげるというのが重要です。子どもたちは何色にも染まるので、どうせ染まるのであればトッププロの色に染めてあげましょう。
 
2つ目が、子どもには思い切りスウィングさせてあげましょう。極端ですが、ドラコンプロのようなスウィングでも子どもは問題ないです。理由はジュニア時代というのは、大きな出力のスウィングをさせることで、体全体を使いながらボールを遠くへ飛ばす能力を身につけられる重要な時期だからです。
 
3つ目が、前向きなチャレンジに対して、ポジティブな声掛けをすることです。子どもは褒められた記憶が成長の糧になり、上達する可能性がさらに上がります。前向きなミスに対して、罵ったりしするとミスを恐れやすい体質になります。トッププロの多くがポジティブマインドな選手なので、これは重要な要素です」

“上達が早くなる”3つのルール

ルール①結果が出ていたら無理に直さない

結果が出ているときにスウィングなどを無理にいじるのはやめよう。往々にして、より良くしたいからと何か修正していこうとすると、かえってゴルフを難しくしてしまうことが多い。子どものいいところが潰れてしまう可能性もあるので、注意しよう。

ルール②細かいことを教えすぎない

細かく干渉してしまうと、ゴルフに対して前向きに取り組めなくなってしまう可能性がある。せっかく子どもは楽しくゴルフをやっているので、必要以上に干渉することなく、せめて家庭のなかではなるべくそっと見守ってあげよう。

ルール③いろんな球を打たせること

意図的に右に左に球を曲げたり、低い球を打ったりなど、なるべく早い時期にボールコントロールを身に付けることが大事。ボールがどう飛ぶのかの本質を知ることで、大きくなって競技に出たときに小さい頃のこうした取り組みが活きる。

子どもにゴルフを始めさせたい場合は肝に銘じよう。

後編では子供のゴルフ上達のために、親が実際におこなったことなどをご紹介する。

(つづく)

「つづき」はこちらから

PHOTO / Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara
※週刊ゴルフダイジェスト1月21日号「子どもや孫にゴルフをやらせたいときの第一歩」より一部抜粋

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