
世界1位のネリー・コルダが日本勢を警戒している!?
とはいえコルダの平均スコアは68.88(5月14日現在)で部門別ランクトップ。いつ勝ってもおかしくないのだが勝利が遠い。
本人は「どんな状況でも自分のプレーを貫くこと。できる限りアグレッシブに攻めることを心がけています。でもここで勝つのはとても難しいです。選手たちは年々成長していますから」と若手の台頭を意識している。
一方、日本勢は、竹田麗央が8位タイに入り、11試合連続トップ10入りで記録更新中だ。シェブロン選手権でツアー初優勝をメジャーで飾った西郷真央はツアー2年目。今季はルーキーの竹田とイングリッド・リンドブラッドがすでに1勝ずつを挙げニューフェースの活躍が著しい。シーズン序盤にルーキーが2人優勝したのは15年以来10年ぶりだ。
みずほアメリカズオープンで後続に4打差の圧勝を飾ったジーノ・ティティクルは竹田や同じくルーキーの岩井明愛&千怜姉妹と同じ22歳。世界ランクはコルダに次ぐ2位で、26歳のコルダがかなり年長に思えてくる。
ゴルフは経験を積めば積むほど難しくなるという一面もある。「常に最高の状態を保ち100パーセントの力を発揮しなければなりません」と自らに言い聞かせるように語ったコルダ。1つ勝ってしまえば勢いがつくのだが……。それにしても日本勢の躍進ぶりは凄い。
レース・トゥ・CMEグローブ(ポイントランク)は西郷が4位で竹田が5位。プレーヤー・オブ・ザ・イヤーポイントとアニカメジャーアワード、マネーランキングの3部門で西郷が1位。ルーキー・オブ・ザ・イヤーレースは竹田が1位、山下美夢有が2位、岩井明愛が4位、千怜が5位。10位につける馬場咲希(平均パット数1位)も全米女子オープン予選をトップでクリアしてメジャー出場権をつかみ取った。女王コルダも警戒する日本勢の勢いは止まらない。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月3日号「バック9」より本文を一部加筆しました