
いながき・ななこ/2000年8月生まれ。埼玉県出身。早稲田大学卒業。2023年プロテストト合格(JLPGA96期)。2017年ゴルフダイジェストジャパンジュニアカップ優勝。大学でナショナルチーム入りし、プロ2年目の今年、リゾートトラストレディスで初優勝

構えた時の安心感が決め手。ST-X230はウェイト配分をヒール側に寄せているモデル。スピーダーNXは先調子でありながら、挙動の安定感を気に入っている
ドライバーのST-X230はヒール側に重心を寄せたドローバイアスのモデル。「構えた時に安心感があり、振り抜きやすくて、ヘッドの大きさも程良くて気に入っています」と稲垣。シャフトはフジクラのスピーダーNXを挿している。

3本の「JPX フライハイUT」は全番手でトウ側に鉛を貼っている。その理由は左のミスを警戒してのもの。ベンタス HB ブルーはタイミングが取りやすく今年から使用
UTはJPX フライハイの3U・4U・5Uを入れる。グリーンをキャッチするクラブとして、このUTもボールの上がりやすさを重視して選んだ。シャフトはシーズン途中からベンタス HB ブルーにスイッチした。

6IからPWは「ミズノプロ 245 アイアン」。スチールファイバーのシャフトは、以前フィッティングした時に好数値が出て、実際のラウンドでもフィットして使い続ける
アイアンは6IからPWで、飛距離とやさしさを両立した中空モデルのミズノプロ 245。
「構えた時の顔の良さをとても気に入っていて、安心感を与えてくれます。出球も安定して球が上がりやすく、打感も心地よくて、直進性もあります。ピンを狙ってバーディを取りにいくゴルフが持ち味なので、このアイアンにはとても助けられています」と、アイアンショットに自信を持つ稲垣が全幅の信頼を寄せている。シャフトはトゥルーテンパーのスチールとカーボンを組み合わせた複合シャフトのスチールファーバー。

ノーメッキの58度はソールに丸みを持たせたCグラインドで、突っかかりを抑えながら、ボールの下を潜ってしまうミスも防ぐ狙いでチョイスしている
ウェッジは今年発売のミズノのT-3ウェッジを48・52・58度の3本態勢で揃える。元々、アプローチに課題を感じていた稲垣は、小さ過ぎない大きさで寛容性を感じるヘッドを気に入ったという。48度、54度のソールはスタンダードなSグラインドだが、58度はトウからヒールにかけて丸みを持たせたCグラインドを採用している。

優勝したリゾートトラストレディスで強気のパットを魅せた。ネック形状はクランクタイプが好み
パターはオデッセイのAi-ONE トライビーム ジェイルバード ミニ CS。以前はブレードタイプのヘッドを使っていたが、「安定したストロークを生み出せる」と、この白黒柄のマレットを使用している。
ボールはプロV1x。学生時代はプロV1だったが現在はV1xにスイッチ。
リゾートトラストレディスで優勝したが、それ以外の試合では予選落ちが目立っている。後半戦、コンスタントに力を発揮できるかが課題だろう。
稲垣那奈子の最新クラブセッティング
1W/ミズノ ST-X230(9.5度)・フジクラ スピーダー NX(5S)
3W・5W/ミズノ プロト FW(15度・18度)・フジクラ スピーダー NX(5S)
3U・4U・5U/ミズノ JPX フライハイ UT(19度・22度・15度)・フジクラ ベンタス HB ブルー(7S)
6I~PW/ミズノプロ 245 アイアン・トゥルーテンパー スチールファイバー i80 CW(S)
AW・GW・SW/ミズノ T-3ウェッジ(48度・54度・58度)・N.S.プロGH850GH neo(S)
PT/オデッセイ Ai-ONE トライビーム ジェイルバード ミニ CS
BALL/タイトリスト プロV1x
※スペックは編集部調べ
PHOTO/Tadashi Anezaki
※週刊ゴルフダイジェスト 7月29日号「プロスペック」より