タイガー・ウッズとローリー・マキロイが発案・設立したリアルとバーチャルが融合した新しいゴルフリーグ「TGL」。PGAツアーのトッププレーヤーたちが6つのチームに分かれ、ゴルフと最先端テクノロジーを融合させた約2時間のチーム戦。週刊ゴルフダイジェスト2月4日号では、1月7日に開幕し、次回の第3戦にはマキロイと松山英樹のチームが登場するTGLを特集。「みんなのゴルフダイジェスト」でもその一部をご紹介しよう。

開幕戦となった1月7日のニューヨークGC対ザ・ベイGC。トリプルスはザ・ベイGCのラドビッグ・アバーグがバーディパットを沈めて最初のホールを取ると、6番までの5ホールでポイントを獲得。シングルスもザ・ベイGC優勢の流れは変わらず3ホールを残してザンダー・シャウフェレを擁するニューヨークGCに勝利。

画像: いよいよ開幕したTGL

いよいよ開幕したTGL

続く2戦目は14日に行われ、共同発案者であるタイガー・ウッズ率いるジュピターリンクスGCがロサンゼルスGCと対戦。試合は序盤からロサンゼルスGCが相手を圧倒して12対1で勝利した。

画像: タイガー・ウッズも笑顔

タイガー・ウッズも笑顔

新時代のゴルフリーグの幕開け

2022年8月に発足が発表され、当初は昨年1月に開幕する予定だった「TGL」。しかし、会場の建設中の事故により1年延期。さらに当初参加予定だったジョン・ラームがLIVゴルフに移籍して参戦取りやめ。

画像: 新設の専用アリーナ

新設の専用アリーナ

今月ようやく開幕にこぎ着けた。従来のゴルフの試合とは違い、試合時間も約2時間と短く、スポーツ大国アメリカらしく本国のゴールデンタイムに実施されるため中継が視聴しやすく、音楽や観衆の熱狂的な声援など、普段静かなゴルフにエンターテインメント性を加えた新たなゴルフのスタイルを提唱している。

画像: 大学構内に建てられた「SoFiセンター」

大学構内に建てられた「SoFiセンター」

「リアルとバーチャルが融合」というように、バーチャル空間上のコースを使用。砂漠や断崖絶壁の
上に設けられたグリーンを狙うホールや、活火山上に造られマグマがハザードとなるホールなど、こ
れまで見たことがないコースを選手たちが果敢に攻めていく。

一方、グリーン周りは現実世界に場を移して、一流の技が披露される。打席の芝やバンカーの砂など、ゴルフ場と同じ環境が整えられ、アイアンでショットすれば地面のターフが気持ちよく取れ、バンカーにはオーガスタナショナルGCのような真っ白な砂が敷き詰められている。

画像: グリーン周りは現実世界に場を移して、一流の技を披露

グリーン周りは現実世界に場を移して、一流の技を披露

「SoFiセンター」
建設中に屋根が崩落し開幕が1年遅れたが昨年完成。パームビーチ州立大学のキャンパス内にり、フィールドは約87m×46mでアメフトのフィールドとほぼ同じ広さ。会場では大音量の音楽が流されてゲームを盛り上げる。

point1 観客席は1200席
その数は1200席。会場では自由に声援を送ることができ、ブーイングや拍手、選手たちへの要求など、普段とは違った雰囲気。

point2 最新技術が詰まった2種類のゾーンでプレー
ピンから50Y以上のショットを巨大なスクリーンに向かって打つバーチャルな「スクリーンゾーン」。ティーショットの結果に応じてフェアウェイ、ラフ、バンカーとリアルなライからプレーを続ける。50Y以内のショートゲームを行うのは現実世界の「グリーンゾーン」。形状を変えられる芝生のラフとフェアウェイ、バンカー、グリーンで実際にプレーする。

point3 グリーンは油圧式で回転や傾斜の調整可
ターンテーブルがあり、グリーンを回転させてアプローチアングルを変えたり、約600個の油圧ジャッキによって地形を変更可能。ホールによって傾斜やグリーンのアンジュレーションが細かく変更される。

point4 グリーンゾーンに落ちたボールの位置は、ポイントレーザーで指定
スクリーンゾーンで50Y以内に入ると、コンピューターが場所を特定してグリーンゾーンにレーザーを当ててボールの位置を指示。寸分の狂いもなく、実際にボールが止まった位置からプレーが再開される。

point5 高さ14m、幅19.5mの巨大スクリーン18台のレーダーと8台の光学カメラで計測
映画館よりも大きいスクリーンに向かってショットされる。使用されるのはゴルフシミュレーター「FULL SWING」。多くのレーダーとカメラを配置し、ショットをシミュレーターの中で正確に再現する。

point6 スクリーンゾーンのバンカーはアゴの高さも再現
スクリーンゾーンにあるバンカーは、前方に可動式のパレットが付けられており、シミュレーショ
ン上のバンカーのアゴの高さによって角度が変わる。この障害物によって、高さを出す必要もあるため、実際のコースのようにバンカーのライによって必要とされるショットが異なる。

point7 ショットエリアの芝生は天然のバミューダ芝
ショットエリアは約4.6㎡、深さは約30.5㎝。バミューダ芝「タホマ31」が採用され、フェアウェイの芝の長さは約1.3㎝、ラフは約7.6㎝に設定されている。会場の近くで芝の育成がされており、毎試合パレットごと交換される。

point8 バンカーの砂はSP55オーガスタナショナルGCと同じ
オーガスタナショナルGCでも使用されているかなり目の細かい砂を使用。ゴルフ場では大量の砂が必要になるが、スタジアムであれば少量で済むため、コストのかかる最高級なものが使用されていて、かなりふかふか。

ただ、グリーンの傾斜もホールに合わせて自動的に変更されるものの人工芝のため、第1戦、2戦で
はそのスピードやクセに戸惑う選手も見受けられたが、そこはさすが世界の一流選手たち。徐々にタ
ッチを合わせていき、それを攻略していく様も痛快だ。

画像: オーガスタと同じ砂を使うバンカー

オーガスタと同じ砂を使うバンカー

また、試合中選手たちは常にマイクを装着しているので、仲間内での会話や味方やライバルのショットに一喜一憂する声が聞かれるのも面白い。

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara、Blue Sky Photos、Getty Images

※週刊ゴルフダイジェスト2月4日号「スター選手が集結する新時代のゴルフリーグが開幕「TGL」って何?」より

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つづきは週刊ゴルフダイジェスト2月4日号、MYゴルフダイジェストにて掲載中

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