開幕に備え各選手調整に余念がない今の時期。たとえ新モデルが出たからといって自身にマッチしなければ決して使わないプロたち。柏原明日架と石川遼、それぞれの選択に迫った。

石川遼

1991年生まれ埼玉県出身。昨年は2勝を挙げ賞金ランキング7位。33歳になった今も日本ゴルフ界を引っ張る存在。ツアー通算20勝

柏原明日架

1996年生まれ宮崎県出身。昨シーズンはメルセデス・ランキング44位でシード復帰。2019年以来の優勝を目指す

画像2: 【キャロウェイ ELYTE】 柏原明日架は即決! 石川遼が選んだ新ドライバーの魅力とは?【月刊GDトレジャーハンター】

ヒールに強いのがすごく心強い

「クラブを頻繁に替えるほうではないんですが、『エリート』はすぐにスイッチできました。それくらい第一印象が良かったです」と話す柏原明日架。

では、彼女が言う“いい印象”の条件とは?

「まずは見た目ですね。好きな顔というのはそれほどないんですが、どっちかというと小ぶりが好き(今までは『パラダイム ♦♦♦』を使用)ですね。それよりも大事なのは据わりの良さ。ポンと置いたときにしっくりくる。ここが超重要。この部分に違和感があると、必ずスウィングでその“気持ち悪さ”を解消しようとしていい動きになりません」

クラブを見ると、鉛でバックフェースはほぼ見えないがウェイトポートが3つあるところからスタンダードモデルのように見える。でも、構えた感じは何だか小ぶりな感じもあり、プロトタイプの雰囲気もある。そこはまだ明かせないということなので詳細はわからないのだが、実際に打った感じはどうなのか。柏原は「1発打って大丈夫だと思った」と話す。

「低くて重い打感や打音はそのまま継承されているので私好みです。打ってみて、びっくりするほどやさしいと感じましたね。元々ヒールヒットのミスが多いんですが、試合でプレッシャーがかかってくるとスライスの幅が大きくなっていました。まだ試合では試してないですが、練習の感じでは明らかにスライスの幅が減っています。ヒールヒットに強いのは私にとって大きなメリット。運命のクラブに出合った感じがして、今年はすごく楽しみです」

「クラブを替えるほうではない。でも、このクラブは即決でした」

すぐスイッチできたワケ

「自分の求める操作性もしっかりありました」

画像: 「1Wのライン出しができるかどうかが倉日選びの基準のひとつ」と柏原

「1Wのライン出しができるかどうかが倉日選びの基準のひとつ」と柏原

「“1Wのライン出し”ができるかどうかがクラブ選びの一つの基準なんですが、思った通りに打てたこともすぐ替えられた大きな要因です。やさしいながらも操作性が高い、好きなポイントです」

ここが好き❶ ヒールヒットにすこぶる強い!

「球の高さとミスへの寛容性に惚れちゃいました」(柏原)

「安心して振っていける」という柏原

「ヒールのミスが多いのですが、このクラブはスライスの幅が狭くてびっくりしました。これなら安心して振っていけるので試合でも自信を持っていけそうです」

ここが好き❷ 9度でも高さがしっかりでる

画像: ロフトは9度を使用している

ロフトは9度を使用している

「ロフトを大きくして高さを出そうとするとスピンが増えて飛距離ダウンしてしまう。できれば小ロフトで高さをキープしたい。そんな思いを実現してくれました」

柏原の調整方法は?

「スタンダードのウェイト外し」に見えるけど...…

柏原の調整 01
ウェイトを外して重量を調整

スタンダードの『エリート』と同じ3カ所のウェイトポート

ヘッド後方にスタンダードモデルと同じように3カ所のウェイトポートがある。バックフェースだけを見ると“スタンダード”と変わらない

柏原の調整 02
鉛を貼って重心も調整

鉛で微調整された柏原のヘッド

鉛などで微調整を行い最適な一本に仕上げていく。フェースを見るとスタンダードモデルよりも若干ディープフェースに見える

“つかまり感”にグッときた 1発打ってエリートXに決めました

つかまりの良さに一瞬でほれた

2本のクラブ(左が『X』、右が『♦♦♦』)を見比べる石川

石川遼はスウィング改造をしたことでクラブ選びにも変化が起こったと話す。

「今までだったら間違いなく『♦♦♦(トリプルダイヤモンド)』です。フェースローテーションを積極的に使い、自分で球をつかまえたかったので。でも今はフェースを閉じたまま使って、フォローでむしろ開くような気持ちでスウィングしているのでだとちょっと合わなくなったんです。自分でつかまえにいく感じではなくなったので、それに合うクラブも変わったんだと思います」

それで選んだのが『X』だというが、これはエリートシリーズの中でもつかまりがいいモデル。『♦♦♦』と比べると見た目も大きく違う。そこの不安や違和感はなかったのか?

「打つ前はもちろんありましたよ(笑)。ずっと小ぶりのヘッドを使っていたので、最初構えた時は自分でも『どんな球が出るんだろう……』みたいな。でも、打ってみたらめちゃくちゃいいドローが出てくれた。つかまりの良さが際立っていたので、一瞬で気にならなくなりましたね。しかも、つかまりがいいモデルってだいたいフックフェースだったりするんですけど、このスクエア感でこれだけつかまるというのは、やっぱりヘッドの性能なんでしょうね」

さらに良かったのがテストをした時の環境。キャロウェイのイベントでファンを前にした状態だったゆえ、ある程度のプレッシャーがかかっていた。

「ファンの方の前で変な球を打つわけにもいかないじゃないですか(笑)。でも、自分のスウィングをしなかったらテストにもならないし。そんな中でも手応えのある弾道が出てくれたので『使えるな』と思いました」

10.5度のヘッドを1度立てて使用

テストの時はまだ9度のヘッドが届いてなかったとのことで10.5度を1度立てて使っている。「立てることでよりスクエア感が出ます」(石川)

石川は『X』を使用予定だ

ここが気に入りました! 「ローテーションの少ないスウィングにマッチした」

画像: 身振り手振りでフェースの開閉を説明する石川

身振り手振りでフェースの開閉を説明する石川

ここが好き❶
つかまえにいかなくてもしっかりつかまる

「今までは球をつかまえにいくスウィングだったので『♦♦♦』が合っていたんですが、フェースの開閉を抑えた振りにしたので、“勝手に”つかまってくれる『X』がしっくりきました」

ここが好き❷
見た目の違和感が安心感に変わった

「今まで使ってこなかったシリーズなので、見た目の違和感はやっぱりありました。でも、それ以上に弾道が安定していたので安心感に変わりましたね。シャローで球の上がりやすさにも満足しています」

写真/岡沢裕行、有原裕晶

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