距離が短くウェットなコンディションに「バーディを狙うしかない」と感じたファウラーはチャンスホールが多い前半で目論見通り4連続を含む6つのバーディを奪い、後半ボギーが1つあったものの7アンダー63の好スコアで首位のキース・ミッチェルに2打差の3位タイにつけた。
舞台のフィラデルフィア・クリケット・クラブCは最近あまり見なくなった古典的なレイアウトのトラディショナルなコース。
「時間をかけて素晴らしい近代化が図られてきたコースですが、いまも昔ながらの雰囲気がしっかり残っています。普段こういうタイプのところでプレーする機会がないので懐かしいしゴルフをしていてとても楽しいです」とファウラー。

PGAツアー「トゥルーイスト選手権」初日を終え、3位タイと好調なスタートを切ったリッキー・ファウラー(写真/Getty Images)
好調だったアイアンについては「少し自分のイメージした弾道と違っていたのでロフトを1度寝かせてみたらインパクトでクラブをスクエアにすることができるようになったのでいい感じです。このまま続けていきたい」。
今大会もそうだが次週の全米プロにも推薦で出場する。その件に対して賛否両論があるが? と尋ねられたファウラーはこう答えた。
「ネガティブな意見は、ある意味僕にとってプラスになっていると思います。なぜならそれが僕を突き動かす原動力だから。皆が間違っていることを証明するチャンスだととらえています」
本格プロデビュー2戦目(09年フライズ・ドットコム・オープン)オクラホマ州立大カラーの鮮やかなオレンジの上下(もちろんキャップも!)に身を包みプレーオフに進出し、あわや優勝というドラマを演じたが注目度の割には初優勝まで3年かかり「人気先行で実力は……?」と批判されたこともある。
「15年のプレーヤーズ選手権の前にも僕が過大評価されているといわれていました。でもその評判を覆し実力を証明して優勝した」と当時の状況を現在と重ねるファウラー。
今年の全米プロの舞台はクエイルホロー。じつはファウラーが12年にツアー初優勝を飾ったのがクエイルホローで開催されたウェルズ・ファーゴ選手権だった。全米プロを主催するPGAオブ・アメリカがその点を考慮してファウラーを今回特別招待したという経緯がある。
世間はいいたい放題だがファウラーは外野の雑音に惑わされず批判をモチベーションに変えて「実力を証明する」と胸に誓っている。
PGAツアー公式YouTubeでリッキー・ファウラーの初日を振り返る
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