市場で話題が絶えないゼロトルクパター。各メーカーから続々と発売され、プロも次々に使用するが、実際どうなのか? プロが話題のパターを試打した。週刊ゴルフダイジェスト6月17日号ではゼロトルクパターをはじめ、各社の最新モデルについて特集している。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中2回目】
 
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画像: キャメロンもピンも打感が軟らかく一伸びがある! 最新人気ブランドの実力チェック!【最新&人気パターを試打・解説②】

解説/堀越良和プロ
豊富な試打経験に裏打ちされた知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる、“キング・オブ・試打”。クレアゴルフフィールド所属

今年に入り、往年の名モデル、スコッティキャメロンの「スタジオスタイル」とピンの「スコッツデール」が進化を遂げてリニューアル。プロも続々と使い始めており、その実力がいかほどか堀越プロに試打してもらった。

「スタジオスタイルは明らかに打感が進化しました。今までのキャメロンといえば、どちらかというと“しっかり感”のある打感が定着していましたが、明らかに今作から軟らかくなりました。今回もヘッドを手に取ったときや構えたときの洗練されたビジュアルは、やはり他にはない魅力がありますし、今までのしっかり感がある打感に苦手意識があった人も馴染みやすいモデルになりました」

続いて、3月に発売されたピンのスコッツデールはいかがだろうか。

「新しいインサートの素材が軟らかい打感で、打っていて心地いいです。球足も“スーッと”伸びる感覚があるので、ストロークで“もう一伸び欲しい”人にはいいかもしれないです」

現在、世界ランキングの上位のシェフラーやマキロイなどが使う、テーラーメイドの「スパイダー」はどうだろうか。

「マレットではあるものの、ヘッドを軽く感じるのと、体積も小さいので、ボールが大きく見えて、アドレスしたときに“集中”しやすいです。スクエアに出しやすいのに、トウフローが効いているので操作性もある。汎用性の高いパターです」

最後に、プロの試合で少しずつ使用率が高くなっているオデッセイの長尺パターも打ってもらった。

「ストロークで悩みが尽きない人には長尺もおすすめです。視点が高くなることで、距離感がつかみやすく、この角型のモデルだと直線のイメージが取りやすくて、長いクラブとの相性がいいです」

スコッティキャメロン

スタジオスタイル ファストバック
新しいインサートで軟らかい打感に

「ミッドマレットのヘッドが今までになかったツートーンの複合素材になったことで、より目標方向に構えやすくなり、アライメントが取りやすくなりました。長めのスラントで、トウフローを抑え、フェースバランスに近いため、真っすぐ出すストロークとの相性がいいです。打感も軟らかく、MOIも大きくなり、安定感も増しました」
 
●素材:マイルドスチール
●ロフト:3.5度
●ライ角:70度
●総重量:550g
●長さ:33,34インチ

画像: 「目標方向に対して構えやすくなりました」

「目標方向に対して構えやすくなりました」

ニューポート

「構えた際には今までとの違いがわかりにくいですが、実際に打ってみたら打感の軟らかさが際立ちます。しかし、進化した軟らかい打感のなかに従来の“ソリッド感”も残っているので、今までのニューポートユーザーにも新しい感覚をもたらすでしょう」
 
●素材:マイルドスチール 
●ロフト:3.5度
●ライ角:70度
●総重量:598g 
●長さ:33,34インチ

画像: 「打感がさらに軟らかくなり、とても気持ちいい」

「打感がさらに軟らかくなり、とても気持ちいい」

ピン

スコッツデール DS72
新PEBAXインサートが伸びのある転がりに

「一見、限りなくヒール寄りにシャフトが挿さっているので、L字のように見えますが、よく見るとダブルベントになっていることでバランスが取れていて、ターゲットラインに対して構えやすく、実際に打ってみたら真っすぐ出しやすかったです」
 
●素材:17-4SS,PEBAXインサート 
●ロフト:3度(標準)
●ライ角:70度(標準)
●総重量:557g
●長さ:34インチ(標準)

画像: 「L字にダブルベントの組み合わせが秀逸」

「L字にダブルベントの組み合わせが秀逸」

B63

「おなじみの“B”型のヘッド形状は継承されつつ、ブレードが長いことによって、構えやすくなり、ヘッドの軌道も安定しやすいです。新しい素材のインサートが今までにない軟らかい打感で、どれをとっても総合的に進化を遂げています」
 
●素材:17-4SS,PEBAXインサート 
●ロフト:3度(標準)
●ライ角:70度(標準)
●総重量:533g
●長さ:34インチ(標準)

画像: 「構えやすさ、打感、安定感、全てが進化を遂げています」

「構えやすさ、打感、安定感、全てが進化を遂げています」

テーラーメイド

スパイダー ツアー X
世界ランク1位と2位が使用しているパター

「小ぶりなマレット型で、芯に当てやすいです。構えたときにボールが大きく見えて、アライメントが取りやすく、安心感があります。一見、フェースバランスに見えますが、実はトウフローが効いているので、操作性を求めるゴルファーにもおすすめできます」
 
●素材:アイオノマー,アルミニウム 
●ロフト:3度 
●ライ角:70度 
●総重量:542g
●長さ:33,34インチ

画像: 「小ぶりなヘッドでアライメントが取りやすい」

「小ぶりなヘッドでアライメントが取りやすい」

シェフラーもマキロイも使っている
現在、男子世界ランキング1位のS・シェフラーと2位のR・マキロイの2人がこのパターを使っている。今年もマキロイがマスターズを、シェフラーが全米プロを制しており、その高い性能はすでに“結果”で実証されている。

画像: シェフラー&マキロイ

シェフラー&マキロイ

ツアーで流行り始めている長尺パター”オデッセイ”

Ai-ONE クルーザー#7 CS ブルームスティック

「パターで悩んでいる人は一度長尺にチャレンジするのもいいかもしれないです。長尺にすることで、今までより高い視点になり、距離感がつかみやすい。また、クラブが長くなることによって、ボールへの入射角が浅くなり、球の転がりが安定します。とくにこのモデルは角型のヘッドで直線のラインのイメージを描きやすく、長尺にチャレンジしたい人にはとてもおすすめです」
 
● 素材:ステンレススチール,アルミニウムソールプレート,ポリカーボネート 
●ロフト:4度
●ライ角:78度 
●総重量:788g
●長さ:45インチ

画像: 「ストロークに困っている人におすすめです」

「ストロークに困っている人におすすめです」

「パターで悩んでいる人は一度長尺にチャレンジするのもいいかもしれないです。長尺にすることで、今までより高い視点になり、距離感がつかみやすい。また、クラブが長くなることによって、ボールへの入射角が浅くなり、球の転がりが安定します。とくにこのモデルは角型のヘッドで直線のラインのイメージを描きやすく、長尺にチャレンジしたい人にはとてもおすすめです」

画像: 長尺パターを試打

長尺パターを試打

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