今回はタイトリスト『GT1ドライバー』を紹介します。「GTシリーズ」は発表されるやいなや、続々とプロがスイッチし、ツアーを席巻しました。冠されている数字によって性能を表し、打点ミスに強い「2」、スライド式ウェイトで弾道をカスタマイズできる「3」、小型ヘッドで低スピンで飛ばす「4」がラインナップされています。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「『GT1』 は兄弟モデルの中で、振りやすさを重視した設計になっている」と言います。兄弟モデルと比較しながら分析していきます。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●10.0度 ライ角●59.0度 体積●460cc 価格(税込)●10万7800円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●10.0度 ライ角●59.0度 体積●460cc 価格(税込)●10万7800円 ※メーカー公表値

『GT1』のやさしさはズバリ!振りやすさ

GD 今回はタイトリスト『GT1ドライバー』(以下、GT1)を分析してもらいます。昨年新たに「GTシリーズ」がラインナップされ、先に2、3、4の3モデルが発売されました。

松尾 そうですね。『GT1』を分析する前に兄弟モデルの性能を簡単におさらいします。
 
『GT2』はシリーズの中で最も重心深度が深く、ヘッドの慣性モーメントがシリーズ屈指の大きさに設定されていました。『GT3』はスライド式のウェイトが搭載され、さらにスイートスポットがヒール寄りに設定されているドローバイアスでした。そして『GT4』はヘッドが小ぶりで、重心深度が非常に浅くされていることでスイートスポットが低くなっていました。
 
まとめるとミスヒットへのやさしさを持った『GT2』、つかまりの『GT3』、低スピンで飛ばす『GT4』という性能に分かれていました。

画像: 左から『GT1』、『GT2』、『GT3』、『GT4』。『GT1』はどんな性能を秘めているのか? 兄弟モデルと比較しながら紐解いていく

左から『GT1』、『GT2』、『GT3』、『GT4』。『GT1』はどんな性能を秘めているのか? 兄弟モデルと比較しながら紐解いていく

GD 先行した三兄弟とも個性がありましたが、『GT1』はどんな特徴があるのでしょうか?

松尾 先行モデルを扱うにはパワーが必要なハードスペックでした。一方で『GT1』は扱えるゴルファーの幅が広いのが特徴です。

GD 詳しい解説よろしくお願いします。

松尾 わかりました。兄弟モデルがハードな理由はヘッド重量が重いことで、クラブ重量も重くなり、加えてリアルロフト角が厳しくされていました。重たいヘッドと小さいリアルロフト角で、ボール初速を高めて飛ばすコンセプトでした。
 
しかし『GT1』は兄弟モデルと違い、振りやすさにフォーカスされたドライバーになっています。ヘッド重量を比較すると、兄弟モデルは202g台でした。『GT1』は194.2gと軽くされています。リアルロフト角は『GT2』と『GT3』は9.4度、『GT4』が10.5度。一方で『GT1』は11.0度と大きい設定です。

GD 『GT1』はシリーズの中でも別物のドライバーになっていますね。

松尾 そうなんです。そして低重心率(重心の高さ÷フェース高さで求められスピン性能の指標になる)が『GT2』は標準。『GT3』と『GT4』は低重心と全般的に低重心でおさめられています。
 
『GT1』は真逆の高重心にされているので、軽いヘッド、大きいリアルロフト角と合わせると、簡単に振れてボールが上げやすい性能になっています。

画像: シリーズの中でも『GT1』の重心が高いことが分かる

シリーズの中でも『GT1』の重心が高いことが分かる

GD 『GT1』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 他の特徴としては「GTシリーズ」は全体的に、今主流の打点のズレたミスヒットにやさしいクラブ設計を目指した性能になっていません。『GT1』のヘッドの慣性モーメント(基準値:4600〜4799g・㎠)が4543g・㎠と抑えられています。
 
『GT1』のやさしさは他のモデルにはない振りやすさです。今使っているクラブが少ししんどく感じているシニアゴルファーは、一度試してみると良いかもしれません。

▶︎▶︎▶︎次ページでは凄腕シングル松尾好員氏のタイトリスト『GT1 ドライバー』試打インプレッションを紹介!ほかの「GTシリーズ」との違いとは?

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