こんにちは。SPORTSBOX AI 日本アンバサダー・コーチの北野達郎です。今回は韓国のソウルで開催されているKPGA GOLF EXPOの模様をお伝えします。
「KPGA GOLF EXPO」とは?
まずKPGA GOLF EXPOとは、韓国で開催されている毎日経済、MBN、KPGA(韓国プロゴルフ協会)共同主催のゴルフ展示会で、規模としてはジャパンゴルフフェアより少しコンパクトで、パシフィコ横浜の約半分位の広さの会場で開催されています。もちろん日本のゴルフフェアと同じように、テーラーメイド、ピン、ダンロップといった大手メーカーも出展しています。

画像①KPGA GOLF EXPO/韓国版のゴルフフェア。ジャパンゴルフフェアより規模はコンパクト
まず試打ブースを視察した際に感じたのが、弾道測定器がほとんどのメーカーで「UNEEKOR」を採用していたこと。UNEEKORのネーミングには「ユニークな韓国になろう」という意味が込められており、計測器はプレーヤー正面から計測する持ち運び型の弾道測定器や、スウィングを撮影できる機能を備えたアウトドア&インドア対応のスウィング分析器に至るまで、豊富なラインナップがありました。

画像②UNEEKORのボールデータ/ヤードではなくメートル表示で、ボールスピードはマイル表示だ
逆に海外や日本でもシェアがあるトラックマンやフォーサイトといったメーカーの弾道測定器を採用していたメーカーは少数派でした。このあたりのシェアの違いには韓国独特の特徴がありましたね。私もピンの新製品G440の試打をする際にUNEEKORの「EYE MINI」でボールデータを計測しましたが、普段私がレッスンしているスタジオで使用しているトラックマン4に比べて、計測位置が違う分キャリーが若干普段より出るかな? という印象でした。
また、計測単位がヤードではなくメートル表示で、ボールスピードはm/s(メートル/秒)ではなくmph(マイル/時)表示だったことも印象的でした。
屋外練習場でもスウィングデータを分析できる製品が、まもなく発売
今回のKPGA GOLF EXPOでは、私が日本アンバサダーを務めるスポーツボックスAIのハードウェア開発メーカーであるAIVIWORKSから、「屋外練習場向け」のスウィング分析器のプロトタイプがお披露目になりました。性能としては、正面からより近い距離(カメラから1.5m)でのスウィング撮影が可能になり、胸と骨盤の上下の動き(LIFT)と、同じく胸と骨盤の左右の動き(SWAY)の縦横2次元のデータ計測に絞ったシンプルなモデルです。

画像③AIVIWORKSの屋外練習場向けプロトタイプ/データは縦横2次元の計測に絞られており、よりシンプルなモデル
このモデルは、主に屋外練習場を利用する一般ゴルファー向けに開発されており、従来のコーチ向けのスポーツボックス製品に比べると、よりシンプルなモデルになっています。なお、このプロトタイプはジャパンゴルフフェアでもお披露目予定ですので、ご興味ある方は是非ジャパンゴルフフェアでお会いしましょう。
スウィングはもちろん、トレーニングもデータ計測が浸透
そして、今回ブース視察した中で最も興味深かったのは、「RONFIC」というトレーニングマシンでした。この製品は、トレーニング中のパワー、スピード、フォースを1回の動作ごとにデータ計測してくれるマシンで、その結果に応じて負荷や振動をカスタマイズできる特徴がありました。

画像④トレーニングマシン「RONFIC/ 1回ごとにパワーやスピードなどをデータ計測してくれるのが特徴
面白いのは、各競技ごとのトレーニングモードも搭載されており、ゴルファー向けのトレーニングモードも搭載されていました。これまでデータ計測は、ショットでのボールデータ、クラブデータ、スウィングデータなどは徐々に浸透してきていると感じていましたが、遂にトレーニングもゴルファー向けのデータ計測が浸透する時代が来そうです!
我々ゴルフコーチもこの「どのジャンルにもデータ計測が活用されていく」流れを察知して、よりゴルファーのパフォーマンス向上になりえる製品をチェックする目を養っておくことが重要になりそうです。
今回はKPGA GOLF EXPOの模様をお伝えしました。今回ご紹介した内容以外にも、「広いパターコーナーが各メーカーでいくつも用意されていること」など、アメリカのPGA SHOWや日本のゴルフフェアとはまた違った特徴があり、非常に興味深い展示会でした。来月はジャパンゴルフフェアがパシフィコ横浜で開催されますので、是非ゴルフフェアにご来場下さい!