
EZONE GTドライバー3モデルを比較試打!
EZONE GT Type-Sを試打
まずは既存モデルの「EZONE GT Type-S」ドライバーから見ていこう。こちらは操作性の高さを重視したモデルとなっているが、見た目の印象はどうだろう。

ヨネックス「EZONE GT Type-S」ドライバー(写真はロフト10.5度モデル)
「フェースの向きがめちゃくちゃストレートで、シャープ過ぎず、かといってボテっともし過ぎていません。すごくやさしく見えるような感じですね。ちなみに、岩井千怜選手はネックの調整機能でちょっとフックフェースにしています。そういったつかまり具合や見え方の調整が利くのも、もちろん良いところです」(中村、以下同)

ヨネックス「EZONE GT Type-S」ドライバーのフェース面
ではさっそくロフト10.5度のヘッドに、中元調子の純正シャフト「RK−04GT」のSフレックスを組み合わせたモデルを使い、中村がHS43m/s前後で試打。「GCクワッド」で計測したデータの平均値を見てみよう。

「EZONE GT Type-S」ドライバーを試打する中村
【EZONE GT Type-S試打結果】
キャリー●235.3ヤード
トータル●256.3ヤード
ボール初速●62.0m/s
打ち出し角●13.9度
スピン量●2024.0rpm
「飛距離とコントロールのバランスがめちゃくちゃ良いですね。僕自身はフェードヒッターですが、フェードを打っても左に引っかからないし、ターゲットに対してちょっとフェードするくらいの感じでスピン量も多くなり過ぎません。もちろんドローも問題なく打てます。非常にニュートラルな性能ですね、ドローもフェードもどちらも打てるヘッドってなかなかないですから。
それでいて、曲がり幅も大きくないっていうのはメリットですね。ミスしたときはもちろん、最近は昔みたいに大きく曲げてドローやフェードを打つ人ってなかなかいなくて、風やコースに合わせて少し曲げる程度なので、コントロールできる範囲もちょうど良いと言えます」
このニュートラルな性能のまま使うのももちろん良いが「自分のスウィングに合わせてお手軽に調整できるのも良い点ですね」と中村は続ける。
「重いウェイトがヘッドの最後方にあり、別売りですが違う重さのウェイトに付け替えられます。前述したように千怜選手はネック調整機能でフック気味にしていますし、こうやって調整できるポイントが多いと自分に合わせた1本を作りやすいですよね。
シャフトもスウィングによって選ぶモデルが変わってくるところですが、カーボンのノウハウがあるヨネックスが自社で作っているから、リーズナブルに選べるのも大きいです。これが他社製のカスタムシャフトだと別料金が……となってしまいますから」

最後方のウェートは別売りのウェイトに付け替えも可能だ
EZONE GT Type-Dを試打
続いて打ったのは「EZONE GT Type-D」。こちらはドローが打ちやすい設計のモデルとなっているが「ヒール側の形状が少し変わっているはずですが、構えた印象はType-Sと全然変わりません」と中村。

ヨネックス「EZONE GT Type-D」ドライバー(写真はロフト10.5度モデル)
「いわゆるドローバイアスモデルってヒール側に重心があって、フェース面が左を向いてたり、アップライトが強かったりと、よりつかまるような設計になっていることが多い印象ですが、Type-Dは全然違和感なく構えられるところが良いポイントですね」

ヨネックス「EZONE GT Type-D」ドライバーのフェース面
ただ実際に打ってみると「Type-Sとは全然違います」と中村。Type-Sと同様にロフト10.5度のヘッドと純正シャフト「RK−04GT」Sフレックスを組み合わせたモデルをHS43m/s前後で試打した際の平均データは以下の通りだ。
【EZONE GT Type-D試打結果】
キャリー●234.0ヤード
トータル●252.0ヤード
ボール初速●61.8m/s
打ち出し角●14.8度
スピン量●2357.6rpm

「EZONE GT Type-D」ドライバーを試打する中村
「Type-Sと同じシャフトで打ったので振り心地に変化はありませんが、やはりインパクトへ向けて自然とローテーションして、つかまってくれる感覚は感じられました。
実際、狙って大げさにカットで打っても曲がり幅はフェアウェイに収まる程度で、Type-Sで打ったらちょっと右に曲がっていくようなショットでも、ほぼまっすぐ飛んでくれるっていうのは、もうヘッド性能の賜物ですよね。球が全然逃げないので、何もスウィングを変えることなく、オートマチックにドローが打てるドライバーといった印象です。
球の高さもしっかり出ていて、Type-Sと比べると少しスピンは多め。ただスピンが少しかかってくれたほうが球をコントロールしやすいので、少し入るように設定されてるのかもしれませんね」