狭いフェアウェイに硬いグリーン。テキサス特有の突風が選手たちを苦しめるなか久常は初日2位タイの好スタートを切ると3日目に10位タイまで後退したが、最終日再び息を吹き返し最終ホールで残り128ヤードを1.5メートルのチャンスに寄せバーディで締めくくった。

PGAツアー「チャールズ・シュワブ・チャレンジ」で6位タイフィニッシュした久常涼(写真/Getty Images)
通算7アンダーは6位タイ。今季メキシコオープン(10位タイ)、バルスパー選手権(4位タイ)、バレロテキサスオープン(5位タイ)に続く4度目のトップ10入りだ。
ポイントランクも62位に浮上2シーズン連続シード入りだけでなくトップ70のみが出場を許されるプレーオフ進出も現実味が帯びてきた。
「結構タフなコンディションだったんですが最後バーディで終われて良かったです」といつも通りの表情で淡々と語った久常。
バック9で3つボギーを叩いた第3ラウンドは「ちょっともったいなかった」といいながら「全体としてはいいプレーができて良かったと思います」と自己評価は高い。
前週のメジャー全米プロでは日本勢でただひとり予選を突破した。これまでなら松山だけが決勝ラウンドに進出するというパターンが多かったが今季は久常が大先輩のお株を奪うシーンもある。今大会でも最終日の上がり2ホールで池に捕まりトリプルボギー、ボギーフィニッシュの松山(36位タイ)を大きく上回る成績だった。
予選落ちの金谷拓実はポイントランク141位、星野陸也は182位、大西魁斗は189位とルーキー3人は苦戦が続いているが、ツアーでは1年先輩の最年少が躍動中だ。
飛距離はあるほうではない。ゆえに伸ばし合いの展開より今回のように我慢比べのほうが久常には合っているのだろう。どんな場面でも動じないマイペースが強みでもある。
スコッティ・シェフラーの優勝を阻んだ(4位タイ)狭くてトリッキーなコロニアルCCのようなコースで近い将来久常がトロフィーを掲げることになるかもしれない。
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