タイトリストやキャロウェイもラインナップに追加するなど、注目度の高い300㏄前後の「ミニドライバー」。ヘッドが小さくシャフトが短いので操作性が高くつかまりやすい、というのは想像できるが果たして真の実力とは? 週刊ゴルフダイジェスト5月6日号で徹底的に深掘りしている。「みんゴル」では3回に分けてご紹介。【3回中3回目】
 
▶前編「アマチュアの強い味方になる! ミニドライバー、何がいいの? どれがいいの?」を読む
 
▶中編「ミニドライバー6モデルを徹底試打」を読む
画像: 【いま巷で話題になってる”ミニドライバー”③】ミニドライバーが使えるシチュエーションは意外に多い! シーン別活用法

解説/堀越良和プロ
試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

操作性が高くて狙った場所へ打てるのがミニドライバーの魅力だということはわかった。ではどんなシーンで使うのがベストか堀越プロに聞いた。

「あくまでティーショットのためのクラブであることは大前提です。なので、3Wや5Wの代わりに入れるのは避けるべき。ではどんなシーンで活用すべきか。最も生きるのがドッグレッグです。フェアウェイセンター狙いだと奥の林に突き抜けてしまう。なのでOBゾーンへ打ち出しショートカットを狙う人が多いと思うのですが、リスクがかなり大きいです。
 
無難にスプーンでフェアウェイセンター狙いということもできますが、今度は2打目がかなり残ってしまう。ライが悪かったらグリーンは狙えませんし、ボギーオン、良くてパーになり攻めることができません。その点、ミニドライバーならば安全かつ飛距離も稼げる。ドッグレッグ以外にも、距離が短い代わりに極端に狭いホール、ちょうど220〜250ヤード付近に大きなバンカーがあるときなどにミニドライバーは重宝するはずです。それと、ロフトが寝ているので高さもキープできる、と言いましたが、それでも大型ヘッドのほうが深重心なので、弾道が高い。ミニドライバーは吹き上がりにくいのでアゲンストが強いシーンでも有効でしょう」

また、ミニドライバーはあくまでサブ的に入れるのが良いという。

「大型ヘッドのドライバーを抜いて“ミニドライバー1本勝負”も良いですが、僕は補助的に入れてほしいと思います。やっぱり左右に広いホールもありますし、パー5はなるべく飛距離を稼ぎたい。飛距離を稼げる大型ヘッドとペアで入れることがスコアメイクにとって大事ではないかと思います。普段のラウンドを思い返して、あまり使わないクラブの代わりにミニドライバーを入れるのは絶対にオススメだと思います」

ミニドライバーが必要な4つの場面

CASE①
大型ドライバーではリスクが大きいドッグレッグのティーショット

多くのゴルフ場を思い返してもピンまで見えて左右に広いホールは意外と少ない。ゆえにミニドライバーが活躍する場面は結構ある。「フェアウェイウッドで打って、2打目の距離が残るのも結構リスクが大きい。多くのホールはグリーンにかけて左右が狭くなっているので、やはりティーショットでは飛距離を稼ぎたいですね」(堀越プロ。以下同)

画像: コースでの活用法

コースでの活用法

フリートウッドもドッグレッグ対策かも
トミー・フリートウッドはミニドライバー(BRNRミニ)をバッグに入れている。近年、PGAツアーで使用率が高まっている。

画像: フリートウッド

フリートウッド

フェアウェイが広いホールは大MOIで飛距離を稼ごう
左右が広くて距離のあるパー5用に大型ヘッドは入れておきたいと堀越プロ。「スコアメイクもそうですが、何より飛ばせるホールで飛ばせないのはストレスですからね」

画像: 広いフェアウェイ

広いフェアウェイ

CASE②
フェアウェイが狭いホールは「ミニドライバーの操作性を利用しよう」

一般的に左右に狭いホールは距離が短め。つまりフェアウェイにさえ運べればパーオンのチャンスがググッと上がる。3Wよりもミスヒットにも強いため安心感もある。

画像: 狭いフェアウェイ

狭いフェアウェイ

CASE③
アゲンストのホール「ミニドライバーだとティーアップが低いので、風の影響を受けにくいです」

ロフトが寝ているといっても大型ヘッドに比べれば弾道は抑えられる。よって風の影響を受けにくい分、アゲンストでも飛距離が稼げる。風の強い日は大型ヘッドを抜くのもあり。

画像: 風の影響を受けにくい

風の影響を受けにくい

CASE④
パー5の“いいライ”の2打目
「少し球が浮いていれば、十分に芝からでも打てます」

堀越プロ、松尾さんともに芝から打つには技量が必要とのことだが大型ヘッドよりは難易度は低いという。「ソールを滑らせてレベルに振ることを心がけてください」(堀越)

画像: 芝からでも直接打てる

芝からでも直接打てる

ミニドライバーを使うときのポイント

ポイント①
ティーの高さは1.5〜2cm

ティーアップの高さは1.5~2㎝にするのがベターだと堀越プロ。「一般的にドライバーのティーの高さは3~4cmで設定しているゴルファーが多いですが、ミニドライバーの場合はその半分くらいの高さが適正です」

画像: 低いティーアップ

低いティーアップ

ポイント②
①アッパーではなくレベルで

「大型ヘッドのようにアッパー軌道でスウィングするとミニドライバーはティーが低いので手前をダフるリスクがあります。アッパー軌道が強い人は少し上からクラブを入れるくらいがちょうどいいでしょう」

②ボールの位置は体の中心よりヘッド1つ分左に

ミニドライバーの場合、ボールの位置はドライバーのボールの位置より少しだけ右に寄せた位置に設定したほうがいいと堀越プロ。「体の中心を軸にして、ミニドライバーのヘッド1つ分左にボールを置いてください」

画像: アドレスとヘッド軌道

アドレスとヘッド軌道

PHOTO/Yasuo Masuda
THANKS/クレアゴルフフィールド
※週刊ゴルフダイジェスト5月6日号「いま巷で話題になってる”ミニドライバー”」より一部抜粋

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