今や多くのドライバーには自分好みの顔に可変する“カチャカチャ”が標準搭載されていますが、コブラ『ダークスピードアダプトシリーズ』は33通りというこれまでにない細かなセルフフィッティングを可能にしたことが話題になりました。今回はシリーズ最上位モデルの『ダークスピードアダプト LS ドライバー』を紹介します。可変機構に加えてソール面にウェイトが3つ搭載され、つかまり具合を3通りにカスタマイズできるようになりました。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「従来のコブラらしさは残しつつも少しマイルドなLSになった」と分析。前モデルの『ダークスピード LS ドライバー』と比較しながら考察してみた。
画像: 【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●57.0度 体積●445cc 価格(税込)●9万9000円 ※メーカー公表値

【試打クラブスペック】ロフト角●10.5度 ライ角●57.0度 体積●445cc 価格(税込)●9万9000円 ※メーカー公表値

「コブラ」は扱いやすいドライバーにシフトチェンジ

GD 今回はコブラ『ダークスピードアダプト LS ドライバー』を前モデルの『ダークスピード LS ドライバー』と比較しながら分析していただきます。“コブラ”と聞くと尖ったクラブ作りをしているメーカーという印象があります。また過去の使用プロの顔ぶれを見ても、グレッグ・ノーマン、タイガー・ウッズ、デシャンボー。現在で言えばリッキー・ファウラーが使っています。飛ばし屋に愛されている反面、アマチュアには少し難しそうに感じます。

松尾 そうですね。他のメーカーと比較しても「コブラ」のドライバーはヘッド重量が重く、リアルロフトが厳しい個性的な設定をしています。振り切るためにはパワーが必要ですが、高初速で飛ばすために追及した設計ですね。

画像: 今モデルはこれまでにない幅広いカスタマイズ機能が搭載された。ヘッドデータにはどんな変化があったのか分析してみた

今モデルはこれまでにない幅広いカスタマイズ機能が搭載された。ヘッドデータにはどんな変化があったのか分析してみた

GD 今モデルはどんな性能になっているのでしょうか?

松尾 共通している従来の設計を踏襲しながらも、ほんのりやさしさが出ているように感じます。

GD どのデータがやさしさを感じさせているのでしょうか?

松尾 一般的に“LS”と冠されているモデルは、そのシリーズの中でも最上位機種という立ち位置になります。低重心でスピン量を抑制し鋭い弾道で飛ばせるコンセプトが主流です。加えて操作性にも磨きをかけてフェースローテーションをしやすいようになっています。
 
一方でミスヒットに対するやさしさは控えめで、ある程度ミートできる腕前が必要になります。今モデルではミスヒットへのやさしさをほんの少し持たせてあります。ヘッドの慣性モーメント(基準値:4600〜4799g・㎠)が前モデルは4101g・㎠でしたが、今モデルは4432g・㎠とアップしています。基準値と照らし合わせると決して大きい部類どころか標準でもありませんが、ハードすぎる部分をマイルドにして扱いやすさを意識したのかもしれません。

画像: 重心位置が前モデルと同じように、ややトウ寄りの軽いフェードバイアスも継承されている

重心位置が前モデルと同じように、ややトウ寄りの軽いフェードバイアスも継承されている

GD なるほど。他に変化はありましたか?

松尾 リアルロフトがわずかに大きくなりました。カタログ値(10.5度)に対して前モデルは10.0度でしたが、今モデルは10.8度となりました。歴代のモデルは9度台で設定されていたことがありましたから長い目で見ると大きな変化だと思います。

画像: リアルロフト角が大きくなりボールの上がりやすくなった

リアルロフト角が大きくなりボールの上がりやすくなった

GD 「コブラ」の歴史で見るとボールが上がりやすくなってきているわけですね。『ダークスピードアダプト LS ドライバー』はどんなゴルファーにおすすめですか?

松尾 他のデータでいうとコブラの伝統設計である重たいヘッド重量は継続されています。重心設計もやや低重心の位置でこちらも踏襲されています。細かいセルフフィッティングをしながら一発の飛びを堪能したい方は試されると良いと思います。

▶︎▶︎▶︎次ページでは凄腕シングル松尾好員氏のコブラ『ダークスピードアダプト LS ドライバー』の試打インプレッションを紹介!

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