スコア90台のアマチュアが80台を出すにはどんな練習が必要なのか? 飛ばしレッスンを得意とする服部公翼プロに聞くと「ライナーボール」とひと言。実はこの打ち方にこそ、スコアを縮める技術が集約されていて、さらに飛距離アップまでついてくるのだ。週刊ゴルフダイジェスト7月15日号ではそのコツ、詳しく教わっている。「みんゴル」では2回に分けてご紹介。【2回中2回目】
 
▶80台を出すための考え方と“スティンガー”を打つための準備を解説!【“低く打つ”ができれば80台確実①】
画像: 方向性重視のライナーボールを打つための“4ステップ”とは?【“低い球”が打てれば80台確実②】

解説/服部公翼プロ
1983年生まれ。USGTF公認ティーチングプロ。ゴルフの専門学校を卒業後、オーストラリアにゴルフ留学。独自の飛距離アップ法をベースに飛ばしの理論を展開。飛距離に特化したレッスンで人気を集める。自身も300Yを超えるショットを放つ

ライナーボールを手に入れる②スウィング

セットップを覚えたらあとは打つのみ。服部プロは“シャフトのしなり”がカギになると。

「シャフトのしなりは、飛距離アップに欠かせないものです。しなり戻りと呼ばれるヘッドの走りが、ヘッドスピードアップや球のつかまりを生むからです。ですが、ライナーボールを打つときは、このしなりをできるだけ抑えたいのです。シャフトがしなり戻るとヘッドは大きく動くのでフェース面が変わりやすく、方向性が悪くなります。シャフトはできるだけ“しならせない”のがコツです。 ライナーボールを打つポイントは4つ。①テークバックはゆっくり上げる。②トップをコンパクトにし、③腕の三角形を維持したまま、④ハンドファーストに打つ。これがつかめれば、ライナーボールは簡単です。
 
ライナーボールを練習するときは、弾道の方向と高さに注意してください。屋外練習場ならネットの支柱を目安に2本目と3本目の間など、しっかりターゲットを設けましょう。このライナーボールはハンドファースト、フェース面やロフトの管理など、ショットに必要なすべてが含まれています。マスターしておいて損はないですよ」

画像: ライナーボールを手に入れる②スウィング

テークバック いつもよりゆっくり上げる
「ライナーボールはシャフトをできるだけしならせないことが大事。テークバックで勢いをつけるとシャフトがしなりやすいので、いつもよりゆっくり上げるイメージです」

トップ 腕を締めたままコンパクトに
「トップはコンパクトでいいです。しっかりグリップしていれば、腕も締まるため、トップは深くなりにくいはずです。トップを深くする動きはシャフトをしならせる要因にも」

ダウンスウィング 手首、ひじの角度を変えずに下ろす
「グリップをしっかり握ると腕が締まった状態になり、トップで作った手首やひじの角度を変えないまま、ダウンスウィングしやすくなります。腕の三角形はずっとキープです」

インパクト 順しなりのままとらえる意識
「ライナーボールは基本的にリリースしません。手を返さなければしなり戻りが防げますし、ずっとハンドファーストがキープできます。ヘッドが走るような逆しなりは厳禁です」

しなり戻りが大きいほどフェース面がブレる
「ヘッドが走る逆しなり(しなり戻り)はいいことなのですが、方向性重視のライナーボールには必要ナシ。順しなりのままインパクトすれば、フェース面はブレません!」

画像: 順しなりを目指す

順しなりを目指す

アプローチやドライバーにも好影響
「低く打ち出せると寄せもティーショットもよくなります」

「ライナーボールは高さを抑えた打ち方でもあります。アプローチではランニング、ドライバーならライン出しのように応用できます。それに方向性を整えてから、徐々に飛距離アップを目指すほうが、上達は格段に早いですからね」

画像: ライン出しの応用

ライン出しの応用

ライナーボールを手に入れる③ティーアップ打ち練習

最後に教えてくれたのがライナーボールを打つドリル。ゴルフの定番、ティーアップ打ちだ。

「アマチュアは知っていてもあまりやらないですよね。ですが、プロはみんなやっています。それだけ効果が高いからです。マットの上で練習すると多少ヘッドがズレて入っても、ソールが滑ってくれるのでボールに当たります。それではミート率の高いライナーボールは手に入りません。ティーアップしたボールをゴムティーに触れることなく、クリーンに打ち抜く。このライナーボールを身につけてください。ティーアップした球が打てれば、フェアウェイバンカー、ベアグラウンド、林の中からの脱出など、どんな状況からでもしっかりミートできます。方向性重視のライナーボールはラウンドで役立ちますし、大きな武器になります。18ホール、終わってみたら80台達成、みたいなことも夢じゃないですからね」

ティーアップ打ちライナーボールの定番ドリル

自分の背丈くらいに高さを抑えるイメージ
「左足体重にし、左1軸を意識します。グリップ、腕を締め、腕の三角形を保ちながらハンドファーストを維持。自分の目線より上に上げないつもりでライナーボールを打とう」

画像: 左軸1本で回る→両腕を締めたまま振り下ろす→ハンドファーストでリリースしない→フォローは低くてOK

左軸1本で回る→両腕を締めたまま振り下ろす→ハンドファーストでリリースしない→フォローは低くてOK

PHOTO/Hiroaki Arihara、Tadashi Anezaki、Yasuo Masuda 
THANKS/オークラランドゴルフ練習場
※週刊ゴルフダイジェスト7月15日号「ライナーボールを手に入れよう」より一部抜粋

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