昨年の予選ラウンド終了時、8位タイまでの14人中7人いたアメリカ国籍の選手が、今年は9位タイまでの11人中3人のみ。8人の国籍はバラバラで、首位のジャスティン・ローズと5位タイのティレル・ハットンがイングランド、3位タイのローリー・マキロイが北アイルランド、同じく3位タイのコーリー・コナーズがカナダ、5位タイのシェーン・ローリーがアイルランド、9位タイのジェイソン・デイ、ラスムス・ホイガードとノルウェーのビクトール・ホブランがそれぞれオーストラリア、デンマーク、ノルウェーの出身だ。

初日から首位に立ったジャスティン・ローズ(写真右上)。今年8月で45歳になるが実力は健在だ
長いマスターズの歴史の中で、米国外の選手が初めて優勝したのが1961年のゲーリー・プレーヤー。プレーヤーはマスターズで3勝を挙げている。プレーヤーの次は1980年のセベ・バレステロス。80年以降は今年でマスターズ引退を発表したベルンハルト・ランガーをはじめとした米国外選手の優勝も増えていったが、2000年からは昨年までの直近25大会で見てみると、米国外選手が優勝したのは10回と、やはりまだアメリカ出身選手の強さが目立っている。
ちなみに前出の選手で国別の初優勝もかかるのはローリー・マキロイ、シェーン・ローリー、ラスムス・ホイガード、ビクトール・ホブランの4選手。さらに12位タイには韓国出身のイム・ソンジェとスウェーデン出身のラドビッグ・アバーグが控え、彼らも国別の初優勝対象者。初優勝ではないが、我らが松山英樹も12位タイと優勝圏内で週末を迎える。
もちろんまだ決勝ラウンドが2日間残っており、順位変動はあるだろうが、それでも今年の展開を考えると、ゴルフの国際化がかなり進んでいるといえるだろう。

初日の15番、17番と終盤2回のダブルボギーで優勝戦線から後退したかのように見えたマキロイ。2日目もフロント9では思うようにスコアを伸ばせなかったが、バック9で大爆発。一気に5つスコアを伸ばして2打差の3位タイまで順位を上げた
21年に松山英樹、2023年にジョン・ラームが優勝。直近では1年おきに米国外選手がマスターズを制している。2025年の今年は果たして⁉︎
PHOTO/Yoshihiro Iwamoto