全米プロで上位争いを演じたアダム・スコットは01年の全英オープンから今年の全米プロまで四半世紀に渡り95大会連続でメジャー出場を果たしている。米ゴルフダイジェストは「トム・キムが生まれる前からメジャーに出ていた」と表現したが日本式でいうなら久常涼(02年生まれ)がこの世に生を受ける14カ月も前からメジャーに参戦し続けているのである。

プロゴルファーなら誰もが「海外メジャーに出たい」と口を揃える。しかしメジャーは出場資格を獲得するだけでも難しい。その難関に一回の漏れもなく25年間出続けているスコットはモンスターだ。

21歳になったばかり(誕生日の3日後)の01年全英オープンで47位タイに入ってから、今年の全米プロでトップ20入りするまで連続出場記録を伸ばし続け、現在その回数が現役最多の『95』に到達した。

画像: 海外メジャー95連続出場記録を持つアダム・スコット(写真は2025年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

海外メジャー95連続出場記録を持つアダム・スコット(写真は2025年の全米プロゴルフ選手権 撮影/Blue Sky Photos)

49試合連続出場しているジョーダン・スピースが現役では2番目。タイガー・ウッズは46連続が最長だからスコットはタイガーの倍以上メジャーに連続出場していることになる。

タイガーの連続出場が途切れたのは08年。その年の全米オープンでメジャー14勝目を挙げたあとヒザの前十字靭帯再建手術を受け残りのメジャー(全英オープンと全米プロ)の欠場を余儀なくされた。

スコットは出場95試合で優勝は13年のマスターズの1回、トップ10が20回。さらに95戦中72試合で予選を突破しており、決勝ラウンド進出率75パーセントを誇る。

年内の2つのメジャーへの出場権はすでに持っており歴代優勝者が生涯出場できるマスターズには来年も招待される。ケガなど何らかのアクシデントがない限り連続出場記録が『98』までいくのは確実だ。

今回全米プロで3日目を終え13位タイにつけ来年の出場権が手に入るトップ15入り間近だったが、最終日の最終ホールでダブルボギーを叩いて後退。もしパーで切り抜けていれば8位タイだったが19位タイに終わった。

それでも「一週間を通して安定したゴルフができた。最近では一番いい位置でプレーできて満足している」と爽やかなコメントを残している。

順調にいけば来年の全米オープンが記念すべき100試合目。ちなみに最長記録はジャック・ニクラスの146。そこまで伸ばすのは難しいが、まずは『100』をクリアするのが目標だ。

ルックスも抜群でスウィングも美しい。誰にでも変わらぬ態度のナイスガイは親日家でもある。

23歳でプレーヤーズ選手権に優勝したとき彼がこれほど息の長いプレーヤーになるとは思わなかった。現在44歳。これからもゴルフ界を華麗に彩ってくれるだろう。

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