2025年シーズンのステップ・アップ・ツアーは、3月20~22日に中国で開催された特別競技「Mitsubishi Electric Automation Women's Open」から開幕。国内では4月3~5日の日程で滋賀県にある琵琶湖カントリー倶楽部 琵琶湖・三上コース(18H・6395Y・P72)で開催の「YANMAR HANASAKA Ladies Golf Tournament」が初戦になる。昨年プロテストを合格したルーキーたちで、レギュラーツアーや中国の特別競技に参戦しなかった9人の意気込みをお届け!

正真正銘、この大会が初のプロ競技!
中地萌

中地の生年月日は1998年12月5日生まれなので、ゴルフ界では馴染み深い、いわゆる“黄金世代”のひとり。しかし、8歳からゴルフを始めたが、ジュニア時代は業界で知られた名前ではなかった。それもそのはず、同学年の勝みなみや畑岡奈紗がアマチュア優勝したとき、中地はバスケ部にいた。大学に入ってゴルフに再開し、名門・鳴尾GCで研修生を経て、昨年5回目の挑戦でプロ入りを果たした。

そのような経歴のため、アマチュア時代は一貫して、JLPGAのレギュラーツアーはもとより、ステップ・アップ・ツアーにも無縁だったという。「正真正銘、この試合が私のツアーデビュー戦。また出身が奈良県で、地元・関西での試合なので、かなり思い入れが強いです。ただ、その話を大学と所属先の先輩プロでもあるG・デバルバさんに話したら『その気持ちはわかるけど、シーズンは長いので、この試合を特別視して気負うより、毎試合毎試合コンディションを整えて挑めるようにしたほうがいい』と助言をくださって」と先輩プロのアドバイスに耳を傾けて、平常心で臨みたいという。

しかし、「ただ」と付け加える。「ギャラリーの方に見られながらゴルフをするっていうのが、ほとんど初めてみたいなものなので、いま(試合、前々日に取材)から楽しみと緊張と行ったり来たりしています」と見た目以上にドキドキしているようだ。そのギャラリーには「昨年、パッティングをクロスハンドに変えたら、すごく良くなって。パッティングでバーディを奪うゴルフをしたいので、そこを観てほしいです」とリクエスト。

やや遠回りがあったかもしれないが、初々しい“黄金世代”のルーキーを応援してみてはいかがだろうか。

画像: お守り代わりの「rough & swellの人形」と、一回り離れた妹からプレゼントされた「お守り袋」がお気に入り。「妹はまだ中学生なんですが、裁縫の授業で作ってくれて。大切に使っています」

お守り代わりの「rough & swellの人形」と、一回り離れた妹からプレゼントされた「お守り袋」がお気に入り。「妹はまだ中学生なんですが、裁縫の授業で作ってくれて。大切に使っています」

“攻めのゴルフ”で観客を魅了したい
水木春花

「普通に可愛く撮影しても読者の記憶には残らない」ということで、昨年からルーキーの女子プロには“ラウンドに持っていくお気に入りのグッズ”と一緒に撮影させてもらっているが、この2年で一番インパクトがあったのが水木だ。写真を確認してほしいが、向かって一番左のマイメロケースに入っているのは……、綺麗なおでこ? 実はこれ、EXOという韓国アイドルグループにいるド・ギョンスのトレーディングカード。水木いわく、「各々が自撮りの写真から選んだショットで、ギョンスのこれは大人気なんですよ」とのこと。なぜ額アップの写真? と聞くと、「可愛いし、おもろいんで、入れてます」と関西弁の返答が!

九州の大分高校卒だが、生まれは大阪。やはり関西の“面白いことが好き”という血が騒ぐようだ。そんな水木のプレースタイルは「ショットでゴルフを作っていくタイプなので、私のショット1つ1つを見てほしいっていうのがあります。あとは『ここで攻める!?』みたいなところで、ピンを狙ったりするので、ギャラリーの方は見ていて面白いと思います」と、ここでも「面白い」というワードが。「ちなみに、新人戦でも池ギリギリにピンが切ってあって、全部ピンを狙って打ちました。でも全部池に入りました(笑)。『センター狙えばいいのに』とか『なんで狙うの』って怒られるけど、出来ると思っているので」との話は、「逃げて勝ってもおもしろくない。OBを3発同じところへ打つのは俺の勲章だよ」といったジャンボ尾崎の言葉に近しいものがあるような気がした。

面白いゴルフを観たいと思うなら、水木の組に付いて回るのがオススメだ!

画像: 写真は左から、EXOのド・ギョンスのトレカ、ズートピアの「ニック」、ポケットモンスターの「ピチュー」が

写真は左から、EXOのド・ギョンスのトレカ、ズートピアの「ニック」、ポケットモンスターの「ピチュー」が

高校時代に下部ツアー優勝!
平塚新夢

2017年、高校3年生でステップ・アップ・ツアー「静ヒルズレディース森ビルカップ」で史上5人目となるアマチュア優勝を果たした平塚が7回目のプロテストでついに合格。ツアー現場に帰ってきた。

「この試合は気持ち的には気負いすぎないことを心がけています。ありがたいことに、ルーキーはステップ・アップ・ツアーには出させていただける。これからたくさん試合がある中で、1試合1試合に一喜一憂しすぎてても、しょうがないと思う部分があるんです。初戦なので、試合中のメンタルの変化を楽しみながら、挑みたいと思います」とどこか達観している雰囲気のある平塚だが、それは彼女が幼少期から難病と戦ってきた結果の境地なのではないかと感じた。

「セカンドショットとかアイアンショットが得意。ピタッと寄せてファンの方たちを沸かせられたら、一番いいなと思います」と話す平塚が難コースの琵琶湖CCをどう攻略するのか期待したい。

画像: Da-iCEの花村想太が推し。本人にも認識されているというからすごい

Da-iCEの花村想太が推し。本人にも認識されているというからすごい

アプローチに磨きがかかった
上堂薗伽純

昨年のプロテストでは最年長となる28歳で合格した上堂薗。この試合にかける意気込みは、「緊張半分楽しみ半分ぐらいです。練習ラウンドもさせてもらって、ローピングとかスコアボードとか設置いただいたなかでプレーするというのが、ほとんどなかったですし、その中から見る風景ってなかったので。そこに今、自分が立ててること自体がもう楽しいですね」とワクワクしている様子。

「このコースは難しいので、ショットがグリーンからこぼれることが多くなってくると思います。もちろん外していいところのマネジメントはやりますが、トラブルは多くなると予想しています。そういったなかでは、アプローチ勝負になると思うので、最近調子のいいアプローチで、キュキュッと寄せてギャラリーの皆さんを沸かせられたらいいなって思います」。そのアプローチが良くなったきっかけを「イメージ」といい、「所属している日本ラインゴルフ倶楽部では、先輩プロや研修生たちと一緒に練習するのですが、着弾した後の転がり方、曲がり方をイメージしてからは、すごくアプローチがよくなりました」。

上堂薗のアプローチを観て、自身のイメージに落とし込んでみるのはいかがだろうか?

画像: ウェア契約をしているWAACのアイコニックキャラクターWAACKY(ワッキー)のヘッドカバーと

ウェア契約をしているWAACのアイコニックキャラクターWAACKY(ワッキー)のヘッドカバーと

撮影/岡沢裕行

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