地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「走るシャフトと、方向性をカバーしてくれるヘッド」

連載52回目は、本試打企画の29回目に掲載されている「エルゴルフ」の米倉雄一郎さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はタイトリスト『GT2』ヘッドとTRPX『The Air Light』がオススメとのこと。

米倉さんがタイトリスト「GT2」の特徴を語る

「今回の組み合わせはヘッドスピード42m/s前後を想定して組み上げたクラブになります。ターゲットとしては球がポコンと上がってぽてっと落ちてしまう、力がない方に向けたクラブになります。シャフトが球を上げてくれるのですが、9度とやや立ったロフトでスピンを減らして打ち出し角を下げるようなイメージで作りました。打ち出し角は非常に大事ですが、球が上がるけど飛んでいないような方が使ってくれると飛距離が伸びてくれると思います」と米倉さん。

画像: ヘッド:タイトリストGT2(9度)/シャフト:TRPX The Air Light(S+)

ヘッド:タイトリストGT2(9度)/シャフト:TRPX The Air Light(S+)

「シャフトは持っていただくとわかると思うのですが、『軟らか ! 』と思いながらも振ると走ってくれるのが特徴です。思い切ってしっかり振り切れるようになり、更に曲がりにくくなり、飛距離もでるので気持ちよく振ることが出来ますね。最初の頼りない印象とは裏腹に、いざ振ってみると意外としっかりしている感覚があると思います。通常50g台のSシャフトを使っていた人はTRPX『The Air Light(S+)』が違和感なく振れると思いますね。人によって心地よいと感じるシャフトは異なりますが、クセの無い今回のシャフトはかなり振りやすいので是非試して頂きたいですね」と米倉さん。
同じヘッドスピード帯でも体格やスウィングタイプによってかなり好みが分かれるため、フィッティングをかなり重要視しているとのこと。

タイトリスト「GT2」ドライバー×TRPX「The Air Light」シャフトの印象を堀越プロに聞いた

「今回は月刊ゴルフダイジェストで行われたD1グランプリで優勝したタイトリスト『GT2』の9度、そしてTRPXの軽量シャフト『 The Air Light』の組み合わせです。『GT2』は初速と低スピン性能が高く、2024年の発売以降大ヒットを記録しているモデルです。そしてシャフトの『The Air Light』は“最速の走り”をコンセプトに作られた人気モデルを軽量化したモデルだそうです。実際に持つと、ワッグルするだけでシャフト全体が大きくしなることがわかります。これだけしなってくれると今回のロフト9度のドライバーでもしっかり球が上がってくれそうなイメージが出ますし、ヘッドによってスピンも適度に抑えられる効果が期待できますね。
 
工房店主はヘッドスピード42m/sを想定しているようですが、9度でどのくらいの打ち出し角が出るかとても興味深いものがあります」と、本企画では珍しい9度のヘッドのため、興味津々の堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

画像: 弾道計測器は「ラプソード MLM2 PRO」を使用

弾道計測器は「ラプソード MLM2 PRO」を使用

「先ほどワッグルした際に大きくしなっていたシャフトですが、先走り系に多い弾き感がなく、ヘッドが走る感覚がありながら粘りを感じる不思議なシャフトです。そして9度という立ったロフトでは、理論上初速が上がるメリットがありますが、スウィングタイプによっては打ち出し角が低くなる傾向があります。今回の組み合わせはその懸念点を払拭し、シャフトのしなりで平均13度も打ち出し角を確保できている点がとても素晴らしいと思います。計算上ボールスピードが1m/s上がることによって約4Y飛距離が伸びますので、今回平均の62m/sという数値は本企画トップクラスに早く、飛距離を伸ばしたい方にとってかなり良い組み合わせであると考えられます。ヘッドは10度のラインナップもありますので、そちらとの組み合わせも気になりますね」と堀越プロ。

実際に本企画での42m/sでのボールスピード帯は61m/s前後が多いのだが、今回の組み合わせは62m/s超えを連発している。

工房主推奨のHS42m/sで試打した5球の平均値

●キャリー/225.4Y
●総飛距離/247.2Y
●ボール初速/62.8m/s
●打ち出し角/13.1度
●スピン量/2408rpm

総評

画像: 「やや軽めのシャフトですが、先端が暴れる感触はなく、しっかりと飛距離を出すことが出来ました」(堀越)

「やや軽めのシャフトですが、先端が暴れる感触はなく、しっかりと飛距離を出すことが出来ました」(堀越)

「今回の組み合わせは、飛距離に重要なボール初速・打ち出し角をしっかり確保しているとても良くできたクラブといった印象でした。大手メーカーでは実現できないこのような組み合わせも、様々な層のお客様と接するなかで生まれた経験や知識を基に作り上げられた所産だと思います。ヘッド自体もやや寛容性を兼ねたプロモデルなので、飛距離はもちろん方向性にも貢献すると思います。飛距離に悩んでいる方や球が上がらず悩んでいる方に是非試していただきたいですね」

THANKS/クレアゴルフフィールド

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