▶ボギーを確保してパーを狙う! 3.5打のイメージで攻略しよう

解説/里 祐太郎プロ
1987年、オーストラリア生まれのバイリンガルプロ。300ヤードのビッグドライブとオーストラリア仕込みのクレバーなコース戦略が魅力。東名CCでジュニア育成とラウンドレッスンを行っている
ダボを避けるためには?
里 たとえば長いパー3で、グリーンの右にOBがあって、風も左から吹いていたら、スライサーはすごく怖いですよね。
GD もう、打ちたくない!
里 そういうホールでは、行ってはいけない右サイドを消して、安全な左サイドに確実に逃げることが大切です。
GD ダボを打たないためには絶対に必要ですね。
里 そんなときは、インテンショナルフックを打っていきます。
GD 難しそうですが、スライサーにも打てるんでしょうか?
里 大丈夫です。僕はラウンドレッスンで、スライサーにもインテンショナルフックを打ってもらっています。早い話が、引っかけフックです。大切なのは、アドレスのセットアップで、体の向きとフェースの向きをちゃんと合わせて、スタンスの向きどおりに振っていけば、意外と簡単に打つことができるんです。
スライスが危険ならインテンショナルフックを打つ
フックさせて安全な左に打つ
右に大きく曲げるとダボ以上が確定するホールでは、間違っても右に行かないようにフック系の球を打っていく。

「体全体を右に向けてクローズスタンスにします。フェースの向きをターゲット方向に合わせて、体に対して閉じて構えます。スタンスに沿って振ると引っかけフックになりますが、スライサーは手を返していくイメージでOKです」

ポイント 重心を下げてアドレスする
アドレスで重心を低くしておくと、インサイドアウトに振りやすくなる。

重心を低く!
里プロのお手本インテンショナルフック

アドレスが決まればフックになる
引っかけ厳禁のときはインテンショナルスライスを打つ
スライスさせて右へ逃げる
グリーン左のOBが浅いなど、左サイドが危険なホールでは、左サイドを消して、安全なスライス系の球を打つ。

スライスさせるといい
左を向いてフェースは目標
「引っかけフックとは逆に、フェースの向きをターゲット方向に向けたまま、体全体を左に向けてオープンスタンスにします。フォローでフェースを返さないように、スタンスに沿ってスウィングしてスライスをかけていきます」

フェースは常にターゲットに向ける
ポイント いつもより腰高に構える
少しだけ“腰高”に構えると、アウトサイドイン軌道に振りやすくなる
里プロのお手本インテンショナルスライス

フェースの向きに注意
やさしくパーが狙える裏ワザをご紹介
里 最後にとっておきの裏ワザを紹介します。
GD どんなショットですか?
里 東名CCのメンバーさんが桃園コースの1番パー3で使うんですが、ドライバーでアプローチするように打つんですよ。
GD 何ですか、それ!
里 チョコ~ンと、ドライバーで花道まで運んで、そこから寄せワンのパーを拾うんです。一見すると地味なんですが、難しいホールであっさりパーを取っていくんですよ。風が強い日は、僕も使いたくなりますね。

作戦名はドライバーでアプローチ
目線より球を上げないサブマリン弾道
「スタンスを少し狭くして、ドライバーでアプローチする感覚で打ちます。6~7割のスピードで振ると、自動的にフェードがかかったライナーになるので、少し練習すれば誰でもやさしく打つことができます」

ティーアップは普段どおりでスタンスを狭くする。すると、目線の高さで低く飛びます
里プロのお手本ドライバーアプローチ

トップは自然にコンパクトになり、ボールはほぼ水平に打ち出される。アプローチ感覚なのでフィニッシュも小さい
【打ち方のコツ】ドライバーで花道に運ぶ
超低弾道で140~150ヤードくらいキャリーして、コンコンと転がっていく弾道を打つ。風が強い日や左右とも危険なホールでは、有効なオプションだ。

PHOTO/Hiroyuki Tanaka THANKS/東名CC
※週刊ゴルフダイジェスト6月3日号「180ヤード以上の長いパー3」より一部抜粋