
写真は周南CC。設計は福井八十八で開場は1966年
山口県にある周南CCでは県内の若手ゴルファーの人口を増やそうと、1年前から柳井学園高校と連携し「ゴルフ部創設プロジェクト」を進めてきた。その一環として、同CCで生徒のゴルフ体験などの機会を設けてきた結果、今年度同校に県内2つ目のゴルフ部が新設され、部員も入部。そして同CCと同校の間で協定調印式が行われた次第だ。
今回の協定の範囲は、同CCの施設を使った練習環境の提供のほか、部員獲得のための活動支援なども含む。この協定の取り組みを始めた理由を同CCの小島昭男総支配人は次のように話す。
「元々、ジュニアゴルファー育成には興味がありまして、10年ほど前から取り組んでいます。夏休みには今でも小中高生25名ほどがウチの施設を使っております。しかし、いい選手が育ってきたなと思っていても、広島県など県外に流出してしまう。これは県内高校にゴルフ部が少ないからだと思い至りまして。それなら、ということで、柳井学園高校のゴルフ部創設に関わらせてもらったわけです」(小島氏)
同校の家入太郎校長も協定調印式の挨拶で「ようやくスタートです。1人でも多く生徒さんに入学いただいて有力な選手をこれから育成したいと思います。我々も地域貢献を」と話した。
また愛媛県ではエリエールGC松山にて、県ゴルフ協会に加盟する5クラブと、昨年ゴルフ部を設置した通信制の河原学園未来高校とが協定を結んだ。
県ゴルフ協会でも、これまで県外に流れていた有力ジュニアに県内にとどまってもらいたい意向で協定を結んだという。
同高校のゴルフ部員は5カ所のゴルフ場(エリエールGC松山、滝の宮CC、新居浜CC、大洲GC、松山シーサイドCC)で、一般客の最終スタート後に低料金で練習できる環境を整えて、協力することとなっている。地元から有力ゴルファーが輩出されれば地域貢献も果たせるし、ゴルフ人口の裾野も広がる。両県の取り組みに期待したい。
※週刊ゴルフダイジェスト2025年7月15日号「バック9」より