タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第64回はストレートシャフト仕様のTimeless GSSについて。実はいわくつきのパターなんです。

隙間のあるサイトラインが松山英樹仕様とされる
シルバーのボディに、黒い3ドットと朱色のサイトラインが映える、ストレートシャフト仕様のTimeless GSSである。
このパター、キャメロンマニアであればすぐに気付くであろうが、松山英樹の使用するTimelessを強く意識して作られたものと思われる。基になったTimeless(写真A・スコッティキャメロンミュージアム所蔵)を見れば、そのデザインが酷似していることがわかるはずだ。

写真A/Timeless GSS ツアープロトタイプ for Hideki Matsuyama。松山の使用するTimeless GSSのバックアップ(予備)
また興味深いのは、サイトラインの位置である。見ると、ラインがバックフェースまで届いていない(バックフェースとサイトラインの間に隙間がある)。これは他のTimelessやニューポート2には見られない特徴で、このパターが作られた当時の松山の要望であったとされている。
ストレートシャフト仕様のTimelessは、そうでなくても製作本数が少なく貴重である。それに加えて、他にはないサイトラインの入った松山モデルとは……。なんとも肩書の多い、羨ましい限りの一本である。
PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロン ゴルフギャラリージャパン
※週刊ゴルフダイジェスト3月18日号「キャメロンマニア宣言」より