PGAツアーのアジア圏マーケティングディレクター、コーリー・ヨシムラさんがチョイスした記事や選手たちのストーリーをご紹介。今回は、今年のマスターズが開幕する直前にコーリーさんが予想したPGAツアーの“新ビッグ3”について…。

開幕から3カ月が過ぎ、ハワイからスタートした25年シーズンは西海岸、フロリダ、テキサスを巡り選手たちはそれぞれのコース、さまざまな芝に触れ、あらゆるスキルが試されてきました。そこで今後の鍵を握るとおぼしき重要データをご紹介しましょう。

マスターズ前に2勝を挙げたローリー・マキロイは、今季ライバルたちを一歩リードしています。序盤2勝でメジャー初戦に臨むのは意外にも初めて。好調な理由はパッティングのデータに表れています。

画像: 今季序盤、パッティングの好調が続いていたマキロイ。コーリーさんの予想通り、マスターズをついに制覇した

今季序盤、パッティングの好調が続いていたマキロイ。コーリーさんの予想通り、マスターズをついに制覇した

ツアー屈指のショットメーカーとしてドライバー部門では常にトップ5以内(現在1位)、アイアンやグリーン周りのデータは30位を下回ったことはありません。彼にとって唯一の不確実要素はパッティング。22年には16位でしたが20年は122位と乱高下を繰り返しています。しかし、ここ数カ月彼のパットは驚くほど安定しています。

昨季も含め過去13試合のデータではパットがスコアに与える影響、すなわちストロークゲインド(以下SG)がマイナスだったのは1回だけ。今季は+0.593でトップ10に入っています。今後もこの状態が続けば10年以上続いたメジャー無冠の日々に終止符を打つことになるでしょう。

ツアーをけん引するマキロイ&スコッティ・シェフラーに割って入り、ビッグ3の仲間入りをしそうなデータの持ち主がコリン・モリカワです。

過去10シーズンでSGトータルで平均+2.0以上をマークした選手はわずか5人。シェフラー、マキロイ、ジョン・ラーム、ダスティン・ジョンソン、ジェイソン・デイですが、今季のモリカワは1ラウンドあたり平均+2.180でマキロイ(+2.319)に次いで2位につけています。

画像: コーリーさんが新ビッグ3の一角に推すのはコリン・モリカワ。マスターズでは3アンダーの14位タイだった

コーリーさんが新ビッグ3の一角に推すのはコリン・モリカワ。マスターズでは3アンダーの14位タイだった

開幕戦のザ・セントリーでは3日目を終えてトップに立ちながら、松山英樹に大逆転を許し1年半ぶりの優勝を逃しましたが、出場した5試合すべて17位以内に入っています。今季のSGトータルが+2.0を超えるのはマキロイ、モリカワ、シェフラーの3人だけ。4位は+1.6台と大きな隔たりがあります。SGトータルでシェフラーをしのぐ実力者、モリカワが2025シーズンの終わりに新ビッグ3の一角を担っていてもおかしくありません。

(コーリー・ヨシムラさんが急逝されました。このコラムは生前に頂いていた原稿によるものです。安らかにご永眠されますよう、心よりお祈りいたします。)

※PGAツアーはBS10( 旧BS Japanext )、ゴルフネットワーク(CS放送)、U-NEXT(動画配信サービス)で毎週LIVE中継が見られます。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年4月29日号より(ARRANGE/Mika Kawano PHOTO/Blue Sky Photos)

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