今や多くのドライバーには自分好みの顔に可変する“カチャカチャ”が標準搭載されていますが、コブラ『ダークスピードアダプトシリーズ』は33通りというこれまでにない細かなセルフフィッティングを可能にしたことが話題になりました。今回はシリーズ最上位モデルの『ダークスピードアダプト LS ドライバー』を紹介します。可変機構に加えてソール面にウェイトが3つ搭載され、つかまり具合を3通りにカスタマイズできるようになりました。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「従来のコブラらしさは残しつつも少しマイルドなLSになった」と分析。前モデルの『ダークスピード LS ドライバー』と比較しながら考察してみた。

コブラ伝統の三角ヘッドから縦長顔になった

ここからは実測データをもとに凄腕シングルでもある松尾氏にクラブ分析と試打レポートをしてもらいます。試打及び計測ヘッドが10.5度、シャフトは「SPEEDER NX for Cobra 」(フレックスS)です。掲載数値はすべて実測値となります。

ヘッド重量が重い設計は高初速で飛ばすための設計意図を感じる

クラブ長さが45.06インチ、クラブ重量が302.7グラムと共に標準的ですが、スウィングウェイトがD3.4と大きいため、クラブの振りやすさの目安となるクラブ全体の慣性モーメントが292万g・㎠と大きくなっています。計測数値のみで推察すると、ドライバーのヘッドスピードが46m/sくらいのゴルファーにとってタイミング良く振りやすくなっています。

ヘッドが「コブラ」の伝統的な三角形顔ではなく、小ぶり感があるやや縦長顔になっています。そしてヘッドの後方が高いハイバック形状なので、インパクト付近をレベルにスウィングすると厚いインパクトがしやすい形状です。

画像: 今モデルはヘッド体積が小さく形状も縦長になった

今モデルはヘッド体積が小さく形状も縦長になった

実際に試打したところ、フラットなライ角とオープンフェースでボールをつかまえ過ぎないイメージが湧きます。一方で平らなフェース面と小さなFP(フェースプログレッション)のつかまり設定の組み合わせから、結果的にバランスが取れています。

試打シャフトはかなり軟らかめの設定で振りやすく、ヘッドスピードが40〜42m/sくらいのゴルファーでも十分振り切れそうです。

兄弟モデルと比較すると、重心深度が浅いため、ヘッドの慣性モーメントが小さくミスヒットのやさしさは控えめです。またフェース面のSS(スイートスポット)位置がフェース中央よりも少しトウ寄りの軽いフェードバイアスになっています。

兄弟モデルと重心を比較するとトウ寄り設計されていることが分かる

「コブラ」は従来からヘッド重量が重いのも大きな特徴で、このモデルでも継承されています。上手くインパクトした時はボール初速が上げやすいです。

※週刊ゴルフダイジェスト8月5日号「ヘッドデータは嘘つかない!」より

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