
29歳。FedEXランクは5位で世界ランクは15位
チャールズ・シュワブチャレンジでツアー2勝目を挙げたときに話題になったのが彼の経歴。プロになったものの出場権を得られず21年の春から夏にかけ地元の住宅ローン会社で融資担当としてサラリーマン生活を送っていたのだ。それ以前にも不動産会社で物件管理をした経験も。曽祖父は1920年代から30年代にかけてベーブ・ルースが在籍していたニューヨーク・ヤンキースなどで投手をしていた元メジャーリーガー。掘れば掘るほど興味深いエピソードがたくさんあるゴルファーなのだ。
トレードマークはサングラス。そのサングラスこそ彼が直面した危機を救う役割を担っているのだ。実はおよそ1年前から飛蚊症(眼球の硝子体が濁ることで視界に蚊が飛んでいるような影が見える)に悩まされたグリフィンが眼科を受診。すると「網膜剥離が始まっている」と診断された。
「両目に症状が出て治療を受けないと半年以内に失明するリスクがあると言われました」
ゴルファーにとって目は命。そこで視界を維持するため手術を受け失明の危機は免れたが飛蚊症は治らなかった。「特に曇りの日にはそこら中に黒いものが見えます」。だがサングラスをかけると視界が暗くなるので飛蚊症が気にならなくなる。そこで彼は「Uswing Mojing」のゴルフ用サングラスをかけるようになったのだがそれで嬉しい誤算もあったという。
ベン・グリフィンが優勝したチャールズ・シュワブチャレンジの最終日をPGAツアーの公式YouTubeでチェック
Highlights | Round 4 | Charles Schwab | 2025
www.youtube.comグリーンの読みが良くなったのだ。元々パッティングは得意なほうだがラインが見やすくなり自信を持って打てるようになった。現在フェデックスカップ・ポイントランクは5位。失明の危機を乗り越えた29歳は今季キャリア最高のシーズンを謳歌している。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年6月24日号「バック9」より一部加筆して掲載