7月2日~4日の日程で開催されるACNツアーの第7戦「南秋田カントリークラブみちのくチャレンジ」。大会名にあるように、会場は秋田県秋田市にある南秋田カントリークラブ。歴代優勝者には池村寛世(16年)、比嘉一貴(18年)、久常涼(21年)、小木曽喬(22年)、生源寺龍憲(23年)と、現在、日本のトッププレーヤーが名を連ねる。この試合に出場する注目選手を紹介! ナビゲーターは昨年まで実況や現地リポーターとして7年間ACNツアーを観てきた萩原菜乃花だ。
画像: 昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

昨年まで下部ツアーなどの実況や現地リポーターを担当していた萩原

はぎわら・なのか。名門日本大学ゴルフ部に所属して腕を磨き、ベストスコアは75。学生時代から週刊ゴルフダイジェストなどに登場。大学卒業後はライムライト所属のフリーアナウンサーとして活動中。

今季レギュラーツアーでも好成績を残す・松岡翔大郎

画像: 出場機会は多くないもののレギュラーツアーで着実に上位フィニッシュをしている松岡翔太郎

出場機会は多くないもののレギュラーツアーで着実に上位フィニッシュをしている松岡翔太郎

まず紹介したいのは今年、ツアー本格参戦を果たした松岡翔太郎選手。 甲南大学4年生で出場した23年「パナソニックオープン」で6アンダーの39位に入り、プロ入りを決意。同年のQTではサードで成績を残せず、昨年はレギュラーはもとより、下部ツアーの出場はなし。

試合がなかった24年は課題と向き合って調子は上向きに。ファイナルQTでは31位タイ(最終QTランクは32位)に入り、今年のACNツアー参戦を決めた。ところが、「25年2月末、寒い時期の朝イチティーショットを打った時に腰を痛めてしまい、1カ月ほどクラブを握ることができなくて……。その怪我から復帰して、最近、調子が戻ってきたという感じです」と話す。

その言葉通り、5月末まではACNツアーでも開幕戦「Novil Cup」の32位が最高位だったが、プロ入り後初のレギュラーツアーとなった「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」で20位タイに入ると、翌週のACNツアー「LANDIC CHALLENGE 12」では、3日目にスコアを崩すも優勝争いに加わり、先週の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」で18位タイに。レギュラーツアー2戦出場で2戦とも予選通過し、しかも20位以内とポテンシャルの高さを見せつけた。

優勝争いを演じた「LANDIC CHALLENGE 12」の話を聞くと、「いつも通り、まったく緊張しないラウンドで、それが良くなかったと思います。言い換えると、『スイッチを入れられなかった』。優勝できなかったのは残念ですが、いまは優勝よりももっとゴルフが上手くなりたい、1打1打を丁寧に打って、どうやったら最終的に一番いい結果に繋がるかを考えて動いています」。

優勝争いのときに、リーダーボードを見たかと聞くと「順位は気になるので見ますね。でも、見ても何も変わらないですよ。気持ちも戦略も何も変わらないです」というメンタルはまさにプロゴルファー向き!

今年がツアー本格参戦1年目。試合が続くことで体力面の心配は? と質問すると「(試合にいっぱい出場できて)幸せです。昨年は試合に出られなかっただけに、試合に出られることの嬉しさを噛み締めています」と回答。また、連戦で体重が落ちるという話をよく聞くが、松岡選手はむしろ太るタイプ。「消費したぶん、しっかり食べられるから問題ないです(笑)」。メンタルも体調面もプロゴルファー向きなだけに、これからが楽しみな選手だ。

松岡選手の初日は、1番ホールから9時34分のスタート。原敏之選手、木村太一選手、山本大雅選手と同組。

現在、ACNツアーポイントランク1位・山本大雅

画像: 現在、ACNツアーポイントランク1位に位置する山本大雅

現在、ACNツアーポイントランク1位に位置する山本大雅

続いて、松岡翔太郎選手と同様に今年からツアー本格参戦し、ACNツアー2戦目の「i Golf Shaper Challenge in 筑紫ヶ丘」でいきなり優勝を果たした山本大雅選手。

第2戦での優勝争いについて聞くと「楽しかったです」と、気負うことなくプレーできたことが好成績につながったと話す。また「実は優勝した試合の1カ月ほど前から調子が良くなかったんです」といい、スウィングコーチであり、高校の1つ下の後輩である府川洸己コーチに「楽しんだほうがいい」というアドバイスをもらい、挑んだという。初めての優勝争いで、最終日のプレーは9番ホールにあったリーダーボードでトップに立っていることを確認。11番ホールのパー5だけ緊張したというが、そのホールでもしっかりスコアを伸ばす。最終的にはプレーオフ決着となったが、「自分でも緊張すると思っていたが、びっくりするほど緊張しなかった。とにかく楽しかった」とコーチの教えを体現しての優勝となった。

強みを聞くと「100ヤード以内のアプローチで、プレースタイルはピンを狙っていくタイプ! 最近はコーチのアドバイスもあってマネジメントを考えながらプレーするようになりました。とはいえ、最終日はアグレッシブにプレーするので、そこを見てほしいですね」。

シーズンが始まる前の今年の目標は、「まずは雰囲気になれること。そして最終的に20位以内に入れればいい」とぼんやりとしたものだったが、現在はポイントランキングで首位を走る。

今週の会場である南秋田CCは大学生時代にアルバイトでキャディをした経験ありと、地の利がある。初インタビューでは、はきはきして笑顔の印象が強い山本選手。コースを知っているだけに今大会でも注目です!

山本選手の初日は、1番ホールから9時34分のスタート。松岡翔太郎選手、原敏之選手、木村太一選手と同組。

いまは飛距離が伸びたドライバーが武器・金岡奎吾

画像: シーズン中に飛距離が20Yほどアップしたという金岡奎吾

シーズン中に飛距離が20Yほどアップしたという金岡奎吾

最後に金岡奎吾選手。高校では金谷拓実選手の1学年後輩にあたり、大阪学院大学2年の2020年にプロ転向。なかなか結果を残せなかったが、2024年6月の『中四国オープン』を皮切りに、7月には『山梨県オープン』を制すると、同月には石川遼選手などシード選手が多く出場する『北陸オープン』での優勝でプロ仲間に金岡奎吾の名を知らしめた。

今年は、ACNツアー2戦目の「i Golf Shaper Challenge in 筑紫ヶ丘」が終わってから飛距離が15~20ヤード伸びたと話し、その要因を「グリッププレッシャーを緩めたことで、フォロースルーの抜けがよくなった」という。ドライバーだけでなく、アイアンの飛距離がシーズン中に伸びたことで、「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP CHALLENGE in FUKUI」までは、番手ごとの飛距離が合わず苦戦したが、6月の「LANDIC CHALLENGE 12」で7位タイに食い込む。「ショットの状態はかなり良くなっていて、あとはパターが噛み合えば」と調子は上向き。

今季の目標は「QTランク17位とフジサンケイクラシックまでの前半戦の出場権は確保できているので、まずはリランキング上位で後半戦に出場して、シードを取りたいですね。あとはACNツアーで1勝!」。現在、リランキング順位は29位とQTよりも下がってしまったが、飛距離もアップして上昇気配があるだけに、パターさえ噛み合えば優勝争いに加わる可能性が高い!

金岡選手の初日は、1番ホールから9時45分のスタート。田中裕基選手、内藤寛太郎選手、伴真太郎選手と同組。

撮影/有原裕晶

これまでのACNツアー注目選手

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