優勝候補に挙げられていたローリー・マキロイの全米オープンの4日間はどう評価すれば良いだろうか? マスターズを制覇し念願のキャリアグランドスラムを達成したことで、モチベーションを維持するのが難しくなっているようだ。それでも最終日にはフィールド全体のベストスコアとなる3アンダー「67」をマーク、49位タイから19位タイへ大きく順位を上げてフィニッシュした。彼にとって次なるターゲーットが地元・北アイルランドで開催される7月の全英オープンだということは間違いない。

メジャー連勝が期待された全米プロでの惨敗(47位タイ)には理由があった。大会直前に無作為でおこなわれたドライバーの反発係数テストで不適合と判定されたのだ。それだけならよくあること。しかしフィールドの1/3が受けた抜き打ちテストで不適合になったことを表立って報道されたのはマキロイだけだった。

情報をリークしたジャーナリストに腹を立てたマキロイは会見に出ない、つまりボイコットするという手段に出た。喋ったことが拡大解釈されたり悪用されることに昔から嫌気していたマキロイは心を閉ざし、全米オープンでも予選ラウンドではインタビューに応じなかった。

画像: 全米オープンを19位タイでフィニッシュしたローリー・マキロイ

全米オープンを19位タイでフィニッシュしたローリー・マキロイ

3日目と最終日はメディアに対応し「今週はずっといい(ドライバー)ショットが打てていました。ティーショットのストロークゲインドではトップ5に入っていると思う」と調子が上がっていることを強調した。

適合しなかったエースクラブがなくてもスペアのクラブに励まされた。

「悪いときはクラブではなく自分のスウィングに問題があるからだと思えるようになった」

4月に人生最大の目標だったキャリアグランドスラムを達成したことを彼は「エベレストに登頂した」と表現した。「ああいう偉業を達成したら必ず下山し、また登るべき山を探さなくてはならない」という。次に登る山、それは7月に故郷北アイルランドのロイヤル・ポートラッシュで開催される最古のメジャー全英オープンだ。

「地元のギャラリーは素晴らしい。19年にポートラッシュの全英オープンでプレーしたとき2日目の12番と13番で観客のものすごい唸りにも似た歓声が打球をグリーンに届かせてくれた。涙が出そうでした。ファンの愛情がこもったあの日の声援は決して忘れられません」

全米オープンの最終日は松山英樹も本来のプレーを取り戻し、3アンダーのマキロイとジョン・ラームに続く2アンダーでこの日の3位。前日の63位タイから42位タイに浮上した。しかしポイントランクは3ランクダウンの22位。開幕戦のセントリーの優勝でシーズンを1位からスタートさせたがそれ以降まだ一度もトップ10入りがないのが気になる。

画像: 松山英樹は42位タイで全米オープンを終えた

松山英樹は42位タイで全米オープンを終えた

調子が上向いている今そろそろ起死回生の1手があればいいのだが。

撮影/岩本芳弘

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