▶これで“ 万年スライサー”は卒業。どフックからドローボールにする!

解説/米田 貴プロ
江連忠の一番弟子としてコーチング技術を学んだETGA愛知校チーフインストラクター。週刊ゴルフダイジェスト誌連載「新モダンゴルフ」のヨネでもおなじみ。現在、女子プロの前田陽子を指導している
「どフック」をマスターせよ②ボールをつかまえる
右サイドでフックを打つ準備が作れれば、どフックはもう近い。ダウンスウィングやインパクトで大切なことは何か?
「胸が回った深いトップが作れても、そこから手でクラブを下ろせば、アウトサイドイン軌道になってしまいます。ポイントは胸を開かずにクラブを下ろすことです。そうすればインサイドからクラブを入れられます。このとき腕はできるだけ脱力させます。切り返しで左足を踏み込み、その動きが腰、胸、肩へと伝わっていくイメージです。力を入れた瞬間、クラブはアウトサイドに動くので要注意です。
あとは、地面と平行にヘッドが動くイメージで緩やかな(シャロー)入射角でヘッドを入れていき、フェースでボールを包み込みます。フックやドローはボールをつかまえる動きなので、手首を返そうとしがちですが、フェースローテーションは不要です。軌道の意識だけで十分にフックボールは出ますから。フックは左に曲がるボールです。ですので、打ち出しは右方向がベストです。クローズスタンスであれば、スタンスなりに振ればいいです」

腕は脱力したままシャローな入射角で、インサイドアウト軌道
つかまえる3つのポイント
ポイント① 胸を開かずにクラブを下ろす
「胸を開かずにクラブを下ろすこともインサイドアウトの条件のひとつ。コツはボールよりも右側に目線を置くことです。そうすれば胸は開かなくなります。あと、力みは禁物です」

後ろから見たスウィング
ポイント② ヘッドは地面と平行に動くイメージ
「インパクトゾーンではヘッドは地面と平行に動くイメージ。フェースはわずかにオープンで、その向きよりインサイドアウトにヘッドが動くことでフック回転になります」

地面と平行
ポイント③ 右方向に打ち出していく
「ボールが右寄りにあって、フェースがわずかにオープンに当たり、そしてヘッドはインサイドアウトに抜けていく。右方向に打ち出されれば、フックボールの完成です」
つかまえるひと工夫
フェースを少し開いて構えると本能的に閉じる
「フックにならない。そんなときは少しフェースを開いてみてください。開いて構えると本能的にフェースを閉じようとします。逆に閉じて構えるとフェースは開きます。スライサーがよくやりがちなミスです」
「どフック」をマスターせよ③クラブを振り抜く
最後に米田プロは振り抜きのイメージも大切だという。
「フックはどれだけインサイドアウトに振り抜けるかがカギです。当然、インパクト以降はアウトサイドに抜いていくので、自然とフィニッシュは高くなります。ドローボールを打つプロは、みんなフォローが大きいのはそのためです。逆にフィニッシュが低いのはアウトサイドイン軌道の証しなんです。ですので、フィニッシュを高くするイメージも有効です。インサイドアウトでボールをつかまえ、どフック→フック→ドローへとレベルアップさせましょう」

インサイドアウトに振り抜きフィニッシュは高く
フックボール
・インサイドアウト軌道
・高いフィニッシュ
「インサイドアウト軌道はインパクト以降、ヘッドはアウトサイドに抜けていくのが正解です。この抜け方ができれば、フィニッシュは自然と高くなります。フックやドローはフォローが大きくなるイメージです」

ヘッドはアウトサイドに抜ける
スライスボール
・アウトサイドイン軌道
・低いフィニッシュ
「アウトサイドイン軌道はインパクト以降、ヘッドはインサイドに抜けていきます。バンカーショットは、まさにこの軌道です。カット打ちは、ボールの高さやスピン量が増えるので、必要な技術でもあります」

ヘッドはインサイドに抜ける
米田プロおすすめドリル
ハイティーアップでボールが打てれば完璧
「カゴの上にゴムティーを置くのがいいです。インサイドアウトに振れると入射角はシャローになるので、どんな高さでもボールをとらえられます。これが打てれば完璧」

カゴの上にティーアップ
PHOTO/Hiroaki Arihara
THANKS/東名CC
※週刊ゴルフダイジェスト7月22日号「飛ばないアマチュアはどフックで飛ばそう」より一部抜粋