全英オープンへの出場権がかかる「ミズノオープン」の練習日、ドライビングレンジで取材していると、シャフトを挿し替える動きがやけに目に付いた。その正体は未発表の『TENSEI』の新シャフトのテスト。どうやら好感触のプレーヤーが多いようだ。
画像: 従来は「1K SERIES」の文字が入っていたが、今回は「1K CORE」。いかなる違いがあるのか

従来は「1K SERIES」の文字が入っていたが、今回は「1K CORE」。いかなる違いがあるのか

今年もシャフトメーカーのニューモデルが、ツアーをにぎわせる季節がやってきた。その口火を切る形でツアー会場に姿を現したのは、三菱ケミカルの『TENSEI(テンセイ)』。シャフトには『1K CORE』とある。

今回はオレンジやブルーといったワンポイントの差し色はなく、ブラック一色。さらに“強そうな”イメージだ。メーカー未発表のため現時点で詳細な情報はないが、各メーカーのツアーバスには、新しい『TENSEI』をテストしたプロからのオーダーが舞い込んでいる。選手たちの感想を聞いてみた。

画像: 新『TENSEI』を打った選手からオーダーが続々

新『TENSEI』を打った選手からオーダーが続々

中弾道で曲がらない! さっそくコースで試します(長野泰雅)

画像: 長野泰雅(ながの たいが)。平均飛距離300Y超のパワーヒッター

長野泰雅(ながの たいが)。平均飛距離300Y超のパワーヒッター

まず興味を示したのは、ツアー初優勝が待たれる期待の若手、長野泰雅。170センチと上背はないが、平均飛距離300ヤード超えのツアー屈指の飛ばし屋だ。Qi35 LSのヘッドに挿して打つと、強弾道を連発。アゲンストの風を切り裂いて飛んでいく。

画像: 風を切り裂く強弾道を連発。「今、曲がらないシャフトを探しています。コレいい感じです」(長野)

風を切り裂く強弾道を連発。「今、曲がらないシャフトを探しています。コレいい感じです」(長野)

「いや、めっちゃいい感じですね。僕は高い球が好きじゃなくて中弾道で飛ばしたいんですけど、イメージ通りの球が出ます。それに何より“曲がらない”のがいい。正直、今それを実現してくれるドライバーのシャフトを探している状態なんです。とにかくフェアウェイに収めたい(笑)。このシャフトだったらその悩みを解消してくれる可能性を感じます。三菱(ケミカル)のシャフトって、タイミングが取りやすくて振りやすい印象だったんですけど、今までのものは好みの弾道が出なかった。でもコレはいいですね。さっそく明日、コースで試します」

思ったより球が上がってつかまる(竹安俊也)

画像: 竹安俊也(たけやす しゅんや)。昨年のリカバリー率は3位。巧みな小技でスコアを作る

竹安俊也(たけやす しゅんや)。昨年のリカバリー率は3位。巧みな小技でスコアを作る

ショートゲームの上手さに定評のある竹安俊也は、パラダイム♦♦♦Sに挿して弾道をチェック。
「ハードなイメージでしたけど硬すぎないし、切り返しのタイミングが取りやすくてリズムよく振れます。弾道的には上がってつかまりがいい。右へのミスがほとんでないですね。それでいてマン振りしてもつかまりすぎることもなく、ブレが少ない。今使っているシャフトは、もう4年ぐらい同じモデルで気に入っているんですが、夏場とかクラブが振れてくる時期になると、少しスピンが増えて物足りなく感じることがあるんです。でもこの『TENSEI』ならそんな感じはないですね。今後トレーニングも増やしていこうと思っているので、そうなるとビタっとはまるシャフトになるかもしれません」

トップで間が取れる、でもしなり過ぎない、この感じは絶妙(新村駿)

画像: 新村 駿(にいむら しゅん)。鍛え上げた体から放たれるドライバーショットにはプロ仲間も一目置く

新村 駿(にいむら しゅん)。鍛え上げた体から放たれるドライバーショットにはプロ仲間も一目置く

極真空手仕込みの体力を生かした飛距離が魅力の新村駿も、新しい『TENSEI』の性能を認める。ヘッドはQi35だ。
「ほどよく“つかまる”のがいいですね。基本的にしっかりしたシャフトが好きなんですが、その中にもほどよいしなり感はほしい。硬すぎるとトップでの間が取りにくくなるので。かといって先調子みたいに動きすぎるものは好きじゃない。このシャフトは目立った動きはしないけど、自分の振った分だけ動く、そんな感じがいいと思います。僕も今のシャフトはもう6、7年使っていて特に不満はないんですが、この新しい『TENSEI』は感触いいです」

画像: 「ほどよくつかまる感じがいい」と新村

「ほどよくつかまる感じがいい」と新村

しっかりしているけれど、切り返しで適度にしなり、タイミングが取りやすい。強弾道かつ球の散らばりが抑えられる……、そんな声が多く聞かれた。そして「PGAツアーで使用率の高いあのシャフトの対抗馬では?」、そんな噂もささやかれていた。その詳細はいかに。判明次第、続報をお届けしよう。

PHOTO/Tsukasa Kobayashi 
取材トーナメント/ミズノオープン

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