日進月歩でゴルフギアは進歩しており、開発した製品は一般ゴルファーよりも早く、ツアープレーヤーに渡される。今週は国内男子ツアーのメジャー大会だが、その動きは変わらない。BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップの練習日に、フジクラが新たに開発した「スピーダー NX」シリーズの後継らしきシャフトを発見。“日本一曲げない男”として有名な稲森佑貴がテストしていたので、話を聞いた。
金色コスメが特長的な新「スピーダー NX」

スピーダーシリーズは女子ツアーでは絶大な人気を誇っている(撮影/姉崎正)
稲森佑貴は、2015年から2024年までフェアウェイキープ率9季連続1位を達成し、25年シーズンもいまのところ1位をキープ。“日本一曲げない男”として有名だ。稲森の生命線ともいえるドライバーだが、メジャー大会にも関わらず、ニューシャフトをテストしていた。

実践投入へは調整が必要とのことだが、フィーリングは良かったと話す稲森(撮影/姉崎正)
シャフトの感想を聞くと、「フィーリングは結構好印象でしたね。計測器のデータも良く、今使っているスピーダー(スピーダー NX グリーン)よりクラブスピードが上がっていて、振り心地も良いです。ですがまだ調整が必要と感じましたし、今週はメジャー大会なので今までのシャフトで行きます」とやはり、このタイミングでのスイッチは回避。とはいえ、感触は良好のようだ。
現在、稲森の平均飛距離は261.42ヤード(111位)で、国内男子ツアーの中では飛ばない選手。稲森をはじめ、FWキープ率が高い選手は平均飛距離が低い傾向にあるが、今回の新シャフトは、「クラブスピードが上がった」というので、今後稲森にとって新しい武器になるのかもしれない。
フジクラは、「スピーダー NX バイオレット」のように例年であれば9月上旬発売といったところだろうか。
先週テストが始まった三菱ケミカル、今週、清水大成たちがテストしていたグラファイトデザインを含めたシャフト3大メーカーの新製品に注目したい。