180ヤード以上の長いパー3はゴルファーにとって鬼門のホール。パー5のように、ティーショットのミスを2打目以降でカバーしにくいからだ。そこで週刊ゴルフダイジェスト6月3日号ではボギーを確保しながらパーを取りにいく“3.5打”大作戦をおススメしている。うっかりダボを打たない秘策を里祐太郎プロが教えます。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中1回目】
画像: 【180ヤード以上の長いパー3攻略法①】目指すべきはダボを避け「ボギーを確保してパーを狙う」こと。3.5打のイメージで攻略しよう!

解説/里 祐太郎プロ
1987年、オーストラリア生まれのバイリンガルプロ。300ヤードのビッグドライブとオーストラリア仕込みのクレバーなコース戦略が魅力。東名CCでジュニア育成とラウンドレッスンを行っている

まずは狙い方

GD 180ヤード以上あるような長いパー3は、なんとか無事に通過したい鬼門のホールですよね。

 そうですね。長いパー3で、まず最初に考えてほしいのが、OBや池、谷、グリーンまで距離のあるバンカーなど、打ち込んでしまうとダボ以上が確定するエリアを避けることです。

GD なるほど。まずは、ダボになる場所を確認するんですね。

 そのうえで、僕がおすすめしているのは、ボギーを確保しながらパーを狙う作戦です。

GD ダボを避けて、パーかボギーで上がるわけですね。

 そのためには、2打目を上りのライから打てる場所にティーショットを運ぶことがポイントです。

画像: 花道は安全地帯です

花道は安全地帯です

ポイント ティーショットの狙いどころは上りのライから打てるエリア

「ティーショットの狙いどころは、2打目が上りのライから打てるエリアです。下りのパットよりも上りのアプローチのほうがやさしいので、2打目がやさしく打てるのはどこかを考えて狙いどころを決めます。グリーンを外すならどこが寄せやすいかを想定してティーショットをするわけです」(里・以下同)

GD 上りのライ?

 たとえばピンより奥に乗せて、下りのパットを残すくらいなら、上りのアプローチのほうが、ピンに寄せられる可能性は高くなるわけですから。

GD 必ずしもワンオンを狙わない?

 そうです。ピン位置によっては、ワンオンさせないほうが、2打目がやさしくなるケースも多いんです。2打目が上手くいくかどうかで、どんなパーパットが残るか決まるわけですから。ピンに向かって、素直に上っているライが絶対に有利なんです。

ピン位置によって狙いどころが変わってくる【ケースバイケース】

長いパー3は、距離そのものがハードルになるため花道が開けていることが多い。タテ長の緩やかな受けグリーンが一般的で、ゴルファーがミスしやすい右手前と左奥にバンカーがあるケースが多く見られる。

画像: まずはピンの位置を確認しよう

まずはピンの位置を確認しよう

【ケース1】右バンカーを避けて左の花道を狙う
たとえ乗せても奥からは下りのパットなので、右のバンカーを避けて、左の花道を狙う。転がっていればOKのつもりで、エッジまでの距離を打つ。ナイスショットでピンオーバーというのが一番もったいないミスだ。

画像: グリーン奥は絶対ダメ!

グリーン奥は絶対ダメ!

【ケース2】ピン手前を狙って外すなら左サイドが安全
緩やかな受けグリーンの場合は、ピンまで届かない距離を打つのが正解。もしグリーンを外すなら、左手前が比較的寄せやすい。グリーンの上り傾斜がきつくなるほど、奥に外したときの難度が上がってしまう。

画像: ピン手前左サイドがベスト

ピン手前左サイドがベスト

【ケース3】狙いはセンター外すとしたら左サイ
グリーンセンターが狙い目。グリーンを外すとしたら、左サイドが上りのアプローチを残せてセーフティ。右手前のバンカーはピンまで距離があり、左奥のバンカーは下り傾斜で寄りにくいので絶対に避けたい。

画像: グリーン真ん中か左手前を狙う

グリーン真ん中か左手前を狙う

狙う打ち方は?

GD 長いパー3のティーショットを打つとき、気を付けるポイントはありますか?

 UTや5Wで打つゴルファーが多いと思いますが、このとき、ついついやってしまうミスがあるんですよ。

GD それは、どんなミス?

 ただでさえプレッシャーがかかる難しいショットですから、つい球の行方が気になって、顔が早く上がってしまうヘッドアップ。もうひとつは、飛ばそうとして伸び上がって、手元が浮いてインパクトするミスです。

GD やってしまいそうですね、そのミスショット!

 この2つのミスを防ぐには、腕とシャフトの角度をキープするように振るといいですよ。タテのコックをキープできると、当たりがよくなって、出球の方向も安定するので、ヘッドアップも手元の浮きも解消できます。

ミスが出る原因

長いパー3のティーショットはなぜ難しいのか?

クラブは5WやUT
アマチュアにとって飛ばせるクラブだが、ミスショットになる危険性もある。

画像: クラブ選択も大事

クラブ選択も大事

風の影響を受けやすい
アイアンよりも高弾道で飛距離も出せるぶん、曲がりやすく、風の影響も受けやすい。

画像: 風を読むのも大切

風を読むのも大切

そのためこんなミスパターンが起こりがち!

・ヘッドアップ どこに飛んだか球の行方が気になって、ついヘッドアップ。

・手元の浮き 飛ばそうと力んで、腰が伸びて手元が浮き上がる。

画像: ヘッドアップと手元の浮きは禁物

ヘッドアップと手元の浮きは禁物

→ 結果! フェースが開いて球が曲がってしまう

手首の角度をキープして打とう

腕とシャフトの角度を保ったまま打つ

「長いパー3のティーショットで気を付けるポイントは、インパクトで手元を浮かせないということ。アドレスでできた左腕とシャフトの角度(タテのコック)を変えないように、手元を浮かせないように振ることで、いつものようにショットすることができます」

画像: ここの角度をキープします

ここの角度をキープします

ポイント 胸を下に向けたままインパクトする

「体が起き上がると手元も浮いてしまうので、下向きの力を使ってスウィングすることが大切です。具体的には、胸を下に向けたままインパクトする感覚です。これで、腰が伸び上がらなくなるため、手元も浮き上がりにくくなります」

画像: 腰が伸びあがらなくなるので手元が浮かない

腰が伸びあがらなくなるので手元が浮かない

▶花道を活用できる裏ワザを紹介!

PHOTO/Hiroyuki Tanaka THANKS/東名CC
※週刊ゴルフダイジェスト6月3日号「180ヤード以上の長いパー3」より一部抜粋

関連記事はこちら

This article is a sponsored article by
''.