つかまりの良さ、
上がりやすさはそのまま、
打点ブレにもさらに強く
キャロウェイの「エリート ドライバー」といえば、キャロウェイのお家芸であるAI設計の進化によって、弾道を補正するコントロールポイントを前作(PARADYM Ai SMOKE MAX Dドライバー)の10倍に増加。スピードと寛容性をさらに高次元で両立したモデルだ。

「エリート Xドライバー 10Kバージョン」ロフトは9度と10.5度の2種。価格はいずれも10万7800円(税込)
そんな「エリート」シリーズの中で、「エリート Xドライバー」はつかまりの良いドローバイアスのモデルであるが、その後方ウェイトを10K専用ウェイトにチェンジしたのが今回一般販売開始となった「エリート Xドライバー 10Kバージョン」だ。

左が「エリート Xドライバー 10Kバージョン」。右が「エリート Xドライバー」。10Kバージョンは後方ウェートに"10K"の文字が入る
ヘッド後方部分に装着された10K専用ウェイトにより、上下左右の慣性モーメントの合計で10K(10,000g・c㎡)を実現。左右だけでなく、上下の打点ブレにも寛容性を発揮。スコアメークを後押ししてくれる。

ヘッドの基本設計は「エリート Xドライバー」と同じ。ヒール側内部を肉厚化したドローバイアスの設計で、クラウンは軽量なカーボン、ソールはチタン製とすることで低重心でボールが上がりやすくなっている

西田幸一プロ。専修大ゴルフ部からプロ入り。現在は合田洋ゴルフクリニックに所属
今回試打を担当してくれた西田幸一プロも、「確かにつかまりは抜群です。僕は持ち球がドローで嫌なミスは右プッシュですが、それが出る気配がまったくありません。かなりカットめに打ってナイスフェードくらい。スライスに悩んでいる方にはおすすめですね。フェードヒッターが打つと、ほとんど右に曲がらないんじゃないかな」とその基本性能に太鼓判。
一般的なアマチュアのヘッドスピードに合わせてHS42m/sでスウィング

トラックマンの弾道データ
アマチュアに多いアウトサイドインのカット軌道を意識してスウィングしたが、結果はしっかりつかまったドローボールに。スピン量は2550回転と適正で、ミート率は1.50と初速も速い。

ヘッドデータはこちら
さらに10Kの実力を確かめるべく芯を外して試打してみた。

試打をする西田プロ
「ヒール気味、かつカット軌道でもスピンが少し増えるだけでナイスショットの範囲。ヘッドスピードを落としてフェースの先上でヒットしてみましたが、ボールに当たり負けする感覚もなく、フェースがブレませんね。これはすごいな」(西田プロ)
打点ブレの強さを確かめるためにヘッドスピードを落としてトウ寄り上側でヒット

トラックマンの弾道データ
ヘッドスピード 39.6m/sでスウィング。当たり負けした感覚はなく、打ち出しもほぼ真っすぐ。スピン量も2650rpmと減っていない。これが進化したAi 10x FACEフェースの力か。
エリート X 10Kバージョンは、
ドローポジションがいい!
10K専用ウェイトは、装着場所を「NEUTRAL(ニュートラル)」「DRAW(ドロー)」の2カ所から選べるが、この「DRAW」ポジションがおすすめだと西田プロ。

ウェートポジションは「NEUTRAL」「DRAW」が選択可能。よりつかまりを求めるなら「DRAW」がおすすめ
「10K専用ウェイトをドローポジションに入れて打ってみましたが、これはいいですね! ヒール側がグッと重くなるのでヘッドがインパクトでくるんと返る感覚があります。私もそうですが、フェースを開いて閉じる動きでゴルフを覚えた方にはぴったりのはず。ミニドラが流行っていますが、最近の大型ヘッドを打ちにくいと感じている方には、ぜひこのドローポジションを試してほしいですね」(西田プロ)

「僕が使うなら『DRAW』ポジション。大型ヘッドで10Kモデルなのにボールをさばく感じが出せます」(西田プロ)
「大型ヘッド+10Kのやさしさに、ヘッドを返しやすい小ぶりなヘッドの感覚が加わったような気がします。ミニドラにも興味がありましたが、これは本当に打ちやすく、しかもやさしいですよ」(西田プロ)
慣性モーメントの大きさに目が行く10Kモデルだが、「エリート Xドライバー 10Kバージョン」は、ぜひドローポジションに注目してみてはいかがだろう。
【番外編】
どこまで下目に強い? 直ドラで試してみました

直ドラを検証

直ドラの弾道データ
「直ドラなのでかなり下目に当たりますが、スピン量も適正の範囲で飛距離もしっかり出せました。直ドラは得意で、左に曲げずに距離を稼ぎたいときによく使いますが、これはつかまりが良すぎて実戦では怖いくらい。ただ、慣性モーメントが大きいのでヘッドが返りすぎてチーピンが出るイメージはありません。慣れれば武器になってくれそうです!」(西田プロ)
※試打結果はすべてトラックマンで計測。ヘッドはキャロウェイ「エリート Xドライバー 10Kバージョン」でロフトは10.5度。シャフトはVENTUS GREEN 5 for Callway(5S)