女子ツアー黄金世代の実力派にして天然キャラクター・小祝さくら。そのゴルフ回路を覗く異色エッセイ。第59話、100ヤード以内を鍛えいよいよ開幕。
画像: パターは昨季途中から大型マレットのスパイダー。「今年も今のところ替える予定はないです」とさくら

パターは昨季途中から大型マレットのスパイダー。「今年も今のところ替える予定はないです」とさくら

小祝さくらは、今年のオフも100ヤード以内を課題に取り組んできた。「100ヤード以内の距離感と打点の練習をしました。あとは、アイアンショットの精度をしっかり上げていけるように。普段から、ラウンドより練習場で球を打つことも多いんです。何球打つかはあまり決めていなくて、気が済むまで打っています。全番手、バランスよく打っていますよ」。賞金で買った電動自転車を使い、近所の練習場に通うさくらの姿を想像してほしい。もちろん、暖かい場所で合宿もしてきた。

小祝さくらの距離感の出し方は、「振り幅」。小さい頃から練習してきた「9時→3時」などの振り幅の基本をもとに、感覚を大事にしながら練習する。「練習では、GCクワッドを使っています。試合のスタート前にも持っていきますよ。番手と振り幅と数字を確認しながら打つんです。昨年はウェッジの入り方がバラバラで、ダフリ気味で入っていたことが多く、それがミスにつながっていた。今年はその入り方、打点を意識して練習をしています。でも、入射角の数字は見ないです。感覚です。ウェッジをもっとクリーンに入れたい感じです」

感覚を大事にするので、数値は「距離」だけしか見ない。「高さもあまり見ないです。あとはもう感覚なので……でも、やっぱり数字をきちんと確認することで、距離感は身につきます」

画像: ドライバーはスリクソンZXi LS(写真は昨年優勝したアースモンダミンカップ)

ドライバーはスリクソンZXi LS(写真は昨年優勝したアースモンダミンカップ)

小祝さくらは昨年、クラブのシャフトを替えた。今まで、ウッド系はドライバーからの流れで同じものを使っていたが、「ウッドのシャフトはフジクラさんのものにしました。しなり具合いがしっかりめのものを用意してもらって打ったら、それが好みで。方向性がよくなりました。アイアンはNSプロに替えたんです。これも少ししっかりした感じがあったので。硬くはないんですけど、しなりも少し抑えられている感じでよかった」

好きなクラブの顔は、あまり大ぶりではないもの。「どちらかといったら小さめの、シンプルでクセのない形が好きです。皆そうだと思うんですけど(笑)。ドライバーからウェッジまで、けっこうスタイリッシュな形が好みです」。ウェッジは5年以上同じものを使っている。「『抜け感』が変わってくるのは嫌だなあと思うんです」。こうしてクラブの話もいろいろとしてくれたが、「別にこだわりはないんですけどね。ふふふ」と締める小祝さくら。

画像: オフのひとコマ。アイスラテを頼んだつもりがタピオカが入っており少し顔が引きつっているさくら。タピオカは苦手なのだ。今年も、全国津々浦々、美味しいもの探しながら転戦する

オフのひとコマ。アイスラテを頼んだつもりがタピオカが入っており少し顔が引きつっているさくら。タピオカは苦手なのだ。今年も、全国津々浦々、美味しいもの探しながら転戦する

今年の目標は、「メジャー優勝、複数回優勝にしておきます。あまりこだわらないように、あとは試合しながら」 「今年も充実したオフを過ごしました。開幕戦でまた皆さんにお会いできることを楽しみにしています」

※週刊ゴルフダイジェスト2025年3月18日号〝ゴルフときどきタン塩〟より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara)

小祝さくらのゴルフ回路がもっとわかる!

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