
プロが候補に挙げたひとりは国内組の小祝さくら(撮影/姉崎正)
あれからさらに進化したAIは、一体誰を予想するのでしょうか。とはいえ、AI予想だけだと心許ないので、プロの予想も合わせてご紹介。AIやプロの予想を参考に、ぜひみなさんも全米女子オープンで活躍するのは誰か、考えてみてください!
今回AI予想に使用したのはGoogleの最新AIである「Gemini 2.5 Pro(Preview)」。過去の実績、現在の調子(今シーズンの成績)、コーストの相性の3点をAIに分析してもらい、総合的に優勝者を予想してもらいました。
◎・◯・▲に分けて、発表していきましょう。
【▲】西郷真央
AIが優勝候補3番手的に予想したのがシェブロン選手権を制した西郷真央選手。「高いショット精度に定評があったが、大舞台での勝負強さが加わった」ことで、「シェブロンに続くメジャー連勝という快挙も十分に考えられる」と予想していました。
【◯】古江彩佳
続いてAIが対抗として予想したのが古江彩佳選手です。「フェアウェイキープ率3位、パーオン率15位という数字は、難しいセッティングでスコアをまとめる上で非常に重要」だとし、「飛距離の面でやや不利な部分を、卓越したショットコントロールとコースマネジメントでカバーできる」ことから、対抗に挙げていました。
ちなみに、少し前はこのような予想をさせると「フェアウェイキープ率3位、パーオン率15位」といった数字の部分はデタラメな場合が散見されましたが、確認したところすべて正確な数字。最近のAIの進化はすごいですね。
【◎】竹田 麗央
最後に、今回AIが本命と予想したのが竹田麗央選手。その根拠を「今シーズンのLPGAスタッツが突出している」とし、「平均スコア10位、ドライビングディスタンス36位、パーオン率4位」のスタッツがコースを攻略する鍵になると分析。バーディ数2位、イーグル数4位の攻撃力も高く評価し、「若さと勢いでメジャー初制覇を掴む可能性は十分にある。」と結んでいました。うーん、たしかに。
西郷真央選手、古江彩佳選手というメジャー覇者を差し置いて竹田麗央選手を本命に推すあたり、AIなかなかやるな、という予想です。
では、AIとは対極に位置するゴリゴリの現場主義、女子ツアーの現場でコーチ兼記者として大活躍する中村修プロの考えも聞いてみましょう。
「開催コースのエリンヒルズはかつて取材で訪れたことがあります。フェアウェイは広いもののアップダウンのあるリンクスで、ピンポジ次第ではグリーンをヒットしたボールがピンから離れて行く場面も散見されるはずです。そのため、風を読んだ正確なショット、グリーンを外した際のショートゲームのスキルが必須となります」(中村プロ)
と、いきなりAIにはできない現地の空気感の伝わるコメント。そして、コースとの相性を鑑みて、以下の選手の名前を挙げてくれました。
「山下美夢有、西郷真央、古江彩佳、小祝さくら、畑岡奈紗、竹田麗央、岩井明愛、千怜の各選手と、正直挙げればキリがないのが今回の出場メンバーです。鈴木愛選手も前週の最終日に10アンダーを叩き出していますしね。3人に絞りたくないですが、絞るとしたら、6800ヤード以上と距離があることも踏まえて、西郷真央選手、小祝さくら選手、岩井明愛選手の名前を挙げておきます。本当に、誰が上位に来てもおかしくないと思います」(中村プロ)
誰が上位に来てもおかしくない。誰が勝ってもおかしくない。そんな予感に満ちている2025年の全米女子オープン。開幕まで、もうあと少しです。
◆日本勢21名の出場者(aはアマチュア)
馬場咲希、古江彩佳、畑岡奈紗、林菜乃子、池羽陽向、岩井千怜、岩井明愛、泉田琴菜、勝みなみ、河本結、木村葉月(a)、小祝さくら、桑木志帆、長澤愛羅(a)、西郷真央、笹生優花、渋野日向子、鈴木愛、竹田麗央、山下美夢有、西村優菜