今週、いよいよ国内男子ツアーが開幕する。海外勢に負けじと気合いの入る注目の男子プロたちを紹介する。3人目は“飛ばし屋”河本力。25歳の節目を迎える今年への準備を聞いた。

2年前、プロデビューの年にポンポンと2勝した河本。周りの期待はどんどん高まっていった。

「悔しい思いはたくさんしてきたけど、ゴルフが嫌になるほどのスランプはありませんでした。この2年、それを経験したんです。周りは、そんなのスランプには入らないと言うけれど……」

画像: クラブへのこだわりも強い。一番はドライバー。「振り心地も、自分の感覚に嘘はつきたくない。プロゴルファーを長くやっていると、クラブに合わせて打つことはできちゃう。でも試合で使えるわけではない。“気持ち悪い”と少しでも感じたら正直に言って調整してもらいます」

クラブへのこだわりも強い。一番はドライバー。「振り心地も、自分の感覚に嘘はつきたくない。プロゴルファーを長くやっていると、クラブに合わせて打つことはできちゃう。でも試合で使えるわけではない。“気持ち悪い”と少しでも感じたら正直に言って調整してもらいます」

周りが“おせっかい”を言いたくなるほど、河本の飛距離やスウィングは、見ていて楽しく美しい。

「昔から目標にされる、皆に見てもらえる選手になりたいと思っていた。だから、ヤジがうるさいなんて感じませんよ。言われなくなったら最後ですから」

スランプの原因は、アプローチにあった。大学時代から得意だったが、「よりスピンをかけるため、ヘッドをスティープに入れていたらトップしたり、ザックリも出るようになりました。ショットにも影響してきて……」。

画像: 姉、結にはいつも刺激をもらっている。前澤杯やベイカレントオープンなど新規の試合も楽しみ。「前澤さんのコースは面白そう。一緒に回りたいですね。ベイカレントは横浜開催。横浜は昨年のターニングポイントでもあったコースだからぜひ出たいです」

姉、結にはいつも刺激をもらっている。前澤杯やベイカレントオープンなど新規の試合も楽しみ。「前澤さんのコースは面白そう。一緒に回りたいですね。ベイカレントは横浜開催。横浜は昨年のターニングポイントでもあったコースだからぜひ出たいです」

脱出のきっかけをくれたのは、姉、結だ。横浜ミナトチャンピオンシップに応援に来たとき、弟を見た瞬間、「アプローチの距離感、クラブの入れ方がおかしい」と指摘してくれた。

画像: 「ウェッジは、構えたときのバウンドのイメージ、そして打感が気になる。『オーパス』のバウンス8度を使っていますが、開いてバウンスを当てたときにボールの下にきちんと入ってくれ、ボールが乗る感じがするものが好きです」

「ウェッジは、構えたときのバウンドのイメージ、そして打感が気になる。『オーパス』のバウンス8度を使っていますが、開いてバウンスを当てたときにボールの下にきちんと入ってくれ、ボールが乗る感じがするものが好きです」

「自分でも薄々と感じていましたが、そのとき姉が『ゾーンで打つ感じがいい』と画期的なヒントをくれたんです」

パッティングも何かがズレていたが、“元に戻す”感覚で、昨秋頃から自分の思い通りに打てるようになった。

「打ち方を戻した感じです。器具やレーザー、計測器を使ってデータを見ながら練習しました。アウトサイドインに振っていたのをインサイドアウトに変えて、アドレスでの体重配分を整え、思い通り打てるようになった。おかげさまで三井住友VISA太平洋のときは平均パット1位でしたね」

このオフの合宿は、アプローチを1日中、1人で練習することもあったという。

「朝7時に起きて走って朝ごはんを食べ、トレーニングや砂浜ラン、そして午後の練習です。日が暮れるまで練習していました。60度しか打たないという日もあったんです」

画像: 昔から25歳でアメリカに挑戦することを決めていた河本。「そのステージに立つためにも絶対賞金王になっていないといけないと思っています」

昔から25歳でアメリカに挑戦することを決めていた河本。「そのステージに立つためにも絶対賞金王になっていないといけないと思っています」

こうして準備し続け、先月末は、地元愛媛ですごし、最後の気合いを入れた。

河本に愛媛の魅力を聞いてみた。おすすめスポットは、「道後温泉、松山城」、おすすめグルメは「ブリしゃぶ」、ホームコースはエリエールCCだが、気軽な練習におすすめするのは、重信川パブリックパーク「ゴルフクラブそう」だという。

何より愛媛の好きなところは「地域、人がすごくあったかいこと」と答えた河本。

地元のパワーを加えて準備を整えた河本力。25歳のシーズンは8時20分にOUT(1番)から石川遼、今平周吾と同組でスタート。

撮影/有原裕晶

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